「粛清」の意味とは?読み方は?使い方から英語や類語や対義語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「粛清(しゅくせい)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳・関連語「粛正」との違いについてわかりやすく解説します。

☆「粛清」をざっくり言うと……

読み方粛清(しゅくせい)
意味厳しく取り締まって、乱れをなくすこと
語源「粛」(厳しく) + 「清」(清める)
類義語放逐、放謫(ほうたく)、追放、弾圧、圧制(あっせい)など
対義語放漫(ほうまん)、懶惰(らんだ)、放恣(ほうし)など
英語訳purge(粛清)、cleanup(粛清)

「粛清(しゅくせい)」の意味をスッキリ理解!

粛清(しゅくせい):厳しく取り締まって、乱れをなくすこと

政治の文脈において使われることの多い言葉です。

「粛清(しゅくせい)」の意味を詳しく

「粛清(しゅくせい)」には以下の二つの意味があります。

「粛清」の意味
  1. 厳しく取り締まって、乱れをなくすこと
  2. 政治において反対派を排除すること

意味①:厳しく取り締まって、乱れをなくすこと

この意味が「粛清」の本来の使い方です。政治に関係のない文脈でも使うことができます。

意味②:政治において反対派を排除すること

こちらは政治における「粛清」の意味です。

政党や組織内で対立が起こった時、妥協するのではなく反対派を排除することです。

反対意見をくみ入れず、ねじ伏せているという点が重要です。

独裁国家や社会主義国家において多く見られます。

「粛清(しゅくせい)」の使い方

  1. 反対派を粛清する。
  2. 独裁者が自らの支配を強化するために粛清を行った。
  3. 「大粛清」は、スターリンの行った大規模な政治弾圧である。

①の例文は、自分に反対する者を排除するということについて書かれています。

②の例文は、独裁者の政策について書かれています。

③の例文は、スターリンの行った「大粛清」について書かれています。

「粛清(しゅくせい)」の語源

「粛清(しゅくせい)」は、用いられている漢字に注目すると、語源から意味を理解できます。

「粛清」の漢字の意味はそれぞれ以下の通りです。

「粛清」の漢字の意味
  • :厳しいこと
  • :清める

この二つの漢字を組み合わせて、「粛清」は「厳しく取り締まって、乱れをなくすこと」という意味で使われるようになりました。

「粛清(しゅくせい)」の類義語

「粛清(しゅくせい)」には以下のような類義語があります。

  • 放逐(ほうちく):追い払うこと
  • 放謫(ほうたく):罰して、追放すること
  • 追放:追い出すこと
  • 弾圧:権力者が反対派を強制的にしずめること
  • 圧制(あっせい):権力や武力で人を縛ること

「粛清(しゅくせい)」の対義語

「粛清(しゅくせい)」には以下のような対義語があります。

  • 放漫(ほうまん):でたらめで、締まりのないさま
  • 懶惰(らんだ):面倒くさがり、怠けるさま
  • 放恣(ほうし):気ままで締まりのないさま

「粛清(しゅくせい)」の英語訳

「粛清(しゅくせい)」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • purge
    (粛清)
  • cleanup
    (粛清)

purgeは「レッドパージ」のような言葉に使われています。

「レッドパージ」とは

政府・企業が共産党員とその支持者を解雇すること。

関連語「粛正(しゅくせい)」と違い

「粛清(しゅくせい)」の関連語に「粛正(しゅくせい)」があります。同音異義語で、字面もよく似た言葉ですが、意味が異なります。以下は「粛清」と「粛正」の違いについての解説です。

「粛正」は、厳しく取り締まって不正を正すことです。

「粛清」の持つ「反対派をねじ伏せる」というニュアンスは「粛正」にはありません。

まとめ

以上、この記事では「粛清(しゅくせい)」について解説しました。

読み方粛清(しゅくせい)
意味厳しく取り締まって、乱れをなくすこと
語源「粛」(厳しく) + 「清」(清める)
類義語放逐、放謫(ほうたく)、追放、弾圧、圧制(あっせい)など
対義語放漫(ほうまん)、懶惰(らんだ)、放恣(ほうし)など
英語訳purge(粛清)、cleanup(粛清)

「粛清」と「粛正」は同音異義語ですが、使い方の大きく異なる言葉です。正しく使い分けられるようにしましょう。

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藤本
文章を書けば2度見される慶應生。コピー・作文関係の賞を複数受賞。スッキリ公式Twitterの中の人です。 #博覧強記 #筆力鼎を扛ぐ
【受賞歴】 宇都宮キャッチコピーコンテスト 最優秀賞 など