「秋波」の意味とは?使い方から英語や類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「秋波(しゅうは)」です。

言葉の意味・使い方・四字熟語・類義語についてわかりやすく解説します。

☆「秋波」をざっくり言うと……

読み方秋波(しゅうは)
意味秋のころの澄んだ波、美人の涼しい目元・こびを含む目つき
四字熟語媚眼秋波
類義語色目、ウインク、流し目など

「秋波」の意味をスッキリ理解!

秋波(しゅうは):秋のころの澄んだ波、美人の涼しい目元・こびを含む目つき

「秋波」の意味を詳しく

「秋波」は「秋のころの澄んだ波」もしくは「美人の涼しい目元、こびを含む目つき」を表します。

以下で二つの意味について詳しく解説します。

「秋のころの澄んだ波」について詳しく解説

「秋波」の漢字が指す通りの意味です。湖や海などの水面に浮かんだ波の美しさを表すために使用します。

元々は中国から入ってきた言葉で、「秋口のひんやりとした風が水面をさらって起こした波」という景色を表現しています。中国ではこの景色を趣深いと捉えたため、「秋波」が生まれました。

語源となっている意味ですが、現在ではこちらの意味で使用されることは多くありません。

「美人の涼しい目元、こびを含む目つき」について詳しく解説

「美人の涼しい目元」を「秋のころの澄んだ波」にたとえて生まれた意味です。「秋のころの澄んだ波」と同じく、美しいものを表すという使い方がされています。

さらに、皮肉を込めて「男性の気を引くための色っぽい目つき」つまり、「女性のこびを含む目つき」の意味で使われるようになりました。

現在では女性に限らず男性に対しても使用されます。また、人だけではなく国や企業などにも使えます。

「秋波」の使い方

  1. 紅葉が一枚、目前の水たまりに舞い降りて、ささやかな秋波を立てた。
  2. 僕は彼女の、あの冷ややかに微笑んだときの秋波めいた目元に惚れている。
  3. アナウンサーを目指す彼女は、モデル業界から何度も秋波を送られてもなびかなかった。
  4. 男だらけの映画業界で生き抜くためには、秋波を武器にしなければならなかった。

上記の例文のように、「秋波」は波の描写や誉め言葉、または皮肉として使われます。

 

①の「秋波」は「秋のころの澄んだ波」を指します。

②は「美人の涼しい目元」という意味で「秋波」が使用されています。「こびを含む目つき」の意味と紛らわしいですが、誉め言葉として使われていれば「美人の涼しい目元」の意味だと判断できます。

③の「秋波」は「こびを含む目つき」を意味します。「秋波を送る」で「相手の関心を引く」ことを指します。例文の文脈では「モデル業界が彼女をスカウトする」ことを表します。

④は「女性のこびを含む目つき」を指します。

「媚眼秋波(びがんしゅうは)」の意味

「秋波」を含む「媚眼秋波」という四字熟語があります。意味は「美人のなまめかしいこびた目つき」です。

「媚眼」は「なまめかしい目つき」を表します。つまり、「媚眼秋波」は「媚眼」と「秋波」の「女性のこびを含む目つき」の意味を重ねて強調した四字熟語です。

単に、「美人の涼しい目元」という誉め言葉として使われる場合もあります。

「秋波」の類義語

「秋波」には以下のような類義語があります。

  • 色目:こびを含む色っぽい目つき
  • ウインク:合図として片方の目を瞬きさせること
  • 流し目:男女間において、感情を込めて送る気を引くような目つき

まとめ

以上、この記事では「秋波」について解説しました。

読み方秋波(しゅうは)
意味秋のころの澄んだ波、美人の涼しい目元・こびを含む目つき
四字熟語媚眼秋波
類義語色目、ウインク、流し目など

「秋波」には大きく分けて二つの意味がありました。一方の「秋のころの澄んだ波」は他の熟語にはない意味です。

この意味は中国から入ってきたものです。日本には「秋のころの澄んだ波」を美しいと思う文化が根付いていないため、耳にする機会は少ないでしょう。

今回、「秋波」の意味を学んだことをきっかけにして、秋になったら美しい「秋波」を探してみてはいかがでしょうか。

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シェスカ
公的文章に詳しい大学院生。 学術論文や特許の執筆を得意としています。 スッキリではその知識を活かし、専門用語の解説を担当しています。