「雪」と「霜」と「氷」の違いとは?意味から分別方法まで解説

違いのギモン

水は私たちの生活において、欠かせないものです。この水の分子は、水素分子2個と酸素分子1個によって構成されています。しかし、同じもので構成されていても、その形状が変わるごとに名前が変化します。

例えば、「雪」「霜」「氷」です。この3つには、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。それでは「雪」「霜」「氷」の違いを解説します。

結論:どこで作られるものか、あるいはどのように作られるものか

「雪」とは水蒸気が上空の微粒子とくっついて、そのまま固体になったものです。

「霜」とは空気中の水蒸気が、そのまま結晶化(固体)してどこかに付着したものです。

「氷」とは水が固体になったものです。

「雪」って何だろう?

雪とは、気体である水蒸気が、大気中の微粒子とくっついて凍り、固体になったものを指します。このように気体が液体になることなく、固体になる現象を「昇華」と呼びます。霜との違いは、大気中でこの変化が起きるという点です。

この水の結晶が降り積もった状態や、この現象が発生している天気も、雪と表現することができます。

雪が発生する仕組み

  1. 上空の気温が低いときに、水蒸気を含んだ雲が、氷の結晶(氷晶)を作る。(氷晶は水蒸気が昇華して固体になることで作られる)
  2. さらに氷晶の周りの水蒸気が昇華することで、氷晶が成長し、雪片になる。
  3. 雪片が雲を支える上昇気流よりも重くなって、落下する。
  4. 落下する途中で融けずに地上まで落ちれば、雪となる。(融けてしまえば、雨となる)

「霜」って何だろう?

霜とは、空気中の水蒸気が結晶になり、どこかに付着したものを指します。水蒸気がいきなり固体になるという意味で、雪と作られる仕組みは同じですが、空気中で作られるという点が異なります。

霜という漢字を用いた、「霜柱」という言葉がありますが、これは地中の水分が固体化したものなので、霜とは別の現象です。

霜が降りやすい条件とは

  • 気温が4度以下であること
    (気温が測られるのは地上から約150m なので、地面はもっと気温が低い場合がある)
  • 風が弱いこと
    (風が強いと空気中がかき混ぜられ、地面近くの気温が氷点下になりにくい)
  • 前の日の夜、晴れであること
    (雲がないと暖かい空気が逃げ、冷え込みやすい)
  • 湿度が高いこと
    (空気中の水蒸気が霜に変わるため、水分量が多い方ができやすい)

「氷」って何だろう?

氷とは、液体である水が、固体に変化したものを指します。このように液体が固体に変化することを「凝固」と呼びます。具体的にいうと、氷とは水が0度になって固体状態に凍ったものです。

雪や霜との違いは、昇華ではなく、凝固するという点です。さらに、氷は水や空気が通り抜けることはできませんが、雪や霜は通り抜けることができるという違いもあります。

まとめ

この記事では、「雪」「霜」「氷」の違いについて解説していきました。

  • :大気中の微粒子が水蒸気とくっついて、固体になったもの
  • :空気中の水蒸気が昇華して固体になり、付着したもの
  • :液体である水が固体になったもの

「雪」「霜」「氷」の違いを理解することが出来ましたか。どれも、水が固体になった状態を表します。そして、固体になるということは、気温が氷点下になるということです。

外出時に、「雪」「霜」「氷」を見かけるような季節になったら、風邪を引かないように暖かい格好を心がけましょう。