「端緒」の意味とは?読み方は?使い方から類語や英語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「端緒(たんしょ)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「端緒」をざっくり言うと……

読み方端緒(たんしょ)
意味物事の始まり、物事が解決する糸口、手がかり
類義語糸口
英語訳the beginning(始まり)、a clue(手がかり)

「端緒」の意味をスッキリ理解!

端緒(たんしょ):物事の始まり、物事が解決する糸口、手がかり

「端緒」の意味を詳しく


「端緒」とは、「物事の始まり」「物事が解決する糸口」「手がかり」のことです。

「端(たん)」は、「物事の初めの部分」「糸口」「きっかけ」という意味を持っています。単体でも言葉として成り立っており、「端を発する」などの慣用句で用いられています。「端を発する」とは、それがきっかけになって物事が始まることを言います。

「緒(しょ)」には、「物事の糸口」「始め」という意味があります。端と同様に単体でも用いられており、「緒に就く」などの慣用句があります。「緒に就く」とは、物事に着手したり、着手した物事の見通しがついて軌道に乗り出すことを言います。

このように、「端緒」は同じの意味の漢字同士で成り立っているのです。

 

なお、端緒は「たんちょ」と読まれることもあります。しかし、この読み方は本来誤りです。慣用的に使われるようになり定着した読み方ですので、正しい読み方ではないことを覚えておきましょう。

「端緒」の使い方

「端緒」は、以下のように使うことができます。

  1. 夫のふとした発言が、夫婦喧嘩の端緒となった。
  2. 我が社では、在宅ワーク制度を取り入れることで働き方の多様化の端緒を開いた。
  3. 根気強く聞き込みを続けた結果、長年解決していなかった事件の端緒を掴むことができた。
①では、「端緒」は「物事の始まり」という意味で用いられています。夫の発言が、夫婦喧嘩のきっかけとなったという意味の例文です。

②の「端緒を開く」とは、物事を始めるきっかけや手がかりを作ることです。例文②からは、在宅ワーク制度を取り入れたことが、働き方の多様化を進めるきっかけとなったというニュアンスが読み取れます。

③では、「端緒」は「物事が解決する糸口」という意味で用いられています。事件解決のための糸口を聞き込み調査によって掴んだという意味の例文です。

 

ひとつ前の項目で「端を発する」「緒に就く」という表現をご紹介しましたが、「端緒を発する」や「端緒に就く」という言い方はしませんので注意しましょう。

「端緒」の類義語

「端緒」には以下のような類義語があります。

  • 糸口(いとぐち):きっかけ、手がかり
「端緒」と「糸口」は、物事を展開させるきっかけという意味で共通しています。

「糸口」の方が、「端緒」よりも口語的な表現です。「会話の糸口を探す」「問題解決の糸口が見つからない」などのように用いることができます。

「端緒」の英語訳

「端緒」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • the beginning
    (端緒、始まり)
  • the start
    (端緒、始まり)
  • a clue
    (きっかけ)
端緒は、「物事の始まり」という意味の場合と、「手がかり」という意味の場合とで上記のように英語訳が異なります。

「端緒を掴む」という意味のときは、 “get a clue” や “find a clue” などと言います。

「〜を端緒として」 と表現したいときは、“originate in〜” や “originate with〜” などの言い回しを用います。

まとめ

以上、この記事では「端緒」について解説しました。

読み方端緒(たんしょ)
意味物事の始まり、物事が解決する糸口、手がかり
類義語糸口
英語訳the beginning(始まり)、a clue(手がかり)

おさらいですが、「端緒」は、物事の始まりや糸口、手がかりという意味です。言い換えるならば、「物事の最初の端っこの部分」というイメージを持っておくと良いでしょう。

「端緒」の意味を覚え、正しく使えるようにしましょう。

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香菜
「読者を不快にさせない記事」をモットーに執筆・編集しています。有名美容ライターの元でアシスタントを経験し、その後出版社に就職。現在は著名人への取材やエンタメ記事の執筆も行っています。