今回ご紹介する言葉は、熟語の「珠玉(しゅぎょく)」です。
言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「珠玉」をざっくり言うと……
読み方 | 珠玉(しゅぎょく) |
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意味 | 美しいものや、優れているもののたとえ |
類義語 | 逸品 |
英語訳 | gem(宝石) |
「珠玉」の意味をスッキリ理解!
「珠玉」の意味を詳しく
「珠玉」という熟語は、用いられている漢字に注目すると、その意味をより理解しやすくなります。
まず「珠」は、訓読みで「たま」と読み「真珠やそれに似た丸い粒」という意味があります。次に「玉」も、「宝石などの丸く美しい石のこと」という意味を持っているのです。
したがって、もともと「珠玉」は「珠」と「玉」のことで、つまり「海の真珠と山の宝石」を合わせて表現する熟語でした。
ここから転じて「珠玉」は、「美しいものや、優れているもの」という意味も持つようになりました。
「珠玉」の使い方
「珠玉」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。
- 10周年のライブで、彼女は珠玉の歌声を披露した。
- 伝説的なプロ野球選手の珠玉の名言を集めた本が、来週発売される。
- 城の中でも、王様が住んでいた部屋は金銀珠玉がちりばめられていた。
1つ目の例文にあるように、「珠玉」は「珠玉の~」というような形で、優れている芸術作品などを表すのに使われるのが一般的です。例文の他には、「珠玉の作品」や「珠玉の短編」というように用いられます。
しかし、いかに優れている芸術作品であっても、大きいものや長いものは「珠玉」を用いることができません。例えば、「珠玉の長編」や「珠玉の大作」などという使い方は誤りです。
これは、「珠玉」の元の意味である「真珠や宝石」が「小さくて」輝いているものであるためです。実際に使う際は注意してください。
3つ目の例文では、「真珠と宝石のように輝いているさま」という本来の意味で「珠玉」が使われています。この場合は、一般的に「金銀珠玉」という形でよく用いられます。
「珠玉」の類義語
珠玉には以下のような類義語があります。
- 逸品(いっぴん):この上なく優れている品物や作品のこと
「珠玉」と「逸品」という熟語は、どちらも「優れている作品」を表すという点で共通しています。しかし、これらの2語は主に2つの点で使い方が異なっています。
1つ目の違いは、用いられる分野の傾向です。「珠玉」は「珠玉の短編」などというように、主に優れた「芸術作品」を表現するのに使われます。対して「逸品」は「魚のおいしさを堪能(たんのう)できる逸品」というように、優れた料理や食品に対して用いられることが多いです。
2つ目の違いは、「珠玉」は「珠玉の」という形で修飾語として用いられる一方で、「逸品」は優れた品物そのもののことを指している点です。これらの違いを理解して上手く使い分けましょう。
「珠玉」の英語訳
珠玉を英語に訳すと、次のような表現になります。
- gem
(宝石)
“jem” には「宝石」という意味があります。「珠玉の~」というように優れた芸術作品について英語で表現したい場合は、“a gem of ~” というように使いましょう。
まとめ
以上、この記事では「珠玉」について解説しました。
読み方 | 珠玉(しゅぎょく) |
---|---|
意味 | 美しいものや、優れているもののたとえ |
類義語 | 逸品 |
英語訳 | gem(宝石) |
「珠玉」という熟語は、日常的にもよく見るので親しみのある言葉だと思います。
いざ使う場面が来た時のために、言葉の意味と使い方をしっかりと理解しておきましょう。