冬の夜には欠かせない生活用具と言えば、「羽毛布団」と「羽根布団」ですよね。
一文字違いで同じものだと思われがちですが、実は違う種類の布団を指していると知っている人は少ないのではないでしょうか?みなさまは、両者の違いをご存知でしょうか?
この記事では、「羽毛布団」と「羽根布団」の違いについて、わかりやすく解説します。
結論:詰められている羽根の種類と比率が違う!
ダウンとスモールフェザーが50パーセントずつ含まれている布団もあれば、ダウンが99パーセントでスモールフェザーが1パーセントのものもあります。
その羽根の違いから、さまざまな特性に違いが生まれています。
また、羽根布団に比べて羽毛布団の方が高価です。
「羽毛布団」をもっと詳しく
羽毛布団に多く使われる「ダウン」は、主に水鳥の胸元に生えている、羽軸のない毛のことを指します。1匹の水鳥からわずか10グラム~20グラム程度しか取れません。そのため、羽毛布団の価格は高めに設定されていることが多いです。
特徴としては、まるでタンポポの綿毛のようにふわふわとしています。その丸い見た目から、「ダウンボール」と呼ばれることもあります。
ダウンは空気をたくさん含むことができるので、羽毛布団は軽いのに保温性が非常に優れています。羽毛布団の重量は、約1.5キログラムです。ふわっとした肌触りで、体になじみやすいです。
また、温度だけでなく湿度調整機能も兼ね備えているため、他の布団に比べて蒸れにくいのも特徴です。
ダウンのなかにもグレードがあり、一般的にはダック(アヒル)よりもグース(ガチョウ)のダウンの方が優れているとされています。理由としては、ダックよりもグースの方が体が大きいため、ダウンボール一つ一つも大きく、より空気を含みやすいからです。
「マザーグース」と呼ばれる成熟した水鳥から取れるダウンは、特に保温効果が高いです。
「羽根布団」をもっと詳しく
羽根布団に多く使われる「スモールフェザー」は、主に水鳥の腹部に生えている、真ん中に硬い羽軸を持つ羽根のことを指します。1匹の水鳥から、約60グラム取れます。
特徴としては、軸は少しカーブしていて弾力性のある形状で、軸の周りの毛は柔らかいです。クッションや枕に使われることもあります。
前述の羽毛布団と比べると価格は安いですが、軽さや保温力、肌触りが劣っています。羽根布団の重量は約2.6キログラムと羽毛布団の2倍近くあり、また羽軸の影響でややゴツゴツとした肌触りです。
そのかわり、通気性は羽毛布団よりも優れているというメリットがあります。
ちなみに、同じように羽軸を持つ羽根でも水鳥の翼に生えている羽は「フェザー」と呼ばれ、スモールフェザーとは明確に区別されます。長さが6.5センチメートル以上だとフェザー、それよりも短いものはスモールフェザーとなっています。
フェザーは羽毛布団や羽根布団には使われず、枕や敷布団に使われています。
まとめ
以上、この記事では、「羽毛布団」と「羽根布団」の違いについて解説しました。
- 羽毛布団:ダウン50パーセント以上、軽くて保温性が高いが高価
- 羽根布団:ダウンが50パーセント未満で代わりにスモールフェザーが詰まっている、軽さや保温性は劣るが比較的安価
「羽毛布団」と「羽根布団」は、名前はよく似ていますが、その特性はかなり違っています。暖かさを重視するなら羽毛布団、価格を重視するなら羽根布団にするなど、自分のニーズに合った布団を選ぶとよいですね。