今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「タクティクス」です。
「タクティクス」の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。
☆「タクティクス」をざっくり言うと……
英語表記 | タクティクス(tactics) |
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意味 | 戦術・戦い方 |
語源 | ギリシア語で「配置」を意味する言葉 “tactic” |
類義語 | 作戦、戦法など |
「タクティクス」の意味をスッキリ理解!
「タクティクス」の意味を詳しく
「タクティクス」とは、戦術や戦い方を表す言葉です。もともとは軍事用語でしたが、現在はビジネスやスポーツなど幅広い場面で使われます。
タクティクスは戦術の中でも「個別の作戦」や「この場面での戦い方」といった意味に限定されます。大規模で包括的に練られる戦術というニュアンスはあまりなく、より具体的で限定的な場面での戦術を指す言葉として使われます。
上記のような特徴をもつため、タクティクスは複雑なものにはなりにくく、理解しやすいものであることが多いです。
また、タクティクスは商談や交渉などビジネスシーンでの「かけひき」という意味合いで使われることもあります。
もともと、かけひきには「相手の出方を先読みして自分が有利になるよう仕事を進める」というニュアンスが含まれています。これが戦術や戦い方のポイントにつながり、タクティクスがかけひきの意味で使われています。
ビジネスシーンにおけるタクティクスは、「競合他社に勝つための方法」という意味で使われることがほとんどです。
それに対し、スポーツにおけるタクティクスは「試合に勝つための戦法」という意味で使われます。たとえば、サッカーの場合は「どのようにゴールを入れるか、またどのように守るのか」がタクティクスです。
このように使うシーンによって意味合いが異なることにも注意が必要です。
「タクティクス」の使い方
- タクティクスをしっかりと練って、明日の試合には必ず勝てるようにしよう。
- 来週のイベントを確実に成功させるために、従業員の配置の仕方や来客方法など細やかなタクティクスを事前に考えておくことが必要になる。
上の例文のように、タクティクスは試合やビジネスシーンにおいて、戦術を練る際によく使われます。
「タクティクス」の語源
タクティクスの語源はギリシャ語の “tactic” です。
もともと、 “tactic” はギリシャ語で「配置」という意味でした。この言葉は戦いにおける兵士や物資の配置を決めるときに使うことが多かったため、次第に「戦術」という意味をもつようになりました。
「タクティクス」の類義語
タクティクスには以下のような類義語があります。
- 作戦:目標達成のための具体的な実施行動のこと
- 戦法:戦闘・スポーツ競技における戦い方・行動方法
- 戦略:戦争におけるはかりごとのこと
上記の中でも特に、戦略と戦術の違いについて混同することが多いです。戦略は英語で “strategy(ストラテジー)” と表記され、 “tactic” と同様にギリシャ語が元となっています。
戦略と戦術の最も大きな違いは、規模感にあります。戦略は広範囲において時間をかけて行われる大規模な作戦であるのに対し、戦術は特定の場面で行われる限定的な作戦のことを指します。
上司にプレゼンを行う場面を例にとって考えてみましょう。「何分で話すか」や「何を伝えるために話すか」といった全体像を考える方法は戦略です。一方、「上司に〇〇と言われたらこう返答しよう」のような特定の場面における対処法は戦術と呼びます。
まとめ
以上、この記事では「タクティクス」について解説しました。
英語表記 | タクティクス(tactics) |
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意味 | 戦術・戦い方 |
語源 | ギリシア語で「配置」を意味する言葉 “tactic” |
類義語 | 作戦、戦法など |
このように、タクティクスはさまざまな場面で使われる言葉です。なじみ深い言葉ではありますが、ストラテジーと混同しやすく、わかりにくい部分もある言葉です。意味や使い方を適切に把握しましょう。