辛い調味料の代表格!「豆板醤」と「コチュジャン」の違いは?

違いのギモン

豆板醤とコチュジャンは「原料や発祥地」が大きく異なります。

「辛い料理を作る!」となった際、大事になってくるのはやっぱり香辛料ですよね。

しかし、香辛料は種類が多く、またぱっと見ではあまり違いがわからないものも多く存在します。

 

豆板醤とコチュジャンの違いを聞かれても、すぐに答えることが出来る人は少ないのではないでしょうか。

今回は、そんな「豆板醤」と「コチュジャン」の違いについて解説します。

「豆板醤」と「コチュジャン」の違い

豆板醤とコチュジャンの違いは、原料や発祥地です。
原料生産地
豆板醤そら豆中国
コチュジャン唐辛子・大豆など韓国

「豆板醤」とは

豆板醤は、中国の四川省が発祥の調味料です。

豆板醤は、200年以上前から食べられています。

ここからは、豆板醤の特徴についていくつかの視点から解説します。

産地

四川は「四川料理」という言葉で知られている通り、非常に辛い料理がよく出される地域です。

そのため、豆板醤も非常に辛みと塩味が強いのが特徴です。

四川は高温多湿な気候のため、食欲増進や発汗促進のために、辛いものや塩っぽいものがよく食べられます。

原料

豆板醤はそら豆を発酵して作られます。

そら豆以外にも、米麴や唐辛子、みそ、塩などを混ぜることで、豆板醤を作る事ができます。

また、豆板醤の特徴として、熱を加えると香りが変化するというものがあります。

加熱することでより香りが立つようになり、味わいも刺激的になります。

豆板醤に合う料理

豆板醤に合う料理としては、以下のようなものがあります。

豆板醤に合う料理
  • 麻婆豆腐
  • 担々麺
  • よだれ鶏
豆板醤は非常に強い辛みが特徴であるため、中華料理などの辛さを追い求める料理に使用すると効果的です。

豆板醤の作り方

豆板醤は、以下のような工程で作ることができます。

  1. そら豆を茹でて薄皮を向き、潰す
  2. 米麴や唐辛子、みそ、塩などを混ぜあわせる
  3. ②を瓶に入れ、冷蔵庫で3か月ほど発酵させる
ご家庭でも作る事ができるので、ぜひ試してみてください。

「コチュジャン」とは

コチュジャンは、韓国で作られた調味料です。

コチュジャンは辛いだけでなく、旨味や甘みもある調味料です。

ここからは、コチュジャンの特徴について、いくつかの視点から解説します。

原料

原料には韓国唐辛子が使われており、それ以外にも味噌や水あめ、しょうゆ、酒、きび砂糖などをさらに混ぜることで作ることができます。

具体的な作り方は以下の通りです。

  1. 麦芽の上澄みでもち粉を練る
  2. ①に唐辛子や大豆、塩を入れる
  3. 発酵させる

さらに、家庭でコチュジャンを作る場合には、以下のような工程でも作ることができます。

  1. 鍋に味噌、水飴、醤油、砂糖を入れてかき混ぜる
  2. 混ぜながら、10分間火にかける
  3. ②が終わった後、きび砂糖、韓国唐辛子を加え、さらに混ぜあわせる

コチュジャンの味は、辛みだけでなく、旨味や甘みも備わっている点が特徴的です。

旨味や甘みがあるのは、大豆に含まれるアミノ酸や豊富に入っているでんぷんの影響です。

調理上の注意

コチュジャンを使う時に気を付ける点として、炒めると焦げてしまうというものがあります。

コチュジャンには糖が入っているため、加熱するとその部分が反応して焦げてしまうのです。

焦げないように、具材に火が通ってからコチュジャンを追加して炒めると良いでしょう。

コチュジャンに合う料理

コチュジャンに合う料理としては、以下のようなものがあります。

コチュジャンが合う料理
  • ビビンバ
  • チーズタッカルビ
  • サムギョプサル
  • 炒め物
  • 野菜スティック など
コチュジャンは豆板醤と比べると辛みが薄く、その代わりに旨味成分が強いことが特徴です。

そのため、辛さを味のアクセントとして求める料理に使うことがおすすめです。

豆板醤とコチュジャンの代用について

豆板醤とコチュジャンは、原料や味が異なります。

そのため、豆板醤をコチュジャンで代用したり、またその逆を行うことは基本的にできません。

どうしても代用したい場合には、豆板醤やコチュジャンと他の調味料と混ぜて使うことで、似たようなものを作ることができるかもしれません。

「醤」という言葉の意味

豆板醤にもコチュジャンにも使われている、「醤(ジャン)」という言葉には、「ペースト状の食べ物・味の濃い食べ物」という意味があります。

この言葉は、中国で作られました。

他に「醤」がつく調味料としては、以下のようなものがあります。

  • 甜麺醤
  • 芝麻醤
  • XO醤

これらの調味料について、以下で解説します。

甜麺醤とは

甜麺醤(てんめんじゃん)とは、甘くてコクのある風味が特徴の味噌に似た調味料です。

原材料には塩や小麦といったものがあり、フルーティーな香りがすることが特徴です。

芝麻醤とは

芝麻醤(チーマージャン)とは、ゴマが原材料として使われる調味料です。

「芝麻」には「ゴマ」という意味があり、冷やし中華などの料理で使われます。

XO醤とは

XO醤(エックスオージャン)とは、味噌風味の高級合わせ調味料です。

XO醤は、1980年代後半に香港で作られました。

「XO」とは最高級のブランデーを表す「eXtra Old」からとられています。

その名の通り、豪華な風味が特徴の調味料です。

「豆板醤」と「コチュジャン」の違いのまとめ

以上、この記事では、「豆板醤」「コチュジャン」の違いについて解説しました。

  • 豆板醤
    原料がそら豆で、中国発祥
  • コチュジャン
    大豆や唐辛子で作られ、韓国発祥
このように、豆板醤とコチュジャンでは、原料や発祥地が異なります。

原料の違いに伴って味も変わってくるため、料理の際には使い分けるようにしましょう。