「歌」と「曲」の違いとは?意味や使い分けまで解説

違いのギモン

音楽の話題でよく使う「歌」と「曲」ですが、正しい意味の違いは知っていますか。

この記事では、それぞれの違いについて説明していきます。

結論:歌は歌詞が付いている曲

「歌」は、歌詞が付いている音楽のことです。

「曲」は、歌を含めた音楽全般のことをを指します。

「歌」をもっと詳しく

歌は、歌詞がついている曲を指します。

つまり、歌は曲の1部と言うことです。

『嵐』や『AKB48』などの近年の曲も歌ですが、他には以下のジャンルなどがあります。

  1. シマ歌・盆踊りの歌・舟歌などの「民謡」や「わらべ歌」
  2. 賛美歌などの「宗教歌」
  3. オペラや歌曲などの「クラッシック」
  4. 「ラップ」などのヒップホップ・ミュージック

民謡やわらべ歌は日本固有の音楽で、日本語の発声や韻から生まれました。現在約5万8千曲あり、それらのほとんどが口承(こうしょう)で伝わりました。特にソーラン節やよさこい節は有名ですよね。

ラップなどのヒップホップミュージックは、メロディーを意識せずにリズミカルに歌う歌唱のため、特殊なジャンルです。

また、歌には和歌、特に短歌と言う意味もあります。

「曲」をもっと詳しく


曲は、音楽作品全般のことです。基本的に「リズム」「メロディー」「ハーモニー」の3つ要素で構成されています。

歌は曲に含まれますが、曲は一般的に「歌詞のついてない曲」を指すことが多く、歌とは使い分けています。

ジャンルで言うと、「クラシック」「ジャズ」「R&B」や、BGMで使用する「ヒーリング・ミュージック」「DTM」、また「ノイズ・ミュージック」などの芸術表現を目的として作曲したものまで全ての音楽ジャンルにあてはまります。

しかし、近年3つの要素の常識覆す作品が次々と誕生しています。例えば、「不快感を与える曲」や、「音がない曲」です。

 

「不快感を与える曲」で代表的なのは、前で挙げた「ノイズ・ミュージック」です。

コンピューターを使った現代音楽の1つで、一般的に自然界の音や電子音などを加工して作曲します。

「ノイズ」とは、「雑音」「騒音」と言う意味です。したがって、ノイズ・ミュージックは不快に感じる音楽のことを指します。

その理由は、音には「楽音(がくおん)」と「非楽音(ひがくおん)」があり、日常で聞く楽音は、音波が周期的に構成されているので聴覚に快感を与えます。

しかしノイズ・ミュージックは振動が不規則で生活音に無い「非楽音」を使用するため、聴覚に不快感をもたらすと言うわけです。

 

「音がない曲」はアメリカの作曲家「ジョン・ケージ」が作曲した「4分33秒」が有名です。ジョン・ケージは高い評価を得た現代音楽家で、この曲を1952年に作曲しました。

楽器は指定されておらず、3楽章全てが「休み」となっています。演奏者がステージに上がってから4分33秒間、音を立てずに演奏は終了します。

したがって観客に会場内外の音を聴かせることが目的の曲です。

またケージは「0分00秒」という曲も書いています。

まとめ

以上、この記事では、「歌」と「曲」の違いについて解説しました。

  • :歌詞が付いている曲
  • :音楽作品全般
このように「歌」の用途は限られていて、「曲」は非常に幅広い意味を持っています。