「多士済済」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「多士済済」です。

この故事成語は聞いたことがある、という人も、聞いたことはない、という人もいると思います。

どちらにしろ、この故事成語について詳しく知っておいても損はないでしょう。

そこで、「多士済済」の意味、由来、例文、類義語、英訳についてわかりやすく解説します。

☆「多士済済」をざっくり言うと……

読み方多士済済(たしせいせい)
意味優れている人物が数多くいること、またはそのさま
由来文王の徳に導かれて徳を備えた賢者が多数集まった故事から
類義語人材済済(じんぜいせいせい)
英語訳galaxy of able persons

「多士済済」の意味をスッキリ理解!

多士済済:優れている人物が数多くいること

「多士済済」の意味を詳しく

多士済済は、「優れている人物が数多くいること、またはそのさま」という意味です。

このうち、「多士」は多くのすぐれた人材のことを表します。

また、「済済」は数が多くて盛んな様子を表します。

ちなみに、「済済」は立ち居振る舞いの礼儀作法が整っていて立派なことも表します。

 

そして、「多士済済」は「多士済々」と表記されることもあります。

また、「済済多士」と表記されることもあります。

これらも意味は同じです。

 

ちなみに、「たしせいせい」が正しい読み方ですが、「たしさいさい」と読まれることもあります。

これは、本来は誤った読み方です。

「多士済済」の由来

多士済済という故事成語の由来は、『詩経』の大雅文王(たいがぶんのう)という章にあります。

この章の中に、「済済(せいせい)たる多士(たし)、文王(ぶんのう)以(もっ)て寧(やす)んず」という文があるのです。

この文は、「文王の徳に導かれて徳を備える賢者が集まった。彼らは周の国で中心的な役割を果たして、長い間支えることだろう」という意味を表しています。

「多士済済」の例文

  1. この会社は多士済済なので、この先間違いなく発展していくだろう。
  2. 去年のサッカー部は多士済済だったので全国優勝することができた。
  3. 多士済済の組織を作る方法を探している。

「多士済済」の類義語

「多士済済」には以下のような類義語があります。

  • 人材済済(じんざいせいせい)

「多士済済」の英語訳

「多士済済」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • galaxy of able persons
    (星のように多くいる有能な人々)
  • collection of intellectuals
    (知識人の集まり)

まとめ

以上、この記事では「多士済済」について解説しました。

読み方多士済済(たしせいせい)
意味優れている人物が数多くいること、またはそのさま
由来文王の徳に導かれて徳を備えた賢者が多数集まった故事から
類義語人材済済(じんぜいせいせい)
英語訳galaxy of able persons

「多士済済」は集団に対する誉め言葉として用いることができます。

もし機会があれば、積極的に使ってみてはいかがでしょうか。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。