みなさんは普段、「ミルクティー」を飲みますか。口当たりの良いまろやかな味わいは、老若男女問わず、好きな人は多いでしょう。
しかし、一口に「ミルクティー」といっても、色々な種類があります。例えば普通の「ミルクティー」の他に、「ロイヤルミルクティー」があります。「ロイヤル」という語感の良さから、どこか高級感を感じさせますが、具体的にどのあたりが「ロイヤル」なのでしょうか。
今回は、大人でもなかなか知らない、「ミルクティー」と「ロイヤルミルクティー」の違いを解説します。オシャレで優雅なティータイムを楽しみたい人はもちろん、両者の違いを知らない人は是非読んでみてください。
結論:「ロイヤルミルクティー」は、牛乳で抽出した「ミルクティー」
「ミルクティー」は、お湯で抽出した紅茶に牛乳を加えたものです。
一方「ロイヤルミルクティー」は、お湯と牛乳で抽出した紅茶のことです。
「ミルクティー」をもっと詳しく
「ミルクティー」とは、お湯で抽出した紅茶に牛乳を混ぜた飲み物です。お好みで砂糖を混ぜることもあります。
また、砂糖の代わりに、グラニュー糖やはちみつを入れることもできます。よりコクが出て、普通の砂糖とは違った甘みを楽しむことができます。
英語では “tea with milk” といいます。 “milk tea” は和製英語なので、海外では使われません。直訳すると「牛乳紅茶」であるため、通じる可能性は高いですが、勘違い等を防止するため、避けた方が無難でしょう。
「ロイヤルミルクティー」との大きな違いは、2つあります。それは、牛乳の加熱と牛乳の量です。
「ミルクティー」は、ストレートティーに牛乳を入れたものです。そのため、牛乳に火をかけて加熱することはありません。また、牛乳の量は、紅茶の量よりも少ないことが多いです。
「ミルクティー」の味を左右するのは、茶葉です。有名な茶葉としては、次のようなものがあります。
- ダージリン(インド)
- アッサム(インド)
- シッキム(インド)
- ウバ(スリランカ)
- ヌワラエリア(スリランカ)
- ディンブラ(スリランカ)
- ケニア(ケニア)
これらの名前は全て茶葉の産地である地名からきています。
「ロイヤルミルクティー」をもっと詳しく
「ロイヤルミルクティー」とは、お湯と牛乳で抽出した紅茶のことです。
「ロイヤルミルクティー」の「ロイヤル(royal)」には、「王家、王族」という意味があります。「イギリス王朝風のミルクティー」という意味で、和製英語です。そのため、日本以外の国で「ロイヤルミルクティー」と言っても通じません。
英語では「シチュード・ティー」(stewed tea)といいます。 “stew” には「とろ火で煮る」という意味があり、「牛乳と共に茶葉をとろ火で煮る」ことを表しています。
「ロイヤルミルクティー」を作る上でのポイントは、沸騰直前で火をとめることです。沸騰させると、ミルクの風味が強くなるため、相対的に紅茶の風味が弱まってしまいます。
似た飲み物にインドのミルクティーの「チャイ」があります。「チャイ」も「ロイヤルミルクティー」同様に牛乳で紅茶を抽出します。「チャイ」と「ロイヤルミルクティー」の違いは、後ほど説明します。
「ロイヤルミルクティー」に使用する材料は「ミルクティー」と同じで、水・茶葉・牛乳・砂糖です。ただ、牛乳の量は水と同じか、それ以上である場合が多いです。
通常、先に茶葉をお湯にいれておき、時間をおいた後に牛乳を投入します。
これは、ミルクに含まれるガゼインという成分のためです。ガゼインは、牛乳を温めたときに膜となる部分です。はじめから牛乳を入れてしまうと、ガゼインが茶葉を包み込んでしまうため、茶葉から美味しさや風味を十分に引き出すことができません。
「ロイヤルミルクティー」と「チャイ」の違い
似た飲み物にインドのミルクティーの「チャイ」があります。「チャイ」も「ロイヤルミルクティー」同様に牛乳で紅茶を抽出します。
「チャイ」と「ロイヤルミルクティー」との違いは2つあります。1つはスパイスです。「チャイ」にはシナモン・カルダモン・ショウガなどのスパイスを加えるため、「ロイヤルミルクティー」にはない風味がします。
もう1つは、「チャイ」は沸騰しても火を止めないということです。この違いは、出回っていた茶葉の質に由来しています。
イギリスなどでは、主に質の良い茶葉が使用されていたため、必要以上に火を加えなくても、紅茶の味が出ました。一方、イギリスの植民地であったインドでは、茶葉の質が低かったため、煮込むようにして味を出す必要がありました。
まとめ
以上、この記事では、「ミルクティー」と「ロイヤルミルクティー」の違いについて解説しました。
- ミルクティー:お湯で抽出した紅茶に少量の牛乳をいれたもの
- ロイヤルミルクティー:お湯と牛乳で抽出した紅茶
「ロイヤルミルクティー」は牛乳を熱するため、鍋が汚れやすく、吹きこぼれやすいです。そのため、「ミルクティー」よりも手間がかかるといえます。しかし「ミルクティー」にはない濃厚さと味わいがあり、イギリス王朝さながらの高級感を感じることができます。
ぜひご家庭で挑戦してみてください。