「韜晦(とうかい)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「韜晦(とうかい)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「韜晦」の意味をスッキリ理解!

韜晦(とうかい)自分の本心・才能・地位・身分・行為などをごまかし、隠すこと

「韜晦」の意味を詳しく

「韜晦」は、自分の本心・才能・地位・身分・行為などをごまかし、隠すことを意味する熟語です。

何らかの意図があり、自分に関することをわからないようにする場面で使います。自分のことをむやみに自慢しない賢明な様子を言い表すことも多いです。

また、「身を隠すこと、姿をくらますこと」という意味もあります。

日常会話で「韜晦」を使用することは、少ないです。一部の小説などで用いられる文語的な熟語です。

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「韜晦」の使い方

  1. 自信のなさのあまり、彼女は自己韜晦することがクセになっている。
  2. 韜晦趣味が過ぎた彼女は、その優秀さを誰にも気づかれることなく、退職した。
  3. 警察に追われた彼は、一人で行方を韜晦した。

例文➀では、自分の本心・才能を他人からわからないようにする様子を、「韜晦」と表現しています。「自己韜晦」は、「韜晦」と同様の意味です。

例文➁では、日常的に自分の優秀さを隠してしまうことを、「韜晦」と言い表しています。

例文➂では、「身を隠すこと、姿をくらますこと」という意味で、「韜晦」を使用しています。「失踪(しっそう)」と近い意味合いです。

「韜晦」の語源

「韜晦」の「韜」の字は、「剣や弓を入れるふくろ」「つつむ、隠す」という意味です。「韜」の右側の「舀(よう)」は、「臼(うす)の中から物を取り出す様子」を表しています。

「晦」の字は、「大晦日(おおみそか)」で使用されることで有名です。「月の最後の日」の他に、「くらます」「人に知られない」という意味があります。

「韜」「晦」の意味合いが重なり、「韜晦」が「自分の本心・才能・地位・身分・行為などをごまかし、隠すこと」を表すようになりました。

 

「韜晦」は、中国の歴史書『旧唐書(くとうじょ)』『三国志』、兵法書『六韜(りくとう)』で使用されています。

三国志には、「韜晦の計」という話があります。

韜晦の計
劉備(りゅうび)と曹操(そうそう)が、天下の英雄について話していました。曹操は、自分と劉備の二人こそが英雄ではないかと答えました。

ちょうどその時、近くに雷が落ちると、劉備は驚いて耳をふさぎました。

そんな劉備を、曹操は怖がりの小心者と考えました。しかし劉備は、天下を取る野心や自身の能力に気づかせないために、わざと小心者らしいふるまいをし、曹操を油断させていました。

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「韜晦」の類義語

「韜晦」には以下のような類義語があります。

  • 能ある鷹(たか)は爪を隠す:実力や才能がある者は、それを誇示したり自慢したりはしないということ
  • 被褐懐玉(ひかつかいぎょく):優れた才能を隠していることのたとえ
  • 韜光晦迹(とうこうかいせき):優れた才能などを隠すこと
  • 失踪:行方(ゆくえ)をくらますこと
  • 出奔(しゅっぽん):逃げて、姿をくらますこと

「韜晦」の対義語

「韜晦」には以下のような対義語があります。

  • 能なしの口たたき:無能な人に限って、余計なことをしゃべるということ
  • 空き樽(だる)は音が高い:中身のない人ほどよくしゃべるものだということ
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「韜晦」の英語訳

「韜晦」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • conceal oneself
    (姿をくらます)

“conceal”は、「隠す、秘密にする」という意味です。

まとめ

以上、この記事では「韜晦」について解説しました。

読み方韜晦(とうかい)
意味自分の本心・才能・地位・身分・行為などをごまかし、隠すこと
語源「韜」の「つつむ、隠す」、「晦」の「人に知られない」という意味から
類義語能ある鷹は爪を隠す、被褐懐玉、韜光晦迹など
対義語能なしの口たたき、空き樽は音が高いなど
英語訳conceal oneself(姿をくらます)

日本人の特徴の1つとされる、「謙虚な姿」を表す熟語です。

漢字・読み方ともに難しいですが、意味はそれほど難しくありません。正確に覚え、時と場に応じて使いこなせるようにしましょう。

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