今回ご紹介する言葉は、熟語の「措置(そち)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「措置」をざっくり言うと……
読み方 | 措置(そち) |
---|---|
意味 | うまく取り計らって始末すること |
類義語 | 処置、方策、方略など |
英語訳 | measure(措置) |
「措置」の意味をスッキリ理解!
「措置」の意味を詳しく
「措置」は、「措」と「置」という2つの漢字から構成されています。
「措」は、「そ」「おく」と読み、「ふるまい」「物をおく」という意味を表します。「措置」において、「措」は「物をおく」という意味で用いられています。この意味で用いられている熟語には、「措辞(そじ)」などがあります。
「置」は「ち」「おく」と読み、「きちんとすえる」「居場所を与える」という意味を表します。「措置」において、「置」は「きちんとすえる」という意味で用いられています。この意味で用いられている熟語には、「位置」「安置」などがあります。
この2つの漢字の意味から、「措置」は「物事をきちんとすえる」という意味を表します。この意味が派生し、「物事に対処する」という意味を持つようになりました。
また、「措置」は福祉分野において、要援助者のための法上の施策やそれに対する行政行為を表すこともあります。
「措置」の使い方
- 事故が再度発生しないように、措置を講じる。
- 虐待を受けている子どもに対し、措置制度が適用された。
- 計画が破綻しないように、予防措置を行う。
①の例文で「措置」は、「措置を講じる」という形で用いられています。「措置を講じる」「措置を講ずる」は「措置を行う」と同じ意味を表します。
②の例文で「措置」は、「措置制度」という熟語で用いられています。「措置制度」とは、福祉分野において主に用いられる言葉で、行政権限により福祉サービスを提供する制度のことをいいます。
③の例文で「措置」は、「予防措置」という複合語として用いられています。「措置」は「予防措置」や「対応措置」など複合語として用いられることも多くあります。
「措置」の類義語
措置には以下のような類義語があります。
- 処置(しょち):状況を見て扱いを決めること
- 方策(ほうさく):対策
- 方略(ほうりゃく):手だて
- 対策(たいさく):様子に応じてたてる処理の手段
- 対処(たいしょ):あることに対して適当な処置をとること
以上の類義語は、「措置」の「物事に対応する」という意味に対する類義語です。
「措置」と「処置」の違い
「措置」とよく似た意味を持つ類義語に「処置」があります。この2つの熟語は、「ある物事に対応する」という意味で共通しています。一方で、この2つの詳細な使い方は異なります。
「措置」は、「状況に応じて、物事をとりはからい始末する」という意味を持ち、最初から最後まで対処するという意味を表します。
しかし、「処置」は「状況に応じて扱いを決める」という意味で、その場の対処をするというニュアンスで用いられます。そのため、「処置」は、ケガや病気に対してよく用いられ、「応急処置」などの形で使われます。
「措置」と「処置」は意味だけでなく、響きや漢字も似ているため、混同しないように気をつけましょう。
「措置」の英語訳
措置を英語に訳すと、次のような表現になります。
- measure
(措置) - step
(措置) - action
(措置)
measureは、「措置」の他にも「方策」「対策」「処置」などの意味を表します。
まとめ
以上、この記事では「措置」について解説しました。
読み方 | 措置(そち) |
---|---|
意味 | うまく取り計らって始末すること |
類義語 | 処置、方策、方略など |
英語訳 | measure(措置) |
「措置」は、ビジネス場面や政治においてもよく用いられる熟語です。
しっかりと意味を理解し、正しく使いましょう。