「イタチ」と「テン」は、見た目がよく似ていて、見分けがつかないと思ったことはありませんか。
どちらも同じ仲間なので、似ているのは確かですが、簡単に見分ける方法があります。この記事では、「イタチ」と「テン」の4つの違いを解説します。
☆「イタチ」「テン」の違いをざっくり言うと……
イタチ | テン | |
---|---|---|
生息地 | 日本・ユーラシア大陸・アフリカ大陸・南北アメリカ大陸 | 日本・ユーラシア大陸・北アメリカ大陸・インドネシア |
見た目 | 鼻と顔周りが黒っぽく、口の部分は白 | 夏毛:顔が黒っぽい 冬毛(スステン):夏毛と同じように黒っぽい色でオレンジの喉元 冬毛(キテン):顔が白で体の毛は黄色 |
大きさ | 比較的小型 | イタチより大きい |
希少性 | 害獣として扱われることが多い | 毛皮は高級品 |
【1】生息地の違い
「イタチ」の生息地
「イタチ」が生息している範囲は広く、日本のほかにユーラシア大陸やアフリカ大陸、南北アメリカ大陸に生息しています。
日本に生息する「イタチ」を二ホンイタチといい、ユーラシア大陸に生息している「イタチ」をチョウセンイタチといいます。アメリカには、「イタチ」の仲間のイイズナやミンクが生息しています。
「テン」の生息地
「テン」の生息地は、日本のほかにユーラシア大陸や北アメリカ大陸、インドネシアに生息しています。
日本に生息する「テン」は3種類に分けられ、本州・四国・九州に生息するホンドテン、対馬に生息するツシマテン、北海道に生息するエゾクロテンがいます。
【2】見た目の違い
「イタチ」の見た目
「イタチ」の見た目は、鼻と顔周りが黒っぽく、口の部分は白です。
「テン」の見た目
「テン」の見た目は、夏毛のときは顔が黒っぽく、冬毛のときの毛色は2種類に分かれ、夏毛と同じように黒っぽい色でオレンジの喉元のスステンと、顔が白で体の毛は黄色のキテンがいます。上の画像がスステンで、下の画像がキテンです。
【3】大きさの違い
「イタチ」の大きさ
「イタチ」の大きさは、体長が20cm~30cmで、しっぽの長さが7cm~15cm、体重は120g~600gほどです。
「テン」の大きさ
「テン」の大きさは、体長が40cm~55cmで、しっぽの長さが15cm~20cm、体重は900g~1500gほどです。
【4】希少性の違い
「イタチ」の希少性
「イタチ」は日本各地に広く分布していて、農作物を荒らすことや、人の家に住み着いて子供を作ってしまうこともあるため、害獣として扱われることが多いです。
「テン」の希少性
「テン」の狩りに行くときは、争いになるかもしれないので、2人で行ってはいけないといわれるくらい、「テン」の毛皮は高級です。
日本の「テン」は毛皮のために乱獲をされたので、数が減ってしまい、エゾクロテンは絶滅危惧種に指定されています。
共通点
「イタチ」と「テン」の共通点は2つあり、1つ目は、実は「テン」も「イタチ」の仲間です。2つ目は雑食性だということです。そのため、小動物や魚、木の実など何でも食べます。
まとめ
以上、この記事では、「イタチ」と「テン」の4つの違いについて解説しました。
イタチ | テン | |
---|---|---|
生息地 | 日本・ユーラシア大陸・アフリカ大陸・南北アメリカ大陸 | 日本・ユーラシア大陸・北アメリカ大陸・インドネシア |
見た目 | 鼻と顔周りが黒っぽく、口の部分は白 | 夏毛:顔が黒っぽい 冬毛(スステン):夏毛と同じように黒っぽい色でオレンジの喉元 冬毛(キテン):顔が白で体の毛は黄色 |
大きさ | 比較的小型 | イタチより大きい |
希少性 | 害獣として扱われることが多い | 毛皮は高級品 |
「テン」のほうが「イタチ」よりも大型であることや、「テン」には夏毛や冬毛があることが分かりましたね。