今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「スピンオフ」です。
「スピンオフ」の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
「スピンオフ」の意味をスッキリ理解!
「スピンオフ」の意味を詳しく
「スピンオフ」とは、あるものから分離・派生すること・派生したもののことです。
「スピンオフ」は、分野ごとに少しずつ意味がわかれます。具体的には、以下の3つの分野で使われます。
- 科学分野
- ビジネス
- 作品制作
それぞれの分野における「スピンオフ」の意味を詳しく見に行きましょう。
科学分野における「スピンオフ」の意味
科学分野における「スピンオフ」の意味は、特定の分野で開発された技術を民間の需要に転用することです。
特に、軍事技術開発、宇宙開発、自然科学研究などの国家規模の研究によって開発された技術を、企業が使用して商品開発に生かすことを指します。
また、このような技術転用によって開発された商品のことを「スピンオフ製品」と呼びます。
ビジネスにおける「スピンオフ」の意味
ビジネスにおける「スピンオフ」の意味は、既存の企業や組織の一部を分離して、独立した別の企業や組織にすることです。
ビジネスにおける「スピンオフ」は、「スピンアウト」と言われるときもありますが、このふたつには使い分けがあります。
「スピンオフ」と「スピンアウト」との違い
親会社との資本関係があるなど、関係が深い別会社にすることは「スピンオフ」、親会社との関係が薄いか全くない別会社となることは「スピンアウト」と言います。
スピンオフされた企業とスピンオフした企業との関係は切れることなく、スピンオフされた企業は元企業のブランド力を活用したりすることが許されていることが多いです。
一方「スピンアウト」では、元会社とスピンオフされた会社との関係は切れてしまっています。元会社から完全に独立することでより自由に事業発展ができますが、元の企業のブランド力を活かせないため、不利になることもあります。
作品制作における「スピンオフ」の意味
作品制作の分野における「スピンオフ」とは、既存の作品である本編から、それに関連する別の作品が派生することを意味しています。
「単なる続編」ということではなく、主人公以外の人物を中心としたストーリーやメインストーリーで描かれなかったエピソードや物語をドラマ化した作品のことを指します。
テレビドラマから映画へのスピンオフなど、異なる媒体で制作されることもあります。
「スピンオフ」の使い方
「スピンオフ」には以下のような使い方があります。
- 大好きな映画のスピンオフ作品が公開された。
- あれは、スピンオフによって生まれた企業だ。
- 宇宙技術をスピンオフして生まれた製品です。
➊の「スピンオフ」は、「本編から、それに関連する別の作品が派生すること」という意味で使われています。
➋の「スピンオフ」は、「既存の企業や組織の一部を分離して、独立した別の企業や組織にすること」という意味で使われています。
➌の「スピンオフ」は、「特定の分野で開発された技術を民間の需要に転用すること」という意味で使われています。
「スピンオフ」の語源
「スピンオフ」の語源は英語の “spinoff” です。
英語の “spinoff” には、以下のような意味があります。
- 振り落とす
- 付随的に生み出す
「スピンオフ」の類義語
「スピンオフ」には以下のような類義語があります。
- スピンアウト
まとめ
以上、この記事では「スピンオフ」について解説しました。
英語表記 | スピンオフ(spinoff) |
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意味 | あるものから分離・派生すること・派生したもの |
語源 | 「降り落とす」という意味の英語“spinoff” |
類義語 | スピンアウト |
使われる文脈によって、意味を判断できるようになりましょう。