「卵が先か鶏が先か」の意味や由来・使い方は?進化論ではどっち?

言葉

「卵が先か鶏が先か」とは「どちらが先かわからないこと」という意味です。

ビジネスシーンなどで例えとして使うこともあるため、正しい使い方を知りたい方も多いのではないでしょうか。

そして、結局、卵が先なのか鶏が先なのか、結論はどっちなのか気になりますよね。

そこで、この記事では「卵が先か鶏が先か」の意味や由来、結論や使い方まで詳しく解説します。

「卵が先か鶏が先か」の意味

たまごさきにわとりさき

どちらが先かわからないこと

例:「卵が先か鶏が先か」のように、考えれば考えるほどわからなくなる問題はよくある。

「卵が先か鶏が先か」は、「問題が矛盾して、どちらが先なのかわからない」という意味です。

例えば、以下のように矛盾する問題の例えとして使います。

  • 給与と人材
    給与が低いから人材が集まらず、利益を出せない
    利益がないから給与を出せず、人材が集まらない

上記の問題では、「給与が低いこと」と「人材が集まらないこと」のどちらが先に生じた問題なのかわかりません。

このような場合に「どちらが先かわからないこと」を表すのが、「卵が先か鶏が先か」なのです。

「卵が先か鶏が先か」の具体例

「卵が先か鶏が先か」の具体例には、他にも以下のようなものがあります。

  • 駅と利用客
    利用客が少ない駅だから、店がない
    店がない駅だから、利用客が少ない
  • 親と子供
    親が面倒を見過ぎるから、子供が自立しない
    子供が自立しないから、親が面倒を見てしまう

「卵が先か鶏が先か」の表記

「卵が先か鶏が先か」は、以下のように表記することもあります。

  • 鶏が先か卵が先か

卵と鶏が逆ですが、意味は同じです。

「卵が先か鶏が先か」の由来

「卵が先か鶏が先か」の由来は、卵と鶏の関係性です

鶏と卵のどちらが先にあるのか考えると、以下のような矛盾が生じます。

  • 鶏が先の場合
    鶏は卵から生まれるから、卵がないとおかしい
  • 卵が先の場合
    鶏がいないと卵は生まれないから、鶏がいないとおかしい

このことから、「卵が先か鶏が先か」は、鶏が先に生まれたのか、卵が先に生まれたのかわからないように、どちらが先かわからないことを表します。

「卵が先か鶏が先か」の結論

「卵が先か鶏が先か」の問題は、学問や思想によって結論が異なります

そのため、テレビや新聞などで論じられることも多いです。

結論
遺伝学卵が先
進化生物学卵が先
生化学鶏が先(卵が先のこともあり)
統計学卵が先
神学鶏が先
仏教
(循環時間論)
どちらでもない

それぞれの結論を見ていきましょう。

遺伝学

遺伝学的な結論は、卵が先です

なぜなら、鶏の祖先から鶏に進化した時に、最初の鶏のDNAをもつ卵が存在するからです。

進化生物学

進化生物学的な結論は、卵が先です

鶏の祖先が鶏に時間をかけて進化する過程で、突然変異として、鶏に生まれる卵が生じたとするからです。

生化学

生化学的な結論は、鶏が先です

なぜなら、卵を形成するためのOV-17というタンパク質が、鶏の卵巣にあることが発見されたからです。

しかし、一方で「OV-17をもつ鶏はどのように生まれたのか。OV-17をもつ鶏が生まれるためには卵がないとおかしいから、卵が先である」という説もあり、研究は続いています。

統計学

統計学的な結論は、卵が先です

1930年から1983年のアメリカにおける鶏の飼育数と卵の生産量を調査した結果、以下のような結果になったからです。

  • 卵の時系列が持つ情報から、鶏の飼育数を予測することは可能
  • 鶏の飼育数から、卵の数を予測することは不可能

「卵の数から鶏の数を予測することはできるが、鶏の数から卵の数を予測することはできない」ため、卵が先に生まれたと結論づけました。

神学

神学的な結論は、鶏が先です

ユダヤ教とキリスト教の教典である『創世記』には以下のような文章があります。

夕となり、また朝となった。第四日である。神はまた言われた、「水は生き物の群れで満ち、鳥は地の上、天のおおぞらを飛べ」。神は海の大いなる獣と、水に群がるすべての動く生き物とを、種類にしたがって創造し、また翼のあるすべての鳥を、種類にしたがって創造された。神は見て、良しとされた。神はこれらを祝福して言われた、「生めよ、ふえよ、海の水に満ちよ、また鳥は地にふえよ」。

つまり、神が動物を創造し、動物に「増えろ」と命じました。

この考えに基づくと、「卵よりも鶏が先」という結論になります。

仏教(循環時間論)

仏教的な結論は、鶏でも卵でもありません

仏教には、時間は循環しており、歴史は繰り返されるという「循環時間論」と呼ばれる考え方があります。

この考えに基づくと、時間は永遠であり、最初も最後もないことになります。

そのため、「鶏が先でも卵が先でもなく、この矛盾そのものに意味がない」という結論になります。

「卵が先か鶏が先か」の使い方

「卵が先か鶏が先か」は、どちらが先かわからない時の例えとして使います

例文を見てみましょう。

例文
  1. 卵が先か鶏が先かわからないけれど、姿勢が悪いと腰が痛くなるのは事実だ。
  2. 卵が先か鶏が先か」のように、考えれば考えるほどわからなくなる問題はよくある。
  3. 僕はずっと、「卵が先か鶏が先か」のように結論の出せない問題に悩んでいた。

「卵が先か鶏が先か」の類義語

「卵が先か鶏が先か」には以下のような類義語があります。

  • 堂々巡り
    同じような思考や議論が繰り返され、少しも先に進まないこと
  • いたちごっこ
    双方が同じことを繰り返して決着がつかないこと
  • 水掛け論(みずかけろん)
    双方が互いに自説にこだわって解決しない議論
  • 不毛な議論
    何の収穫もない話し合い
  • 平行線をたどる
    両者の意見などがいつまでも対立していること
  • 循環参照
    数式で、いくつかの変数が互いの数値を参照しようとしてエラーとなること

「卵が先か鶏が先か」の英語訳

「卵が先か鶏が先か」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • chicken and egg
    (どちらが後か先か分からない)
  • a chicken or egg situation
    (卵が先か鶏が先か)
  • chicken and egg problem
    (鶏と卵の問題)

他の外国語訳

「卵が先か鶏が先か」は、英語以外でも以下のように表現されます。

言語表現
イタリア語E’ nato prima l’uovo o la gallina?
スペイン語El huevo o la gallina
中国語先有鸡还是先有蛋

「卵が先か鶏が先か」のまとめ

以上、この記事では「卵が先か鶏が先か」について解説しました。

読み方卵(たまご)が先(さき)か鶏(にわとり)が先(さき)か
意味どちらが先かわからないこと
類義語堂々巡り
いたちごっこ
水掛け論 など
英語訳chicken and egg
(どちらが後か先か分からない)
a chicken or egg situation
(卵が先か鶏が先か)
chicken and egg problem
(鶏と卵の問題)

「鶏が先か卵が先か」については、人それぞれの考えがあります。

どちらだと思うか、議論すると面白そうですね。

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間山智賀
間山智賀
自称、誤字キラー。 Web記事でも誤字脱字を見逃しません。言葉が大好きです。 大学では言葉遊びについて研究していました。マイブームは日本語ラップを聴くこと。