「訴求(そきゅう)」とは?意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「訴求(そきゅう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「訴求」の意味をスッキリ理解!

訴求(そきゅう):広告や販売などで、消費者の購買意欲に働きかけること

「訴求」の意味を詳しく


「訴求」とは、広告や販売などで、消費者の購買意欲に働きかけることです。主に広告業界などで使われています。

商品やサービスの魅力や良さを「訴(うった)」え、消費者の購買行動を「求(もと)」めるという意味合いからこの言葉が生まれました。

訴求を行う対象は主に以下の2種類です。

  1. 消費者
  2. 就活生

それぞれ詳しく見ていきましょう。

訴求対象①:消費者

最近ではSNSでも広告を数多く見かけるようになりましたが、全ての広告に訴求のポイントがあります。

たとえば、「今なら〇〇円」と大きく書かれた広告の場合、「価格」を訴求のポイントとして消費者の購買意欲に訴えかけています。

また、「モデルの〇〇さんも愛用」と謳っている広告もありますよね。この広告の訴求ポイントは、著名人が愛用しているということです。

有名な人が実際に使っているという信頼感をアピールすることによって、消費者の購買意欲に訴えかけているのです。

訴求対象②:就活生

最近では企業の魅力を訴えかける場合などにも「訴求」という言葉が使われています。

たとえば、就活生に興味を持ってもらい、「この会社で働きたい」と思ってもらえるように魅力を訴えかけることを「就活生に向けて企業の魅力を訴求する」と表現します。

「訴求」が使われる言葉

「訴求」が使われる熟語には以下のようなものがあります。

  • 訴求対象
  • 訴求力
  • 訴求効果
  • 訴求ポイント/点
  • 訴求性
  • 価格訴求
  • 価値訴求

それぞれ見ていきましょう。

「訴求対象」とは

「訴求対象」とは、訴求する対象のことです。

つまり、「誰に向けてアピールするのか」ということです。

たとえば、化粧品の広告であっても、訴求対象が10代の学生なのか、20~30代の働く女性なのか、40代以上のエイジングケアを求めている女性なのかによって訴求ポイントが変わってきます。

訴求対象を明確にすることは、どのような訴求を打ち出していくのかを決める指針になります。

「訴求力」とは

「訴求力」とは、訴求する力のことです。

つまり、訴求対象に向けて、魅力を伝える力のことです。

購買意欲や行動意欲に対して働きかける力のことを言います。

 

訴求力の高い広告は、質の高い広告であると言えます。

訴求力が低い広告は、消費者の購買行動に結び付けることが難しくなります。

同じ商品でも、広告の訴求力が異なれば売り上げが大きく変わります。

最近では、SNS広告において、あからさまに広告らしい広告よりも、レビューのような見た目(誰かの投稿のような広告)の方が訴求力が高いと言われています。

「訴求効果」とは

「訴求効果」とは、訴求した結果として得られた効果のことです。訴求効果は「あった」「なかった」と表現されます。

たとえば、ある商品について低価格をアピールした広告を打ち出したとします。

その結果、商品の売り上げが向上した場合には、「この商品について、低価格をアピールしたことは訴求効果があった」と言えます。

反対に、売り上げや消費者の関心が変化しなかった場合には「訴求効果はなかった」と結論づけられます。

「訴求ポイント/点」とは

「訴求ポイント」もしくは「訴求点」とは、消費者に訴えかける商品の魅力のことです。

たとえば、「今なら1,000円で〇〇できる」という内容の場合、「訴求ポイント」は「価格」ということになります。

お得さを強調して、消費者にアピールしているのです。

「訴求性」とは

「訴求性」とは、買い手の購買意欲に訴える力のことです。「訴求力」とほぼ同じ意味の言葉です。

「訴求性が低い」「訴求性が高い」などと表現します。

たとえば、ある飲料の広告を見て、多くの人が「買いたい」と思ったら「訴求性が高い」と言えます。

一方、多くの人が何も感じなかった場合、「訴求性が低い」と言えます。

「価格訴求」とは

「価格訴求」とは、消費者に価格で魅力を訴えかけることです。

商品の安さ・お得さを訴えかけることが「価格訴求」に当たります。

たとえば、「〇〇はたった100円で△△が受け放題」とした場合に、「価格訴求」をしていることになります。

「価値訴求」とは

「価値訴求」とは、その商品自体の魅力を訴えかけることです。

「価格以外のポイントを訴えかけること」と表現しても良いでしょう。

「価値訴求」は価格は高いが、性能が高い品物で行われることが多いです。

 

たとえば、オーガニック野菜は「安心・安全」という価値訴求を行っていることが多いです。

オーガニック野菜はふつうの野菜より高いですが、安心・安全に高いお金を払う勝ちがあると思わせるのです。

「訴求」の使い方

「訴求」は、以下のように使うことができます。

  1. 同じ商品について、訴求の仕方の違う広告をいくつか考案してみた。
  2. 今回制作した脱毛サロンの広告の訴求点は、予約が取りやすいということである。
  3. テレビ離れが叫ばれている若年層に向けて、どのように訴求したらテレビに関心を持ってもらえるのだろうか。
①の例文は、商品のアピールポイントを変えた広告をいくつか考えたという文章です。

異なる訴求の広告を同時に流すことは、その商品にとってどの訴求の仕方が最も効果的であるのかを明らかにする手段にもなります。

 

②の例文は、脱毛サロンの広告を制作するにあたり、「予約の取りやすさ」をアピールしたということを意味しています。

③の例文は、どのようにテレビをアピールしたら若者がテレビを見るようになるのか、という文章です。

この場合、魅力をアピールするだけでなく、視聴手段の多様化などが訴求のポイントとなるでしょう。

「訴求」の類義語

「訴求」には以下のような類義語があります。

  • アピール:人々や世論などに広く訴えること、その訴え
  • リーチ:ある広告を見た人の人数・割合
  • マーケティング:顧客が求めるサービスを作り、その情報を届けること
  • 説得(せっとく):よく話して相手を納得させること/li>
  • 提案(ていあん):考えなどを提出すること
  • 働きかけ:自分の主張や要求が通るように話し合いなどをすること
  • 販売促進(はんばいそくしん):消費者の購買意欲を刺激し、購入を促す活動

「訴求」の英語訳

「訴求」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • appeal
    (訴求、訴える、懇願する)
  • solicitation
    (訴求、懇請(こんせい)、勧誘、誘い)
  • selling points
    (セールスポイント)
“solicitation” は、 “appeal” よりも形式ばった表現です。

「訴求」の同音異義語

「訴求」の同音異義語には以下の2つがあります。

  • 遡及
  • 遡求

それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。

「遡及」の意味

「遡及」は「過去にさかのぼって効果を及ぼす」という意味です。

たとえば、現在が11月で「給与を20万円から21万円に増額する」という規定を8月に遡及して適用するとします。

その場合は、8月から先の過去の給与が1万円増えることになります。

「遡求」の意味

「遡求」とは、手形や小切手の支払いがなかったり、支払いの可能性が減った時などに、その手形や小切手の振出人・裏書人にまでさかのぼって一定金額を請求することです。

振出人は手形や小切手を発行した人のこと、裏書人は譲渡した人のことを指します。

まとめ

以上、この記事では「訴求」について解説しました。

読み方訴求(そきゅう)
意味広告や販売などで、消費者の購買意欲に働きかけること
類義語アピール、説得、提案など
英語訳appeal(訴求、訴える、懇願する)など

日常的に使われる言葉ではありませんが、SNSの広まりによって広告はより身近な存在になっています。

「訴求」の意味を理解し、正しく使えるようにしましょう。