「心象(しんしょう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「心象(しんしょう)」です。

言葉の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「心象」の意味をスッキリ理解!

心象(しんしょう):心や意識に浮かんだ姿や像・イメージ

「心象」の意味を詳しく

心象は、自分が経験したことが基となり、心の中に現れてくる像や姿を表します。

心に浮かぶものは言葉や考えなどではなく、映像や感覚などの感覚的なものを指します。「心象」は自分の体験がきっかけとなり、作られる姿や形を指すため、直接的に実体があるものを表現する場合は使用できません。

「心象」と「心証」の意味の違い

「心象」と「心証」は、ともに「シンショウ」と読む同音異義語です。しかし、「誰から影響を受けているか」という意味の違いがあります。

  • 心象:心に描かれる姿・形
  • 心証:他人が受ける印象

「心象」は、「人間の想像力によって心の中に描かれる姿・形」を意味します。一方で「心証」は、「ある人の言動によって他人が受ける印象」を意味します。

 

「心証」を使った表現

  1. 心証を損ねる:事実に対する信用度が低くなる。
  2. 心証が悪い:相手に対する印象が悪くなる。
主に上記のような表現で使用されます。

例文
  • 無愛想な接客のせいで、顧客の心証を悪くした。
  • 友達の不愛想な態度に心証を損ねる。
「心証」は法律用語で、「訴訟の証拠資料に基づく審理中に、裁判官が得る確信や認識」という意味で使われます。

「心象」と「心像」の違い

心理学上では「心象」と近い意味として「心像」が主に使用されます。しかし、2つの言葉には微妙なニュアンスの違いがあります。

  • 心像(しんぞう):過去の記憶や経験から具体的に心の中に思い浮かばれるイメージ

「心像」は心理学の世界で用いられることが多い言葉で、「視覚心像」や「聴覚心像」などと表現されます。「心像」は「心象」よりも対象に対する具体性が強くなります。

「心象」の使い方

  1. 彼氏に対する心象は昔から変わらない。
  2. 心象風景を浮かべながら小説を読む。
  3. 俳句は心象的な日本の文化である。

①は、「以前に会ったことのある人の第一印象や変わらないイメージが、自分の心や頭の中に残っていること」を表しています。

②は、「文字で書かれている小説の風景や描写を、自分の心の中で思い浮かべること」を表しています。正解を求めず、現実には存在しない小説の中で「心象風景」はよく使用されます。

③は、「俳句というものが文字を辿って、読者に景色を思い浮かばせること」を表しています。五七五の言葉の中に、その風景を思い浮かばせる俳句は日本の文化の象徴とも言えます。

「心象」の語源

「心象」の意味は、熟語を構成するそれぞれの漢字の意味から成り立っています。

  • :精神・記憶・内
  • :姿・形

「心象」の類義語

心象には以下のような類義語があります。

  • 印象:心に残っていること
  • 表象:現在の瞬間に知覚していない現象や物事を心に描く姿や形

「印象」は、「心に残っていること・人や物事の対象に対し感じたこと」を意味します。心の中で感じる実体のないものを表している点では「心象」と似ていますが、「印象」は「対象物が人に与える感情や感覚」を指しています。

「表象」は、「現在に知覚していない現象や物事を心に描くこと」を意味します。自分の経験が基となってイメージされる姿や形という点は「心象」と似ていますが、「表象」は「過去の出来事で影響を受けていること」を表します。

「心象」の対義語

心象には以下のような対義語があります。

  • 現実(げんじつ):実際こうであるという状態・事実
  • 実態(じったい):実際の有様・状態

「現実」は、「目の前に事実として現れている物事や状態」を指します。心や頭で思い浮かべるものではなく、実際に存在している実体あるものを表しています。

「実態」は、「実際の状況」を指します。「現実」と同じで、実体あるものが対象となっている点に注意が必要です。

「心象」の英語訳

心象を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • image
    (心象)

まとめ

以上、この記事では「心象」について解説しました。

読み方心象(しんしょう)
意味心や意識に浮かんだ姿や像・イメージ
語源「心」「象」のそれぞれの意味から
類義語印象、表象
対義語現実、実態
英語訳image

「心象」は自分の経験に基づいた「頭や心に浮かぶ姿や形」を意味した熟語です。似た意味の熟語も存在しているため、微妙なニュアンスの違いをしっかりと理解して使用していきましょう。

また、自分の頭の中や心の中で思い浮かべるものを対象とするため、実体のあるものに対して「心象」は適切ではありません。覚えておきましょう。