羽毛布団と羽根布団の決定的な違いは「使用しているダウンの割合」です。
家具屋さんに行った時など、羽毛布団と羽根布団の2種類を見かけて、何が違うのか気になったことはありませんか?
羽毛布団と羽根布団の違いを知らないと、寝具を選ぶ時にも困ってしまいますよね。
この記事では、羽毛布団と羽根布団の違いを詳しく解説します。
☆「羽毛布団」「羽根布団」の違いをざっくり言うと……
羽毛布団 | 羽根布団 | |
---|---|---|
①ダウンの割合 | ダウン50%以上 | ダウン50%未満 |
②価格 | 約3万円〜10万円 | 数千円〜 |
③保温性 | 高い | 比較的低い |
④獣臭 | 比較的弱い | 比較的強い |
⑤取扱方法 | ・クリーニング可能 ・打ち直し可能 | ・クリーニング不可能 ・打ち直し不可能 |
⑥寿命 | 約15年 | 約5年 |
このページの目次
【結論】「羽毛布団」と「羽根布団」の違い
羽毛布団と羽根布団には以下のような6つの違いがあります。
羽毛布団 | 羽根布団 | |
---|---|---|
①ダウンの割合 | ダウン50%以上 | ダウン50%未満 |
②価格 | 約3万円〜10万円 | 数千円〜 |
③保温性 | 高い | 比較的低い |
④獣臭 | 比較的弱い | 比較的強い |
⑤取扱方法 | ・クリーニング可能 ・打ち直し可能 | ・クリーニング不可能 ・打ち直し不可能 |
⑥寿命 | 約15年 | 約5年 |
それぞれの違いについて詳しく解説します。
【違い①】ダウンの割合
羽毛布団と羽根布団の1つ目の違いは、使用しているダウンの割合です。
ダウンとは、水鳥の胸元から採取できる羽毛です。ダウンボールとも呼ばれます。
- 羽毛布団:ダウン50%以上
- 羽根布団:ダウン50%未満
羽毛布団は、ダウンを詰め物として50%以上使用しています。
「ダウン99%:スモールフェザー1%」「ダウン50%:スモールフェザー50%」など割合は様々ですが、ダウンを50%以上使用していれば羽毛布団と呼ばれます。
一方、羽根布団は、ダウンを詰め物として50%未満しか使用していません。
ダウンとスモールフェザーの違い
一般的に、布団の詰め物にはダウンとスモールフェザーが使用されます。
ダウンとスモールフェザーには以下のような違いがあります。
(ダウンボール) 羽軸のない毛 | 羽軸のある羽 | |
---|---|---|
部位 | 水鳥の胸元 | 水鳥のお腹 |
1羽の採取量 | 10g~20g | 約60g |
[画像出典:ふとんタナカYahoo]
ダウンはタンポポの綿毛のようにふわふわしており、保温性と湿度調整機能に優れています。
ダウンの中でも、下記の順に保温性に優れ、価格も高いです。
一方、スモールフェザーは羽軸があり、通気性に優れています。
スモールフェザーと同じく水鳥のお腹から採取され、長さが6.5cm以上ある羽根は「フェザー」と呼ばれます。
スモールフェザーは羽根布団に使用されますが、フェザーは枕や敷布団、クッションなどに使用されます。
【違い②】価格
羽毛布団と羽根布団の2つ目の違いは、価格です。
ダウンがより多く使用されている羽毛布団のほうが、羽根布団よりも価格が高いです。
なぜなら、ダウンは採取量が少ないため、価格が高いからです。
具体的には、羽毛布団は3万円から10万円程度するのに対し、羽根布団は数千円から購入できるものもあります。
【違い③】保温性
羽毛布団と羽根布団の3つ目の違いは、保温性です。
ダウンがより多く使用されている羽毛布団のほうが、羽根布団よりも保温性が高いです。
なぜなら、ダウンは暖かい空気を多く含むことができるからです。
水鳥にとっては肌着のような防寒の役割を果たしています。
【違い④】獣臭の強さ
羽毛布団と羽根布団の4つ目の違いは、獣臭の強さです。
羽根布団は、以下のような理由から羽毛布団よりも獣臭が強いです。
- 羽軸の内部まで洗浄できないから
- コストが削られるから
- ダック(アヒル)が雑食だから
まず、スモールフェザーは、羽軸の内部まで完全に洗浄するのが難しいからです。
次に、羽根布団は羽毛布団よりも「格下」として扱われるため、そもそもの洗浄にかかるコストが削られるからです。
最後に、スモールフェザーは、価格の安いダック(アヒル)の羽根であることが多いからです。アヒルは雑食のため、余計に獣臭が強くなるのです。
以上の理由が重なり、結果的に、羽根布団のほうが羽毛布団よりも獣臭が強くなります。
【違い⑤】取扱方法
羽毛布団と羽根布団の5つ目の違いは、取扱方法です。
まず、羽毛布団も羽根布団も吊り干しすることができます。
次に、羽毛布団はクリーニングに出したり、コインランドリーで洗ったりできますが、羽根布団はクリーニングやコインランドリーでは洗濯できないことが多いです。
最後に、羽毛布団は打ち直し、すなわち再加工できますが、羽根布団は打ち直しできないことが多いです。
羽毛布団も羽根布団も吊り干しできますが、羽毛布団は約1.5kgなのに対し、羽根布団は約2.6kgあるため、干す時の労働力が異なります。
【違い⑥】寿命
羽毛布団と羽根布団の6つ目の違いは、寿命です。
羽毛布団は、以下のような理由から羽根布団よりも長く使用できます。
- 生地が痛みにくいから
- 手入れしやすいから
まず、羽毛布団はダウンがより多く使用されているため、生地の品質が高くなっています。
また、羽毛布団はクリーニングや打ち直しができるため、こまめに手入れしやすいです。
具体的には、羽毛布団は大切に使用すれば20年以上使用できるのに対して、羽根布団は平均5年程度で生地が痛みやすいです。
「羽毛布団」と「羽根布団」の違いのまとめ
以上、この記事では、羽毛布団と羽根布団の違いについて解説しました。
羽毛布団 | 羽根布団 | |
---|---|---|
①ダウンの割合 | ダウン50%以上 | ダウン50%未満 |
②価格 | 約3万円〜10万円 | 数千円〜 |
③保温性 | 高い | 比較的低い |
④獣臭 | 比較的弱い | 比較的強い |
⑤取扱方法 | ・クリーニング可能 ・打ち直し可能 | ・クリーニング不可能 ・打ち直し不可能 |
⑥寿命 | 約15年 | 約5年 |
羽毛布団と羽根布団は、名前はよく似ていますが、その特性はかなり異なります。
長く使用したいなら羽毛布団、安いほうが良いなら羽根布団にするなど、自分のニーズに合わせて布団を選びましょう。