「大所高所」の意味とは?読み方は?使い方から英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「大所高所(たいしょこうしょ)」です。

言葉の意味・使い方・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「大所高所」をざっくり言うと……

読み方大所高所(たいしょこうしょ)
意味一部に捉われない大きな観点のこと
英語訳broad perspective(幅広いものの見方、何にも捉われないものの見方)

「大所高所」の意味をスッキリ理解!

大所高所(たいしょこうしょ):一部に捉われない大きな観点のこと

「大所高所」の意味を詳しく


「大所高所」とは、一部に捉われない大きな観点のことです。また、偏見や私情を捨てた広い視野のことや全体を見通す広い視野のことを言います。

「高所」は、高い場所という意味です。「大所」は、広い立場や大きな立場のことを言います。これらの熟語は、どちらも広く見渡せる場所のことを表しています。したがって、「大所高所」は似ている意味の言葉を重ねて意味を強調した四字熟語なのです。

また、語順を入れ替えて「高所大所」と言うこともあります。

「大所高所」≒「俯瞰(ふかん)」

大所高所は、「俯瞰」という言葉と類似しています。「物事を俯瞰する」という言葉を聞いたことがありませんか。

俯瞰のもともとの意味は、「高いところから見下ろし眺めること」です。実際に高いところから見下ろすことを表しています。ここから転じて、「大所高所」と同様に物事を考えるときに、一部だけを見るのではなく全体を見るという意味でも使われています。

大所高所と一緒に覚えて、ボキャブラリーを増やしましょう。

「大所高所」の使い方

「大所高所」は、以下のように使われます。

  1. 問題解決の秘訣は、大所高所からものを見ることである。
  2. 行き詰まったときに大所高所に立って考え直すと、思いもしなかったところにヒントがあることもある。
  3. 就職活動をするとき、私は大所高所で考えることを何よりも大切にしていた。
①と②の例文は、どちらも物事を広い視野で見渡すことの大切さを表しています。物事は様々な要因が絡み合っているものです。夢中になってしまうと視野が狭くなってしまいがちですが、一歩引いたところから全体像を見渡すことで物事を解決に導くことができるという文章です。

③の例文のように、大所高所から物事を考えることは、就職活動においても大切なポイントです。たとえば、いくらお給料がよくても、その会社がやっていることは本当に自分とマッチしているのかなど考える必要があります。

1つの長所に飛びつくのではなく会社の全体像やビジョン、さらには自分自身の価値観をきちんと捉えることが大切ですね。

「大所高所」の英語訳

「大所高所」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • broad perspective
    (幅広いものの見方、何にも捉われないものの見方)
  • take a wide view
    (広い視野を持つ、大所高所から見る)

“take a wide view” のwideは、broadやlongと書き換えることも可能です。また、 “take a wide view of the situation” と書くこともあります。

それぞれを用いた例文は以下の通りです。

例文
  • You should see things from a broad perspective.
    (君は、大所高所から物事を見るべきだ。)
  • Our captain takes a wide view under any circumstances.
    (キャプテンは、どんな状況でも広い視野をもって行動する。)

まとめ

以上、この記事では「大所高所」について解説しました。

読み方大所高所(たいしょこうしょ)
意味一部に捉われない大きな観点のこと
英語訳broad perspective(幅広いものの見方、何にも捉われないものの見方)

一生懸命になればなるほど、周囲が見えなくなったり全体像が掴めなくなったりしてしまうものです。何事も、大所高所で物事を捉える意識を常に持っていたいですね。

「大所高所」の意味や使い方を覚え、正しく使えるようにしましょう。

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香菜
「読者を不快にさせない記事」をモットーに執筆・編集しています。有名美容ライターの元でアシスタントを経験し、その後出版社に就職。現在は著名人への取材やエンタメ記事の執筆も行っています。