「衆人環視」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「衆人環視(しゅうじんかんし)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「衆人環視」をざっくり言うと……

読み方衆人環視(しゅうじんかんし)
意味大勢の人に見られている状態
類義語衆目環視
英語訳in public (公の場で), in company (人前で), in the presence of the whole company (大勢の人の前で) など

「衆人環視」の意味をスッキリ理解!

衆人環視(しゅうじんかんし):大勢の人に見られている状態

「衆人環視」の意味を詳しく

「衆人環視」は、「衆人」と「環視」の2つの熟語から成り立っています。

まず、「衆人」は、大勢の人を表します。また、「環視」は「ある対象を取り囲んで見る」という意味をもちます。

ですから、「衆人環視」は「多くの人が取り囲んで見ている」ということを表すのです。これが転じて、「公(おおやけ)の場で」「たくさんの人の前で」という意味をもつのです。

なお、「衆人環視」は「衆人監視」と誤って表記されることが多いです。正しい表記を覚えましょう。

「衆人環視」の使い方

  1. 社長は、会社で起きた問題について、衆人環視のなかで包み隠さずに話した。
  2. 不正のないように、生徒会長選挙の投票は衆人環視のなかで行われた。
  3. 音楽が苦手な彼にとって、衆人環視のなかで歌うことはとても恥ずかしい。
  4. 衆人環視のなかにいると、些細な誤ちも誰かに見つかってしまう。

「衆人環視」の用法には2つの特徴があります。

1つ目は、基本的に「衆人環視のなかで」というかたちで用いられるということです。2つ目は、ポジティブな文脈でも、ネガティブな文脈で使われるということです。

たとえば、①と②の例文では、「衆人環視」が「大勢の目が行き届いているため、公正に物事を行うことができる」という肯定的な文脈で登場していますね。

一方、③や④の例文での「衆人環視」は、「人前で行動することが恥ずかしい」「大勢の人に見張られていて、安心できない」といった後ろ向きな文脈で使われています。

「衆人環視」の類義語

「衆人環視」には以下のような類義語があります。

  • 衆目監視(しゅうもくかんし)

「衆目監視」は、「大勢の人の目が見ていること」を表します。ですから、「衆目監視」の意味は、「衆人環視」と同じく、「大勢の人に見られている状態」となります。

「衆人環視」の英語訳

「衆人環視」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • in public
    (公の場で)
  • in company
    (人前で)
  • in the presence of the whole company
    (大勢の人の前で)
  • with all eyes filed upon〜
    (大勢の人の目線が〜に向けられて)
  • with all eyes fixed on one
    (大勢の人の目線が〜に向けられて)

in public や in company はカジュアルな会話文で使われます。そのほかの英語訳は形式的な表現ですから、あらたまった場面で使いましょう。

まとめ

以上、この記事では「衆人環視」について解説しました。

読み方衆人環視(しゅうじんかんし)
意味大勢の人に見られている状態
類義語衆目環視
英語訳in public (公の場で), in company (人前で), in the presence of the whole company (大勢の人の前で) など

今後、公の場で何かを行う際には、「衆人環視」という言葉を思い出してみましょう。