「生チョコ」と「トリュフ」の違いとは?作り方までわかりやすく解説

違いのギモン

チョコレートには、実は4000年もの歴史があるとご存知でしたか?昔はとても貴重で高価だったため、身分の高い人々しか口にできない食べ物でした。

しかし、現在ではチョコレートは一般的なお菓子として、多くの人に親しまれています。

その中でも今回は、見た目も名前も違うけれど、その違いはあまり知られていない「生チョコ」と「トリュフ」の違いについて解説します。

結論:「生チョコ」は固形のガナッシュ、「トリュフ」は球体のチョコレート菓子

「生チョコ」は、冷やして固形化されたガナッシュのことです。

一方、「トリュフ」は球体に丸めて周りをチョコや粉砂糖で装飾されたチョコレート菓子です。

両者は見た目や意味の違いだけではなく、その歴史においても大きな違いがあります。

「生チョコ」をもっと詳しく


「生チョコ」とは、ガナッシュを冷やして固めたものに食用の粉末をまぶしたもののことです。

ガナッシュとは、溶かしたチョコレートに生クリームを加えたものです。

 

ガナッシュの周りは、チョコレートでコーティングしません。やわらかい状態のまま冷やし、固形化します。

そのあと、粉砂糖やカカオパウダーをまぶしたものが、「生チョコ」として販売されています。

形は四角いものが多いです。常温での保存がきかないため日持ちしないのが特徴です。

 

もともと「生チョコ」はスイスで生まれ、その見た目から『パヴェ・グラッセ (冷たい石畳) 』と呼ばれているそうです。

日本で流行したのは1990年代でした。

日本では、それまでチョコレート=常温保存できるお菓子と考えられていたので、生チョコの流行はチョコレートに対する新しい認識が生みました。

 

また、世界で日本だけが、生チョコに関する規格が定めています

これは、消費者が商品を選びやすくするために、公正取引委員会によって定められたものです。

職や消費者の安全を考える、日本ならではの規定ですね。

生チョコに関する規定

  • チョコレートを含有した生地が全重量の60パーセント以上であること
  • クリームが全重量の10パーセント以上であること
  • クリームを含めた水分の全重量が10パーセント以上であること

それ以外にも、カカオパウダーや粉砂糖などの食用の粉末類がまぶされていることなどが規定されています。

「トリュフ」をもっと詳しく


「トリュフ」とは、球体に丸めたガナッシュをチョコや粉砂糖で装飾したチョコレート菓子です。

トリュフの歴史は生チョコよりも古く、1895年にフランス人ショコラティエ(※)によって初めて作られました。

その後、Prestat というイギリスで最も古いショコラティエの1つから、世界に広まりました。

 

「生チョコ」はガナッシュに食用の粉末をまぶして仕上げられています。

一方、「トリュフ」は球体のガナッシュの表面が、チョコレートでコーティングされている点において、違いがあります。

さらにその上から、生チョコと同様に粉砂糖や抹茶、クラッシュドナッツと呼ばれるナッツ類がまぶされます。

 

中身となるガナッシュには、フルーツやマシュマロ、ソフトキャンディー(ヌガーやファッジ)を代用するお店もあります。

「生チョコ」がガナッシュだけなのに対し、「トリュフ」はチョコレートでコーティングするという性質上、さまざまな食材を使用することができるのです。

また、「トリュフ」という名前は、あの高級食材の『トリュフ』と見た目が似ていることに由来しているそうです。

  • ショコラティエ(※):チョコレートを専門に扱う菓子職人/手作りのチョコレートを扱う店舗や製造する会社のこと

まとめ

以上、今回は「生チョコ」と「トリュフ」の違いについて解説しました。

  • 生チョコ:冷やして固形化されたガナッシュ
  • トリュフ:球体のガナッシュをチョコや粉砂糖などでコーティングしたもの

「トリュフ」は、やわらかいものもあれば、しっかりとした食感のものなど、多種多様です。

一方「生チョコ」は、チョコレートの中で最もやわらかいと言われています。

そのため、両者の違いは、意味を知るよりも、口にしたとき最も感じられるのではないでしょうか。