「連合」「連盟」「同盟」の違いから意味までわかりやすく解説

違いのギモン

テレビや新聞のニュースなどで「国際連合」や「野球連盟」「日米同盟」などのキーワードをよく見聞きします。「連合」「連盟」「同盟」は漢字が微妙に違うだけですが、具体的にはどのように異なるのでしょうか。

今回の記事では、「連合」「連盟」「同盟」の3つの言葉について解説していきます。

☆「連合」「連盟」「同盟」の違いをざっくり言うと……

言葉意味
連合複数の組織が共通の目的のために1つに組織化すること、またはその組織
連盟共通の目的のために行動を共にする誓いを結ぶこと、またはその組織
同盟国家・団体・個人などが共通の目的のため同じ行動をとる約束をすること、またはその関係

結論:3つとも共通の目的のために行動する組織

言葉意味
連合複数の組織が共通の目的のために1つに組織化すること、またはその組織
連盟共通の目的のために行動を共にする誓いを結ぶこと、またはその組織
同盟国家・団体・個人などが共通の目的のため同じ行動をとる約束をすること、またはその関係

「連合」をもっと詳しく


「連合」とは、複数の組織が共通の目的のために1つに組織化することです。またはその組織のことを指します。「連」は並べてつなぐ、「合」は一緒になるという意味の漢字で、連合はそれらを組み合わせてできた熟語です。

国際連合や連合国、連合艦隊など国家同士の大きなグループが複数集まって共同する意味で使われることが多いです。

国際連合とは、第二次世界大戦後の1945年、国連憲章に基づき国際の平和と安全を維持し、国際協力を達成するために設立された国際機関のことです。英語では、 “United Nations” と言います。

また、日本労働組合総連合会を略して「連合」と呼ぶことがあります。日本労働組合総連合会とは、日本の労働組合の統一組織のことです。

「連合」の使い方の例

「連合」は以下のような例文があります。

  • イギリスがヨーロッパ連合から離脱しようとしている。
  • 連合して共に敵と戦う。
ヨーロッパ連合とは、ヨーロッパの国が政治や経済の統合を目指し、加盟国同士の協力を強化するために作られた機関です。欧州連合とも呼びます。英語では “European Union” と言い、頭文字をとってEU (イーユー)と省略します。

2016年にイギリスは国民投票でEUを離脱することが決まりましたが、現在もEUとの協議が続いています。

連合は名詞だけでなく、「連合する」というように動詞化して使うこともできます。

「連盟」をもっと詳しく


「連盟」とは、共通の目的のために行動を共にする誓いを結ぶことです。またはその組織のことを指します。「盟」は約束や誓いという意味の漢字です。

野球やサッカーなどのスポーツ、民間放送や医師など同じ業界や職業の組織が集まった団体によく使われます。

一般的にスポーツは、協会や大学、高校などの連盟に名を連ねて、連盟のルールに基づいて試合や大会が行われます。「協会」も似たような言葉ですが、協会とは共通の活動のために会員が協力しあって設立・運営をする団体のことです。

また、国際連合の前身である組織は国際連盟で、連合ではなく連盟という言葉が使われていました。

国際連盟とは、第一次世界大戦後の1919年、ヴェルサイユ条約によって規定された国際平和のための国際機関のことです。英語では、 “League of Nations” と言います。

「連盟」の使い方の例

「連盟」は以下のような例文があります。

  • 国際サッカー連盟が4年に1度ワールドカップを開催している。
  • 日本は1933年に国際連盟を脱退した。

連盟は、連合と違い、「連盟する」という動詞で使われることはありません。

「同盟」をもっと詳しく


「同盟」とは、国家・団体・個人などが共通の目的のため同じ行動をとる約束をすることです。またはその関係のことを指します。

歴史上では、複数の都市や国家が結合して第三国からの攻撃を防衛したり、共同して攻撃を加えたり、援助を行ったりするために、都市や国家の間でいくつもの同盟が結ばれてきました。

「同盟」の使い方の例

「同盟」は以下のような例文があります。

  • アメリカと同盟を結ぶ。
  • 同盟してストライキを起こした。

同盟は、連盟と使い方が似ていますが、「同盟を結ぶ」「同盟して」など、同じ行動をとる約束をする行為の意味合いが強いです。

「連合」「連盟」「同盟」の英語表現


「連合」「連盟」「同盟」を表現する英語は複数あります。代表的なものを以下の表にまとめました。

英語意味
union政治集団の連合。United Nations (国際連合)
league同盟。競技連盟。Baseball league (野球連盟)
alliance互いに利益を得るための国家間・派閥間などの連合、同盟。Military alliance (軍事同盟)
federation国家や組合などが独自の組織を維持しながら構成する連合体。Japan Federation of Economic Organizations (日本経済団体連合会)
association協会、連合、連盟、つながり。Football Association (サッカー協会)
alignmentビジネス活動・政治活動などの連携、同盟。IT-business alignment (ITとビジネスの連携)

どのような組織や関係かによって英語の表現の仕方は異なります。必ずしも日本語の言葉と一対一で対応しているわけではありません。

まとめ

以上、この記事では、「連合」「連盟」「同盟」の違いについて解説しました。

言葉意味
連合複数の組織が共通の目的のために1つに組織化すること、またはその組織
連盟共通の目的のために行動を共にする誓いを結ぶこと、またはその組織
同盟国家・団体・個人などが共通の目的のため同じ行動をとる約束をすること、またはその関係

3つとも共通の目的のための組織というのが主な意味ですが、規模や目的とするところが微妙に異なります。これからは、それぞれの言葉を使い分けていきたいですね。