「ストーリーテリング」の意味とは?効果についても簡単にわかる!

言葉

ストーリーテリングとは「相手にメッセージを伝える際、直接メッセージを伝えるのではなく物語を引用して伝える方法のこと」です。

近年、ストーリーテリングの重要性が少しずつ話題になってきています。

しかし、ストーリーテリングという言葉の意味について、みなさん正確に理解しているでしょうか。

今回は、ストーリーテリングの意味や使い方についてわかりやすく説明します。

☆「ストーリーテリング」をざっくり言うと……

意味相手にメッセージを伝える際、直接メッセージを伝えるのではなく物語を引用して伝える方法のこと
語源英語 “story telling”
類義語読み聞かせ

「ストーリーテリング」の意味

ストーリーテリング

相手にメッセージを伝える際、直接メッセージを伝えるのではなく物語を引用して伝える方法のこと

ストーリーテリングとは、相手にメッセージや特定のコンセプトを伝える際、それを直接言葉で表すのではなく、体験談などを使って物語調で相手に伝えることです。

ストーリーテリングを使うことには、以下のようなメリットがあります。

  • 普通に話すよりも相手に印象を残すことができる
  • 聞き手に当事者意識が芽生える
  • 聞き手に感情移入・共感してもらえる
このように、ストーリーテリングには強いインパクトがあるのです。

また、ストーリーテリングは単に「物語を話す」という意味で使われることもあります。

「ストーリーテリング」のコツ


ストーリーテリングのコツとしては、以下のようなものがあります。

  • 明確なメッセージを打ち出す
  • ターゲットが共感するメッセージを打ち出す
  • 具体的なメッセージを打ち出す

このように、相手に対してわかりやすいメッセージを打ち出すことが重要です。

「ストーリーテリング」が有効な場面


ストーリーテリングが有効な場面としては、以下のようなものがあります。

  • 発表・プレゼンを印象づけたいとき
  • 発表内容の情報量が多いとき

このように、発表を特徴づけたい際にはストーリーテリングが有効です。

「ストーリーテリング」が使われる場面

ストーリーテリングは、以下のような場面で使われています。

  1. 会社内での企業理念の浸透
  2. 営業活動

これらの事例について、以下で解説します。

会社内での企業理念の浸透

ビジネスにおいても、ストーリーテリングの手法は広く用いられています。

企業理念は社員の結束感を高めるために重要な役割を果たしますが、内容が抽象的であるため、そのまま伝えても社員があまり理解をしない恐れがあります。

そこで、ストーリーテリングの手法を用いることで、難しい事柄も簡単に説明することが出来るようになるのです。

営業活動

営業においても、ストーリーテリングを使用することができます。

営業の際、データや商品のメリットをいくら直接伝えても、「なんとなく嫌だ」などの理由から、商品を売ることができないケースがあります。

このような際にストーリーテリングを用いることで、相手にこちらの商品に共感をしてもらい、購入へとつなげることができる可能性があるのです。

ストーリーテリングの手段


ストーリーテリングの使い方としては、以下のようなものがあります。

  • 童話
  • 話し手の実体験

これらの事例について、以下で解説します。

童話

子供向けに作られたお話である童話は、作品の中にメッセージが込められており、それを物語を使って間接的に表現していることが多いです。

例えば、代表的な童話である『ウサギとカメ』は、地道に努力したカメが最後にはウサギに勝つというストーリーを通じて「コツコツ頑張る事の大切さ」「努力のすばらしさ」を子供たちに伝えています。

このように、童話はストーリーテリングの手法を用いて、子供たちに重要なことを教えているのです。

話し手の実体験

話し手の実体験を使うことも、ストーリーテリングの一種です。

童話と比べてよりリアリティが高いため、相手に対して非常に強烈なインパクトを与えることができます。

「ストーリーテリング」の7つのタイプ


ストーリーテリングには、以下のような7つのタイプがあるとされています。

  • モンスター退治
  • 再生
  • 冒険の旅
  • 出発と帰路
  • 無一文から大金持ちへ
  • 悲劇
  • 喜劇
それぞれについて、以下で解説します。

モンスター退治

モンスター退治とは、強大な敵に立ち向かっていくストーリーのことです。

強大な敵を倒すまでに苦労したり、失敗したりする姿を見せることによって、見ている人に様々な思いを伝えることができます。

再生

再生とは、ちょっとした出来事をきっかけに、今までと向いてる方向を変えたり、自分をよりよくしようとするストーリーです。

視点や考え方を変えるようなメッセージを伝えることができます。

冒険の旅

冒険の旅とは、ある人が何か大事なものを探しに行くようなストーリーのことです。

途中で出てくる試練を乗り越えたり、仲間が増えたりする中で、見る側に多くのメッセージを伝えることができます。

出発と帰路

出発と帰路とは、旅に出た人が新しい知識を持って帰ってくるようなストーリーのことです。

これも再生と同様に、新しい考え方や視点を与えるなどのメッセージを伝えることができます。

無一文から大金持ちへ

「無一文から大金持ちへ」は、全くお金がなかった人が大きな成功をおさめ、大金持ちへなるストーリーのことです。

このタイプのストーリーにおいては、一度成功をおさめた人がその後失敗し、そこから這い上がろうとする姿勢も描いていることが多いです。

悲劇

悲劇は、他のストーリーテリングがハッピーエンドで終わるのに対し、辛く悲しいエンディングを用意してあるストーリーのことです。

他のストーリーと終わり方が異なる分インパクトは大きいですが、作り手の意図を伝えづらいなど難しい点も多いです。

喜劇

喜劇は、笑えるような話を盛り込んだストーリーテリングのことです。

笑いを意図して生み出すのはコツがいるため、作り手の技量が問われるものとなっています。

「ストーリーテリング」の語源

ストーリーテリングの語源は英語の “story telling” です。

英語の “story telling” には、以下のような意味があります。

  • 読み聞かせ
  • 言い伝え
  • 童話
このように、英語の “story telling” はカタカナ語のストーリーテリングと違い、「お話を読み聞かせる」というニュアンスが強くなっています。

「ストーリーテリング」の類義語

ストーリーテリングには以下のような類義語があります。

  • 読み聞かせ
    本や物語を読んで相手に聞かせること

ストーリーテリングと読み聞かせの違いについては、詳しく以下で解説します。

ストーリーテリングと読み聞かせの違い

読み聞かせとは、本や物語に書いてある内容を相手に読んで聞かせることを指す言葉です。

ストーリーテリングと読み聞かせの違いは、以下の通りです。

ストーリーテリングと読み聞かせの違い
  • ストーリーテリング
    相手の反応を見ながら話し方を変えて物語を伝える
  • 読み聞かせ
    物語の内容をそのまま相手に読み聞かせる

ストーリーテリングは、相手の理解度に合わせて話の要点だけを絞ったりと、臨機応変に話す内容を変えながら相手に伝えます。

それに対して読み聞かせは、話し方を変えることはあれど、基本的には物語をそのまま相手に伝えるという点に違いがあります。

「ストーリーテリング」のまとめ

以上、この記事ではストーリーテリングについて解説しました。

意味相手にメッセージを伝える際、直接メッセージを伝えるのではなく物語を引用して伝える方法のこと
語源英語 “story telling”
類義語読み聞かせ

このようにストーリーテリングは相手に物事を伝えるときに非常に有効な手法です。

皆さんも何か伝えたいことがある場合には、ストーリーテリングを行ってみてはいかがでしょうか。

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つつつ
この道10年以上の読書家。 短い言葉で人を惹き付けるコピーが大好きです。 本の帯に書かれたコピーを見て買ってしまうこともしばしば。 読書で得た文章力を活かして、日常生活でよく使う言葉を中心に執筆しています。