何を言いたいことわざ?「隣の芝生は青く見える」の意味と使い方

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「隣の芝生は青く見える(となりのしばふはあおくみえる)」です。

隣の芝生が青く見えることが一体何を示唆しているのか、わかりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、「隣の芝生は青く見える」の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「隣の芝生は青く見える」の意味をスッキリ理解!

隣の芝生は青く見える(となりのしばふはあおくみえる):他人が持っているものは、自分のものよりよく見えるものであるということ

「隣の芝生は青く見える」の意味を詳しく

「隣の芝生は青く見える」とは、他人が持っていたり備えていたりするものは、自分のそれよりもよく見えてしまうものであるということを意味しています。「隣の芝生は青い」という言い方もあります。

ここで言う「隣」とは、自分のすぐ真横の場所という意味ではなく、自分の所有権が及ばない場所のことを表しています。また、「青く」が焦点を当てているのは色そのものではなく、芝生が青々としていて綺麗であるということです。

このことわざには、他人のよいところは目に入りやすい一方で、自分に目を向けると嫌なところが目立つという人間の心理が込められています。

ただし、「隣の芝生は青く見える」は、本当は大した差がなくても他人の物がよりよく見えてしまうということを言う場合に使われます。そのため、そもそも差が歴然としている場合に使う言葉としては適していません

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「隣の芝生は青く見える」の使い方

  1. 隣の芝生は青く見えるものだ。君も他人への嫉妬はほどほどにしてはどうだろうか。
  2. 自分を低く見積もる彼にもよいところはたくさんあるはずだ。隣の芝生は青く見えるものなのだろうか。

①では、実際にはそこまで大差がないため、他人への嫉妬を抱きすぎる必要はないと諭(さと)す目的で「隣の芝生は青く見える」を使っています。

②では、他人のよいところが目に入りすぎて、自分のよいところが目に入らなくなっている彼を嘆かわしく思う気持ちで「隣の芝生は青く見える」と言っています。

「隣の芝生は青く見える」の由来

「隣の芝生は青く見える」は、海外から来たことわざです。海外では、自宅の庭に芝生を敷き詰める習慣がある地域があります。

自宅の芝を見る時は、上から見ることになる分、枯れた芝が目立ちます。一方、隣の家の芝生を見る時は、横もしくは斜め上から見るため、角度がついて枯れた芝が見えにくくなります。

結果として、実際には大差がないにもかかわらず、隣の芝生の方がより青々とした色合いに感じられるのです。

 

以上の現象は、英語で “The grass is always greener on the other side of the fence.” と表現されています。

「隣の芝生は青く見える」と日本語訳されるこのことわざは、自分で自分を見つめる時は嫌なところが気がかりになる一方で、他人を見る時はよいところに目が行ってしまう心理をも表現しています。

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「隣の芝生は青く見える」の類義語

「隣の芝生は青く見える」には以下のような類義語があります。

  • 隣の花は赤い:他人の持つものが何でもよく見えて、うらやましく思うこと
  • 隣の糂粏味噌(じんだみそ):他人の持つものはなんでもよく見えるということ
  • 他人の飯は白い:他人の持つものはなんでもよく見えるということ
  • 内の米の飯より隣の麦飯:他人の持つものは何でもよく見えるということ
  • 無いものねだり:自分にないものをなんとしても欲しがること

「隣の花は赤い」は、隣の家に咲いている花は、自分の家に咲いている花よりも赤くて綺麗に見えることから来ている言葉です。

「隣の糂粏味噌」の「糂粏味噌」とは、米ぬか・塩・水を混ぜ合わせて発酵させた味噌のことです。昔は、米ぬかが貴重品であったことから、他人がうらやむ対象として取り上げられています。

「他人の飯は白い」と「内の米の飯よりも隣の麦飯」は、自分の家で食べる米よりも、隣の家の白米や麦飯がよりおいしそうに見えることから来ています。

「無いものねだり」は、他人にあって自分にないものや、実現できないことを望むことを表す言葉です。「隣の芝生は青く見える」との違いは、言葉の対象が自分にないものに限定されていることです。

「隣の芝生は青く見える」の対義語

「隣の芝生は青く見える」には以下のような対義語があります。

  • 我が仏尊し:自分の持っている物こそが、他人の物よりも優れていると思い込むこと
  • 隣の白飯より内の粟飯(あわめし):他人の世話になるのは何かと気苦労が多いため、自分の家がもっともよいということ
  • 人の物より自分の物:自分の物が多少劣っていたといても、他人の物よりもよいということ

「隣の白飯より内の粟飯」は、隣の家で美味しい白飯をご馳走になるよりも、自分の家で気兼ねなくご飯を食べた方がよいということから来ている言葉です。

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「隣の芝生は青く見える」の英語訳

「隣の芝生は青く見える」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • The grass is always greener on the other side of the fence.
    (塀の向こうに茂っている芝生はいつも青々としている。)
  • The apples on the other side of the wall are the sweetest.
    (塀の向こう側になっているりんごがもっとも美味しい。)
  • Our neighbor’s ground yields better corn than our own.
    (隣人の土地では、自分の土地で採れるよりもよい穀物が採れる。)

「隣の芝生は青く見える」はもともと海外から来た言葉です。

そのため、“The grass is always greener on the other side of the fence.(塀の向こうに茂っている芝生はいつも青々としている。)” は本来の表現です。省略して “The grass is (always) greener.” と表現することもあります。

他の 2つの表現においては、りんごや穀物を例にとって、他人の物が自分の物よりも羨ましく見えるということを示唆しています。

まとめ

以上、この記事では「隣の芝生は青く見える」について解説しました。

読み方 隣の芝生は青く見える(となりのしばふはあおくみえる)
意味 他人が持っているものは、自分のものより良く見えるものであるということ
由来 海外から来たことわざ。隣の家の芝生を横から見る時は、枯れた芝生が目立たずに青々として見えることから。
類義語 隣の花は赤い、隣の糂粏味噌、他人の飯は白い、内の米の飯より隣の麦飯、無いものねだり
対義語 我が仏尊し、隣の白飯より内の粟飯、人の物より自分の物
英語訳 The grass is always greener on the other side of the fence.
The apples on the other side of the wall are the sweetest.
Our neighbor’s ground yields better corn than our own.

芝生を横から見ると枯れた芝生が目立たないように、真正面から見つめないと真実が見えてこない場合というものがあります。人間においても、うらやましく思う他人が実はコンプレックスを抱えているということもあるものです。

「隣の芝生は青く見える」ということを知ることで、自分を必要以上に悲観的に見つめることは少なくなるのではないでしょうか。ぜひ、意味や使い方を押さえてみてください。

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