ことわざ「高を括る」の意味を由来から徹底解説:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「高を括る(たかをくくる)」です。

意味はなんとなくわかっていても、「高(たか)」とは何なのか等、表現の仕方が腑に落ちない方も多いのではないでしょうか。

以下では、「高を括る」の意味・由来・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「高を括る」の意味をスッキリ理解!

高を括る(たかをくくる):物事の程度を予想すること。大したことはないと甘く見ること。

「高を括る」の意味を詳しく


「高を括る」とは、相手の力量や物事の程度を予想すること、また大したものではないと甘く見ることを意味することわざです。

「高」は、生産高などの言葉にも表れているように、物事の程度を表しています。「括る」は、「括弧(かっこ)で括る」のように、ひとまとめにして区切ることを指しています。

何事においても、事を行う前に何かしらの推測をするでしょう。たとえば、スポーツの試合前に相手の力量がどれぐらいなのか、買おうとする物がどれぐらいの役に立つのか等です。「高を括る」は、そういった事前の予測が甘い場合に多く使われます

 

このことわざが含む意味は、「高を括る」という言葉を発するタイミングによって少し異なります。

事前に予測を行う際に、「高を括る」と言う場合には、ただ単に相手を下に見ているという意味しか持ちません。なぜなら、まだ実際の力量や機能などがどの程度なのかという事実を知り得ないからです。

つまり、実際の力量や機能が、事前の予測と同等の場合、ひいてはさらに下回る場合も考えられるのです。

 

一方で、事前に予測を行い、その力量や機能を目の当たりにした際に、「高を括っていた」と言う場合もあります。その場合は、相手を侮ってしまい、自分の予測が甘かったという一種の後悔がそこにあります。

事前の予測が「高をくくる」と言えるほど至らないものであったかどうかは、実際に相手と対峙しなければわからないことです。そのため、「高を括っていた」という形が最も多く用いられます。

 

また、ただ単純に、「事前に予測する」という意味で使われることもあります。この場合、下に見るという意味は一切持ちません。

しかし、この意味で使われることはあまり多くありません。「高を括る」は、ほとんどが侮るという意味合いを含みます。

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「高を括る」の由来

「高」は、生産高・売上高・取れ高といった言葉があるように、「数量の程度」を表す漢字です。「括る」とは、物事を1つにまとめて区切りをつけるという意味を持ちます。

つまり、大体この程度(高)だろうとまとめる(括る)ことを、「高を括る」と表現するようになりました。

では、なぜ「高を括る」に侮るというニュアンスがあるのでしょうか。それについては、昔の戦の場面に由来があるとされています。

 

武士の戦において、勝敗の見込みを立てる際に参考にしたのが「石高(こくだか)」でした。石高とは、土地からとれる米の量を表したものです。

当時、米の生産力が高い地域にはそれだけ人がいて兵士の数も多い、つまり兵力は石高に比例すると言われていました。したがって、兵力を概算するには石高を計算することが通例でした。

しかし、石高は指標の1つに過ぎず、必ずしもそのまま兵力を意味しません。そのため、勝つ見込みが立った時に戦を仕掛けるものの、石高と兵力が比例しておらず、負け戦になることも多くあったと言います。

 

このように、実際より下回る兵力を石高から算出してしまった事例から、「高を括る」には力量を低く見積もるという意味が含まれるようになったとされています。

「高を括る」の使い方

  1. 次の相手チームは、そんなに強くないだろうと高を括る
  2. 予約していたホテルは安かったので、どうせ大したことないであろうと高を括っていたが、びっくりするほど綺麗だった。
  3. 海外旅行で必要な代金を、高を括っておく。

➀の「高を括る」は、人やチームの実力を大したものではないと断じる意味合いで使われています。また、この時点ではまだ実際の力量を知り得ません。

➁では、ホテルのサービスの質を低く見積もる意味合いで「高を括る」を用いています。当初は下に見ていましたが、実際には予想よりもずっと良く、プラスの感情が働いていると考えられます。この場合は、油断が悪い結果を生むのではなく、かえって喜びを倍増させていますね。

➂は、ただ単純に「事前に予測する」という意味で「高を括る」と使っています。この場面では、特にその予測の程度はわかりません。

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「高を括る」の類義語

「高を括る」には以下のような類義語があります。

  • 見縊(みくび)る:軽視すること。侮ること。
  • 安く見る:軽々しく扱うこと。
  • 鼻で笑う:相手を見下してあざけり笑うこと。

「高を括る」の対義語

「高を括る」には以下のような対義語があります。

  • 贔屓目に見る(ひいきめにみる):好意的な見方をすること。
  • 買い被る:他人を過大評価すること。

「高を括る」の対義語は、人の力量などを実際よりも高く見積もることを指す言葉です。

「贔屓目に見る」の「贔屓」とは、自分が気に入った人に肩入れして引き立てることです。

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「高を括る」の英語訳

「高を括る」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • make light of ~
    (~を軽く見る)
  • take ~ lightly
    (~を軽く見る)
  • underrate ~
    (~を低く評価する)
“underrate” は、分解すると、 “under” と “rate” になります。 “under” は「下に」「低く」、 “rate” は「評価する」という意味になるので、覚えやすいと思います。

上記3つの表現を用いた例文は以下の通りです。

例文
  • We shouldn’t make light of a headache.
    (頭痛を侮ってはいけません。)
  • Though I took the player lightly at first, it turned out that he was a person with a unique talent.
    (初めはその選手を見くびっていたが、類まれなる才能の持ち主であることが後にわかった。)
  • It is better not to underrate the next test because the questions are very difficult.
    (今度の試験は難しいから、見くびらない方がよいです。)

まとめ

以上、この記事では「高を括る」について解説しました。

読み方 高を括る(たかをくくる)
意味 物事の程度を予想すること。大したことはないと甘く見ること。
由来 「高」は程度、「括る」はまとめるを意味する。戦の際、石高を計算して相手の兵力を推測したことから。
類義語 見縊る、安く見る、鼻で笑う
対義語 贔屓目に見る、買い被る
英語訳 make light of ~, take ~ lightly, underrate ~

意味の項目で述べたように、「高を括る」と発するタイミングによってニュアンスは若干異なりますが、「下に見る」「侮る」という意味は共通しています。

何事においても、甘く見ると痛い目を見ることになりかねません。「油断大敵」という四字熟語があるように、「高を括」り過ぎないように注意したいですね。

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