故事成語「威ありて猛からず」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「威ありて猛からず(いありてたけからず)」です。

意味や使い方、由来、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

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「威ありて猛からず」の意味をスッキリ理解!

威ありて猛からず:威厳あるが、荒々しくない、君子の理想的な人柄のこと

「威ありて猛からず」の意味を詳しく

「威ありて猛からず」とは、「威厳があり、しかし荒々しくはない人柄」のことを指します。

そして、このような人柄は、君子としての理想的な人柄であるとされています。

「威」は漢字の通り「威厳」という意味です。

「猛」は、「荒々しく激しいこと」「強いこと」という意味です。

 

「猛獣(もうじゅう)」や「獰猛(どうもう)」などの熟語を思い浮かべるとイメージしやすいでしょう。

ただし、これの熟語をイメージしすぎて、「猛からず」を「もうからず」と読まないように注意しましょう。

「猛からず」は「たけからず」と読みます。

 

「威厳がある」ことと「荒々しい」ことは一緒くたにされがちです。

しかし、「威厳があること」と「怖がられていること」は同じではないのです。

この言葉は「威厳があるが、温厚で荒々しくない」という人柄を表しています。

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「威ありて猛からず」の使い方

  1. 彼が尊敬されているのは、彼が威ありて猛からずだからだろう。
  2. 社長は部下に注意はするが、怒鳴らない。まさに威ありて猛からずだ。
  3. 威ありて猛からずが、統治者には必要不可欠だ。

「威ありて猛からず」の由来

「威ありて猛からず」の出典は、『論語』です。

孔子の弟子が、孔子のことを評した次の言葉がもとになっています。

「子、温而厲。威而不猛。」

日本語訳すると以下のようになります。

「孔子はおだやかである。しかし、そのおだやかさの中にもひきしまったところがある。

自然の威厳があるが、武張ったたけだけしいところはない」

 

このような人格は、のちに中国で「君主としての理想的な人格」とされてきました。

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「威ありて猛からず」の対義語

「威ありて猛からず」には以下のような対義語があります。

  • 威をふるう:脅威を示す

「威をふるう」は、「威ありて猛からず」の「威ありて」の部分だけの意味です。

持っている威厳を振り回して周りを怖がらせているようなイメージです。

「猛からず」の部分と正反対なのがわかります。

「威ありて猛からず」の英語訳

「威ありて猛からず」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • dignified without being overbearing
    (威厳はあるが、威圧的すぎないこと)
  • being dignified, and moreover warm as such one is gentle
    (威厳があり、その上紳士的な温かみもあること)
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まとめ

以上、この記事では「威ありて猛からず」について解説しました。

読み方威ありて猛からず(いありてたけからず)
意味威厳あるが、荒々しくない、君子の理想的な人柄のこと
由来『論語』の中で、弟子が孔子を評した言葉から
対義語威をふるう
英語訳being dignified, and moreover warm as such one is gentle
(威厳があり、その上紳士的な温かみもある)

「威ありて猛からず」は少し古い言葉遣いなので、日常生活の中で使う機会はそれほど多くないでしょう。

しかし、その由来や詳しい意味を知ると、学ぶことが多くあります。

君主だけでなく、理想の上司にも必要な性格かもしれません。

ぜひ「威ありて猛からず」を目指してください。

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