「天王山(てんのうざん)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「天王山(てんのうざん)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。

「天王山」の意味をスッキリ理解!

天王山(てんのうざん):勝負の分かれ目となる重大な局面

「天王山」の意味を詳しく

「天王山」は「勝負の分かれ目となる重大な局面」を意味します。

日常生活をはじめ、スポーツの試合やビジネスシーンなどの、ここ一番の勝負どころを表します。

勝敗が白黒つかないような事柄に対しても、「運命の分かれ目」というニュアンスで「天王山」を使うことができます。

「天王山」は場所を表している言葉であるため、「ここが天王山」「天王山の戦い」という表現をします。

将棋における「天王山」

将棋では、9×九のマス目のちょうど真ん中にあたる5五のところを「天王山」と呼びます。

真ん中を制すれば、駒の利きを広げられるため、試合を有利に進められるからです。

特に、角は斜めに広く利きができ、5五に角を打つ手は強いとされています。これを意味する「5五の角は天王山(ごうごのかくはてんのうざん)」という格言があります。

ちなみに、囲碁のマス目のちょうど真ん中は「天元」と言います。「天王山」ではないため注意してください。

「天王山」の使い方

  1. 日本シリーズ第七戦、ついに天王山を迎えてファンの熱狂はピークに達している。
  2. 一点ビハインドで試合時間残り10分となり、ここが天王山だと考えた監督は秘密兵器をピッチに送り込んだ。
  3. 最近の将棋界では、天王山に銀を打つ手が強いとされている。
  4. 大口契約のコンペティションはわが社の今年度の業績を大きく左右するため、まさに天王山である。

上記の例文のように、「天王山」はプロスポーツやビジネスシーン、将棋などの場面で使われます。

 

①の「天王山」は「勝負の分かれ目となる重大な試合」を指します。プロ野球の日本シリーズは4勝したチームが勝つため、第七戦は勝ったチームが日本一になります。そのような重大な試合を「天王山」と表現しています。

②は「勝負の分かれ目となる重大な局面」という意味で「天王山」が使われています。例文のように、試合そのものだけではなく、一場面に対しても使えます。

③の「天王山」は「5五のマス目」を指します。将棋の専門用語です。

④は「運命の分かれ目となる重大な局面」という意味で「天王山」が使われています。業績に明確な勝敗はありませんが、何かを左右するような場合でも「天王山」を使うことができます。

「天王山」の語源

「天王山」は、京都府にある海抜270メートルの山の名前です。特別に大きい山ではありませんが、歴史的に重要で「天王山」が「勝負の分かれ目となる重大な局面」という意味を持つに至ったエピソードがあります。

それは、1582年に豊臣秀吉が明智光秀を討った「山崎の戦い」の中で起こりました。本能寺の変で織田信長を討った明智光秀は、織田の家臣のほとんどが遠征していたため、戦力を整える余裕があると考えていました。しかし、豊臣秀吉が驚くべき速度で進軍し、明智光秀の軍と山崎で開戦します。

そのとき、地形的に、「天王山」を取った軍が戦いを有利に進められると考えられていました。実際に、「天王山」に先に布陣した豊臣秀吉が戦いに勝利を収めたのです。

結局、この戦いに勝利した豊臣秀吉は天下人となり、そのきっかけとなった「天王山」は「勝負の分かれ目となる重大な局面」という意味で使われるようになりました。

「天王山」の類義語

「天王山」には以下のような類義語があります。

  • 正念場:人の真価や真の実力などが試される、非常に重要な局面

まとめ

以上、この記事では「天王山」について解説しました。

読み方天王山(てんのうざん)
意味勝負の分かれ目となる重大な局面
語源1582年に豊臣秀吉が明智光秀を討った山崎の戦い
類義語正念場

重大な局面に挑むときは、天下を手に入れる強い気持ちを持ちましょう。