「春眠暁を覚えず」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「春眠暁を覚えず(しゅんみんあかつきをおぼえず)」です。

「春眠暁を覚えず」の意味、「春はあけぼの」との違い、例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「春眠暁を覚えず」をざっくり言うと……

読み方春眠暁を覚えず(しゅんみんあかつきをおぼえず)
意味春の夜は心地よいので朝になったことに気づかず眠り込んでしまうということ
「春はあけぼの」との違い春はあけぼの:春は、明け方の空が趣深い。
由来『春暁』という詩の「春眠暁を覚えず、処処啼鳥を聞く、夜来風雨の音、花落つること知る多少」という表現から
類義語朝寝
英語訳In spring one sleeps a sleep that knows no dawn.
(春の眠りは夜明けを知らない)

「春眠暁を覚えず」の意味をスッキリ理解!

春眠暁を覚えず(しゅんみんあかつきをおぼえず):春の夜は心地よいので、朝になったことに気づかず眠り込んでしまうということ

「春眠暁を覚えず」の意味を詳しく

「春眠暁を覚えず」とは、「春の夜は心地よいので、朝になったことに気づかず眠り込んでしまう」という意味です。

意味を語句ごとに分解してみると、以下のようになります。

  • 春眠:春の夜、心地良い眠りのこと
  • :夜明け
  • 覚えず:知らない間に

「春眠暁を覚えず」を使う際には、次の点に注意しましょう。

  • 春の季節以外には用いない
  • 夜の睡眠だけに用いる

「春眠暁を覚えず」と「春はあけぼの」の違い

「春眠暁を覚えず」と「春はあけぼの」は、どちらも「春」という漢字が含まれています。

しかし、両者は意味が異なるため気をつけましょう。

  • 春眠暁を覚えず:春の夜は心地よいため、朝になったことに気づかず眠り続けてしまう。
  • 春はあけぼの:春は、明け方の空の美しさが趣深い。

どちらも「春の良さ」を表す言葉です。

しかし、「春眠暁を覚えず」は “夜の心地よさ” を、「春はあけぼの」は “明け方の空の美しさ” を表します。

 

なお、「春はあけぼの」は、平安時代の『枕草子(まくらのそうし)』という随筆に登場する言葉です。作者は清少納言(せいしょうなごん)です。

春はあけぼの。やうやうしろくなりゆく山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる

(春は、夜明けが良い。徐々に白くなる空と、山の連なりが接する部分が、少し明るくなって、紫色がかった雲が細くたなびく様子はとても趣がある。)

この文章が元となり、「春はあけぼの」という言葉が慣用句のように使われるようになりました。

「春眠暁を覚えず」の例文

  1. 春眠暁を覚えずとは言うが、春の朝は本当に布団から離れがたい。
  2. 春眠暁を覚えずという言葉の通り、この時期はずっと布団でうとうとしてたくなる。
  3. 春眠暁を覚えずとは言うが、学校へ行くために布団から脱出しなければならない。

「春眠暁を覚えず」の由来

「春眠暁を覚えず」の出典は孟浩然(もうこうぜん)の『春暁(しゅんぎょう)』という詩です。

この詩の中に、次の表現が出てきます。

春眠暁を覚えず、処処啼鳥を聞く、夜来風雨の音、花落つること知る多少

この詩の意味は、以下のように、異なる解釈があります。

  1. 春の朝は心地良く、つい寝坊をしてしまったため、夜明けに気づかなかった
  2. 春の夜、雨風が激しいので、花が散ってしまわないか心配で、なかなか眠れない
  3. 春は夜明けが早く、冬の時期と同じ時刻に起きたときには、すでに日が昇っている

故事成語の「春眠暁を覚えず」は、①の解釈から、「春の夜は心地良く、朝になったことに気づかずに眠ってしまう」という意味で使われるようになりました。

孟浩然

孟浩然とは、中国の唐(とう)の時代の代表的な詩人です。

彼はさまざまな詩を作りましたが、特に自然を題材にした詩は高く評価されています。

「春眠暁を覚えず」の類義語

「春眠暁を覚えず」には以下のような類義語があります。

  • 朝寝(あさね):朝おそくまで眠ること。

「春眠暁を覚えず」は、「春の夜が心地良く、朝遅くまで眠り続けること」を指します。

一方で、「朝寝」は理由や季節に関係なく、単純に朝まで眠ることを指しますから、使い方には気をつけましょう。

「春眠暁を覚えず」の英語訳

「春眠暁を覚えず」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • In spring one sleeps a sleep that knows no dawn.
    (春の眠りは夜明けを知らない)

まとめ

以上、この記事では「春眠暁を覚えず」について解説しました。

読み方春眠暁を覚えず(しゅんみんあかつきをおぼえず)
意味春の夜は心地よいので朝になったことに気づかず眠り込んでしまうということ
「春はあけぼの」との違い春はあけぼの:春は、明け方の空が趣深い。
由来『春暁』という詩の「春眠暁を覚えず、処処啼鳥を聞く、夜来風雨の音、花落つること知る多少」という表現から
類義語朝寝
英語訳In spring one sleeps a sleep that knows no dawn.
(春の眠りは夜明けを知らない)

「春眠暁を覚えず」はとても有名な故事成語なので、聞いたことがあるという人も多かったのではないでしょうか。

そして、春の朝は本当に起きるのが大変ですよね。つい遅刻してしまいそうになります。気を付けていきたいですね。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。