「所感」の意味とは?使い方から類語や英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「所感(しょかん)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・仏教用語としての意味・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「所感」をざっくり言うと……

読み方所感(しょかん)
意味心に感じたこと
類義語感想、考察、所懐など
仏教用語の意味前世の行為が結果をとしてもたらすもの
英語訳impression(気持ち、感じ、印象)

「所感」の意味をスッキリ理解!

所感(しょかん):心に感じたこと

「所感」の意味を詳しく


「所感」とは、心に感じたことを表す言葉です。物事に触れて心に思い浮かんだことを言います。

ただし、単に心に感じたことことだけではなく、そこから生まれた気づきや学びなどのニュアンスを含みます。したがって、「感想」よりも、さらに考えを掘り下げたものが「所感」なのです。

「所感」と「感想」の違い
  • 所感:心に感じたことのうち、気づきや学びを含む掘り下げられた考え
  • 感想:心に感じたことや思ったことそのもの
所感には、「取得すること」「手に入れること」という意味もあります。

ただし、この意味で使われるケースはあまり多くありません。一般的には上記の意味で使われることがほとんどですが、知識として合わせて覚えておきましょう。

ビジネスシーンにおける「所感」

ビジネスシーンでは、所感を述べる場面が多々あります。

どんな場面で所感の供述を求められたとしても、共通して重要なポイントがあります。それを以下の5つにまとめました。

所感を述べる際のポイント
  1. 具体的にどのような出来事だったのか
  2. なぜそう思ったのか
  3. 今後に繋がる気づきや改善策が含まれていること
  4. 簡潔であること
  5. PREP法を使うこと
    ※結論(Point)、理由(Reason)、事例・具体例(Example)、結論(Point)の順番で論理的に話すこと
ただ思ったことを述べるのではなく、そこから考えられる今後の展望や、見つかった課題を述べることが求められます。

なお、ビジネスシーンでは「シンプルで分かりやすい」ことが需要です。「結論ファースト」という言葉がありますが、ここでも所感を述べる上で最も伝えたいことを最初に置くことがポイントです。

ちなみに、ビジネスシーンで「所感」が求められる場面としては、日報や報告書、スピーチなどが挙げられます。どの場面においても、相手に伝えることを意識しながら文章を組み立てていくことが重要です。

「所感」の使い方

「所感」は、以下のように使われます。

  1. 部署ミーティングで、先日のプロジェクトで初めてチームリーダーを務めた所感を述べた。
  2. 新入社員研修の振り返りとして、レポートに全体を通した所感を記入した。
  3. 社長が全社員を前に年頭所感を述べた。
①の例文では、話し手がとあるプロジェクトで初めてチームリーダーを任され、そのときの振り返りを述べている様子が分かります。ここでは、自分がチームリーダーを務めた感想や、そこで得られた経験、今後に繋がる課題などを述べたのだと推察されます。

②の例文は、新入社員研修で学んだことや気づきをレポートにまとめたという場面です。

③の例文の「年頭所感」とは、「新しい年を迎え自分が心に感じていること」という意味です。

「所感」の類義語

「所感」には以下のような類義語があります。

  • 感想:心に感じたことや思ったことそのもの
  • 考察:物事を明らかにするためによく調べて考えること、その考え
  • 所懐(しょかい):心に思っている事柄、思うところ
  • 所見(しょけん):見た結果の判断や意見、ある事についての意見や考え

「所感」の仏語的意味

「所感」は、仏教用語としての意味もあります。

  • 所感:前世の行為が結果をとしてもたらすもの

転じて、過去の行為が影響して結果を生じることや、その結果そのものを指すことがあります。

「所感」の英語訳

「所感」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • impression
    (気持ち、感じ、印象)
    State your impressions of employee training.” (社員研修に対する所感を述べてください。)
    I give my impressions of this employee training.” (社員研修に対する所感を述べる。)

まとめ

以上、この記事では「所感」について解説しました。

読み方所感(しょかん)
意味心に感じたこと
類義語感想、考察、所懐など
仏教用語の意味前世の行為が結果をとしてもたらすもの
英語訳impression(気持ち、感じ、印象)

「所感」の意味をきちんとおさえ、正しく使いこなせるようにしましょう。

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香菜
「読者を不快にさせない記事」をモットーに執筆・編集しています。有名美容ライターの元でアシスタントを経験し、その後出版社に就職。現在は著名人への取材やエンタメ記事の執筆も行っています。