「来訪(らいほう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「来訪」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「来訪」の意味をスッキリ理解!

来訪(らいほう):人が訪ねてくること

「来訪」の意味を詳しく

「来訪」とは、人が訪ねてくることです。

相手が、何かの目的を持って自分を訪ねてくることを表します。

たとえば、「自分の会社に営業をしたい」という目的で、他の会社の者が訪ねてくることなどが「来訪」になります。

そのため、「自分が他の場所を訪れること」は「来訪」とは言えません。逆の意味になってしまいます。

「来訪」の場所

「来訪」とは、「人が自分のもとを訪ねてくること」という意味です。

ただし、必ずしも自分の家や会社などの場所に訪れる場合だけを指すわけではありません。

訪ねてくる相手と、自分が指定した場所で会う場合も「来訪」と言うことができます。

たとえば、相手に「10:00にカフェに来てください」と言って、その場所に来てもらうことも「来訪」になります。

ビジネスにおける「来訪」の意味

ビジネスにおいて「来訪」は、社外の人物が自社に訪れてきたときに使います。

ただ、厳密にはイベントスペースに来てもらう場合など、自分がいる場所に来てもらう場合は「来訪」を使うことがあります。

ちなみに、社長が社員を呼び出した場合などには、「来訪」とは言いません。

社長とその部下は、同じ会社の人間だからです。

「来訪」の使い方

  1. この度は、遠いところをご来訪いただきありがとうございました。
  2. 本日10時から打ち合わせの予定がある長谷川様が、来訪されました。
  3. 亀井様は、今日の午後にご来訪になる予定です。

➊のように、「ご来訪」という丁寧な表現で使われることが多いです。

➋の「来訪される」という表現も丁寧な敬語表現です。

➌の「ご来訪になる」という表現も使われます。

「来訪」の二重敬語に注意

「ご来訪される」と表現すると、二重敬語になってしまうので避けるようにしましょう。

ただ、似たような表現でも「ご来訪頂く」「ご来訪くださる」は使うことができます。

「来訪する」とは言わない

「来訪する」という表現はないので注意しましょう。

なぜなら、「来訪」は相手が自分がいる場所を訪れることを表す言葉だからです。

代わりに「訪問する」「伺う」などの表現を用います。

ここからは、以下の場面別に「来訪」の使い方を見ていきましょう。

  • 【来訪をお願いする場面】「ご来訪のほどお願いいたします」
  • 【来訪をリマインドする場面】「ご来訪お待ちしております」
  • 【約束の相手が来た場面】「ご来訪になりました」
  • 【来訪した相手に挨拶する場面】「ご来訪お待ちしておりました」
  • 【来訪後に感謝を述べる場面】「ご来訪ありがとうございました」

【来訪をお願いする場面】「ご来訪のほどお願いいたします」

相手に「来訪」をお願いする時には、以下のような表現を用います。

「来訪」をお願いする表現
  • ご来訪のほどお願いいたします
  • ご来訪いただきたく存じ上げます
  • ご来訪くだされば幸いにございます
  • ご来訪くださいますようお願い申し上げます

「来訪」してもらうということは相手に負担をかける行為なので、「大変恐縮ですが」「ご足労をおかけいたしますが」などの表現を加えて丁寧にお願いしましょう。

例文
弊社の新製品に関する打ち合わせでは、大変恐縮ですが、ご来訪くだされば幸いにございます。

【来訪をリマインドする場面】「ご来訪お待ちしております」

「来訪」の予定をリマインドする時には「ご来訪お待ちしております」を用いることが多いです。

「お気をつけてお越しください」などの表現で締めると丁寧です。

例文
明日はイベントへの来訪をお待ちしております。

【約束の相手が来た場面】「ご来訪になりました」

約束の相手が来た時には「ご来訪になりました」と表現します。

代わりに「お越しになりました」「お待ちです」と言うこともあります。

例文
部長と面会予定がある田中様がご来訪になりました。

【来訪した相手に挨拶する場面】「ご来訪お待ちしておりました」

「来訪」した相手に挨拶する場面では「ご来訪お待ちしておりました」を用いると丁寧です。

「ご来訪ありがとうございます」と表現しても良いでしょう。

例文
本日はお足元の悪い中、ご来訪ありがとうございます。

【来訪後に感謝を述べる場面】「ご来訪ありがとうございました」

「来訪」後にお礼メールなどで感謝を述べる場合には「ご来訪ありがとうございました」を使います。

ちなみに、「来訪」後のお礼メールはなるべく当日、遅くても次の日の午前中には送るようにしましょう。

例文
本日はご来訪ありがとうございました。

「来訪」がつく言葉

「来訪」がつく言葉には以下のようなものが挙げられます。

  • 来訪者・来訪客
  • 来訪神

それぞれの言葉の意味について詳しく見ていきましょう。

「来訪者」「来訪客」

「来訪者」「来訪客」は自分たちのところを訪れてきた人のことを指します。

特に遠くから訪ねてきた人のことを指すことが多いです。

「来訪神」

「来訪神」とは、年に1度決まった時期に、人間界に来訪する神のことです。

日本にはさまざまな「来訪神」がいるとされていて、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

日本の「来訪神」にはナマハゲ、カセドリ、ホトホトなどの名称があります。

「来訪」の語源

「来訪」の漢字には、以下のような意味があります。

  • :こちらへ近づいてくること
  • :人の所へたずねて行く・場所や人をおとずれること

「来訪」は、「こちらに訪れること」という意味の漢字であることがわかります。

「来訪」の類義語

「来訪」には以下のような類義語があります。

  • 来社(らいしゃ):社外の人間が会社を訪ねてくること
  • 来場(らいじょう):ある会場や場所に来ること
  • 来宅(らいたく):ある人が自分の家に出向くこと
  • 来臨(らいりん):ある人がどこかへ出席することの尊敬語
  • 面会(めんかい):直接その人に会うこと
  • 来館(らいかん):美術館、図書館などに来ること
  • 来航(らいこう):船などに乗ってくること
  • 来校(らいこう):学校などに来ること
  • 降臨(こうりん):他人の出席を言う語
  • ご足労(そくろう):わざわざお越しいただいた

「来社」「来場」「来宅」の3つは「来訪」とは違い、場所が限定されています。

「来訪」は、自分の家や会社、指定した場所など、さまざまな場所に人が訪ねてくることを指します。

「来社」「来場」「来宅」は、それぞれ会社、会場、自宅などの限定された場所に人が訪ねてくることのみを表すのです。

どう違う?「来社」と「来訪」の違いを詳しく解説!

「来訪」の対義語

「来訪」には以下のような対義語があります。

  • 訪問(ほうもん):人をたずねること・他人の家などを訪れること
  • 伺う(うかがう):訪問することのへりくだった言い方
  • 往訪(おうほう):人や場所をたずねること
  • 慰問(いもん):見舞ってなぐさめること
  • 参上(さんじょう):目上の人のところに行くこと
  • 赴(おもむ)く:ある場所に向かっていくこと
  • お邪魔(じゃま):人の家などを訪問することをへりくだって言うこと
  • 出向(でむ)く:自分の方から出かけていくこと
  • 見舞(みま)う:元気かどうかを案じてたずねること
  • 訪れる:人や名所などをたずねること
  • 足を運ぶ:あることのためにわざわざ出向くこと
  • 門戸(もんこ)を叩く:相手の家などを訪問すること

「来訪」が「人が自分のもとを訪ねてくる」という意味であることに対して、これらの対義語は「自分が人や場所を訪ねる」という意味です。

「伺う」は、「訪問」や「往訪」の敬語表現です。へりくだることで相手を持ち上げる謙譲表現です。

「来訪」の英語訳

「来訪」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • visit
    (訪問)
  • come
    (来訪)
  • call
    (訪問・呼び出す)

まとめ

以上、この記事では「来訪」について解説しました。

読み方来訪(らいほう)
意味人が訪ねてくること
語源「こちらに訪れること」という意味の漢字
類義語来社、来場、来宅など
対義語訪問、伺う、往訪など
英語訳visit(来訪・訪ねる)
come(来訪)
call(訪問・呼び出す)

「来訪」は、ビジネスなどの場面でよく使われる言葉です。

この機会に、意味や使い方をしっかりと理解しておきましょう。