みなさんも駅に行くと、「きっぷ売り場」と書かれた看板を見ることができると思います。
そして、この場合「きっぷ」はひらがなで書かれていて、漢字で書かれていることはありませんよね。
これはどうしてなのでしょうか。子どもなどでも読みやすいようにするためでしょうか。
調べてみると、もっと違う分類があることがわかりました。
そこで、今回は「きっぷ」と「切符」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:全くの別物
まず、「きっぷ」は正式には乗車券類と呼ばれるもののことです。
一方、「切符」は旅客関係以外で現金を収受する時や内部帳票のようなものに使われます。
「きっぷ」をもっと詳しく
きっぷとは正式には乗車券類と呼ばれるもののことです。
これには電車にのるために使う乗車券のほか、急行券、寝台券、グリーン券などが含まれています。つまり、私たちがふだん使っているものはたいてい「きっぷ」です。
ちなみに、「きっぷ」がひらがなになっているのは子どもなどでも読みやすいようにするわけではありません。
その命名は苦肉の策でした。きっぷ売り場は本来は「乗車券類売り場」と表記するのが正しいですが、「乗車券類」という言葉はあまり一般的に使われているものではありません。
そのため、「乗車券類売り場」と書かれていると、客が混乱してしまいます。
しかし、「切符売り場」にしてしまうと、乗車券類以外のものも販売していることになり、これは正しい表現ではありません。
そこで考えられたのが「きっぷ売り場」という表現です。これならば間違った表記にはなりませんし、客も理解することができるのです。
「切符」をもっと詳しく
切符は旅客関係以外で現金を収受する時や内部帳票のようなものに使われる言葉です。
まず、代表的な「切符」としてまず一番にあげられるのは「手回り品切符」です。
実は電車の車内には縦、横、高さの合計が250cm以内のもので、重さが30kg以内のものを2つまでしか持ち込むことができません。
これを超える荷物を持っている場合や、ペット同伴の場合には手回り品切符を購入する必要があります。ちなみに、JRの場合、手回り品切符の値段は280円で、どこまで行っても値段は変わりません。
また、「一時預かり品切符」も切符の一種です。これは駅で荷物の有料預かりをしてもらった場合に発行されます。
そして、「諸料金切符」も切符の一種で、これはケースバイケースで何らかの料金を払った時に発行されるものです。
また、「遺失物切符」というものもあります。これには忘れもの情報が描かれていて、直接忘れ物にくくりつけられています。そして、駅に置いておいたり、忘れ物センターに回送する時に確認できるようになっている内部帳票のようなものなのです。
ちなみに、鉄道会社では切符はこのように使われていますが、「切符」は本来は「サービスに対してお金を先に払っていることの証拠の券」という意味を表しています。
まとめ
以上、この記事では、「きっぷ」と「切符」の違いについて解説しました。
- きっぷ:正式には乗車券類と呼ばれるもののこと
- 切符:旅客関係以外で現金を収受する時や内部帳票のようなものに使われる
「きっぷ売り場」にはこんな秘密があったんですね。このことを友達などに自慢してみるのもいいかもしれません。