普段の食事や料理でよく出てくる「しそ」と「大葉」ですが、両者の違いを説明できますか?
そこで今回は、「しそ」と「大葉」の違いをわかりやすく説明します。
結論:「しそ」と「大葉」は同じもの
「しそ」をもっと詳しく
「しそ」は、シソ科シソ属の植物の総称で、主に食用の赤ジソや青ジソを示しています。
それ以外にも、「しそ」には縮れのあるチリメンアオジソや、葉の裏面が赤色のカタメンジソ・エゴマが含まれる場合もあります。
ドレッシングやジュースには「しそ」という言葉が使われることも多いです。特に、葉としての食感よりも、その独特な風味を生かしていることから、「青ジソ」と言うことが多いです。青ジソドレッシングという言葉はよく耳にするのではないでしょうか。
「青ジソ」と「赤ジソ」の違いは?
「しそ」に含まれる「青ジソ」と「赤ジソ」は用途が異なります。
青ジソは、葉と茎ともに緑色で、葉や実の香りが良いのが特徴に挙げられます。薬味としてはもちろん、刺し身のつまや天ぷらなど食用に使用されます。
一方、赤ジソは、そのまま食べられることは少なく、梅干しや紅生姜の色付け、ふりかけなどに使われます。
また、青ジソは温室栽培により、通年で手に入れられるのに対し、赤ジソは初夏(6月〜7月あたり)の旬でしか手に入れにくいです。梅干しを漬ける時期に需要があるため、その時期に出荷が限られてしまうと言われています。
「しそ」を英語で言うと?
「しそ」は、英語ではそのまま shiso と表記されます。ただ、食用のしそか、植物としてのしそを指すかで、表現を変える場合があります。
食用のしそとはつまり赤ジソや青ジソのことです。そのため、食用のしそを指す場合は red shiso や green shiso と表現します。
一方、植物としてのしそを表現する場合は、shiso perilla と言います。こちらは、園芸の分野等で用いられることが多い表現です。
「大葉」をもっと詳しく
「大葉」という言葉は、青ジソの葉が香味野菜として販売される場合によく使用されます。香味野菜とは、独特の香りを持ち、味を引き立てる野菜のことです。
そのため、縮れていたり、片面だけ緑色のシソには大葉という言葉は使いません。また、植物のとして青じその葉を指す際には、大葉と呼ばれません。
料理や食品に青ジソが使われている場合、「葉」としての歯ごたえや色が残してある際には大葉という言葉が使われることもあります。
「大葉」という言葉は、昔、青ジソをシソの葉と芽(本葉が生えてくる前の双葉)に区別して販売していた際、葉に「大葉」という商品名が付けられたのが由来とされています。その後、「大葉」という名前での青ジソの流通量が増加し、大葉という名前も全国に浸透していきました。
「大葉」は大阪の市場で初期に出回ったため、現在でも関西より西では「大葉」、中部地方より東、特に日本海側では「しそ」という言葉で呼ばれることが多いと言われています。
「大葉」を英語で言うと?
「大葉」は、英語で macrophyll と言います。また、青じその葉のことであるため、green shiso や green shiso leaf などとも表現します。
まとめ
以上、この記事では、「しそ」と「大葉」の違いについて解説しました。
- しそ:植物としての名称
- 大葉:青ジソの葉の部分の呼称
「しそ」と「大葉」は、物理的にはほとんど同じものですが、用途によって若干のニュアンスの違いがあるのです。
今後は、身の回りで売られている「しそ」や「大葉」に目を凝らしてみてもいいですね。