故事成語「戦戦兢兢」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、「故事成語」の「戦戦兢兢(せんせんきょうきょう)」です。

言葉の意味、使い方、由来、類義語、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

スポンサードリンク

「戦戦兢兢」の意味をスッキリ理解!

戦戦兢兢(せんせんきょうきょう):何かを恐れて、慎み深い態度をとっている様子。

「戦戦兢兢」の意味を詳しく

「戦戦兢兢」とは、「これから起こりそうな悲劇を恐れて、慎重に用心している様子」を表す「故事成語」です。

前半の「戦戦」は何かを恐れておののいている状態を表しており、後半の「兢兢」は恐れながらも畏敬の念を持って慎み深く捉えている状態を表しています。

 

「戦戦兢兢」の「兢兢」は常用漢字にないので、一般には「戦戦恐々」または「戦戦恐恐」と表記します。

それゆえに、一見すると「何かを恐れてびくびくとしている臆病者」というマイナスのイメージで捉えてしまいがちですが、実はそれは間違いです。

 

「戦戦兢兢」は正確には、「これから起こる悲劇を恐れながらも慎み深く捉えることで、その悲劇に対して用心している状態」を指しています。

つまり、悲劇に対して精神的な準備を怠らないという意味合いを持っているので、「戦戦兢兢」は実はプラスのイメージの故事成語なのです。

スポンサードリンク

「戦戦兢兢」の使い方

「戦戦兢兢」は、「これから起こる大変なことに対して、恐れながらもきちんと用心している状態」を表すための言葉です。具体的には、以下のように使います。

  1. 母の指輪を失くしてしまった。よって、今の私は戦戦兢兢たる気持ちになっている。
  2. 明日は大事なプレゼンがあるので、戦戦兢兢な心構えで臨まなくてはならない。
  3. 先ほど地震警報があった。今、私たちの家族はみんな戦戦兢兢としている。

「戦戦兢兢」の由来

「戦戦兢兢」という故事成語の由来は、『詩経』の小雅(しょうが)・小旻(しょうびん)の中に書かれている詩の一節にあります。

 

「・・・・ 戦戦兢兢として、深き淵に臨むが如く、薄き氷を履むが如し」。

ここでは、断崖の先に深い淵があるときには落ちないように注意し、薄氷の上では氷が割れないように慎重に歩きなさいということを説いています。

 

この一節から、「戦戦兢兢」という言葉は「恐れながらも、しっかりと用心する」ことを表す言葉として広まったのです。

「戦戦兢兢」の由来に関しては、『孝経』という古典や『論語』にあると勘違いしている人も多いですが、あくまでも初出は『詩経|小雅・小旻』ですので間違えないように気をつけましょう。

スポンサードリンク

「戦戦兢兢」の類義語

戦戦兢兢には以下のような類義語があります。

  • 戦戦慄慄(せんせんりつりつ)
  • 小心翼翼(しょうしんよくよく)
  • 翼翼小心(よくよくしょうしん)

小心翼翼の「小心」は注意深い様子を表す言葉であり、「翼翼」は慎み深い状態を表す言葉です。

戦戦兢兢と同じく、前半の二語と後半の二語がくっついて一つの言葉となっていますね。

「戦戦兢兢」の対義語

戦戦兢兢には以下のような対義語があります。

  • 鷹揚自若(おうようじじゃく)
  • 従容自若(しょうようじじゃく)

鷹揚自若の「鷹揚」とは余裕があって落ち着いている状態を指し、「自若」も物事に動じない状態を表しています。

そして、従容自若の「従容」と「自若」は、どちらも慌てず冷静な状態であることを意味しています。

 

つまり、何かを恐れて落ち着きがない状態を表す言葉が「戦戦兢兢」で、逆に冷静で落ち着いている状態を表す言葉が「鷹揚自若」と「従容自若」ということですね。

スポンサードリンク

「戦戦兢兢」の英語訳

戦戦兢兢を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Trembling with fear
    (戦戦兢兢)

まとめ

以上、この記事では「戦戦兢兢(せんせんきょうきょう)」について解説しました。

読み方戦戦兢兢(せんせんきょうきょう)
意味何かを恐れて、慎み深い態度をとっている様子。
由来『詩経|小雅(しょうが)・小旻(しょうびん)』
類義語戦戦慄慄(せんせんりつりつ)、小心翼翼(しょうしんよくよく)
対義語鷹揚自若(おうようじじゃく)、従容自若(しょうようじじゃく)
英語訳Trembling with fear

これから何か大変なことが起こるとわかっているときには、きっちりと用心して準備をしておく。

このように「戦戦兢兢」な心構えでいれば、明日恐いことが起きるとしても、安心して寝ることができそうですね。

スポンサードリンク