「真骨頂」の意味とは?読み方は?使い方から英語や類義語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「真骨頂(しんこっちょう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「真骨頂」をざっくり言うと……

読み方真骨頂(しんこっちょう)
意味そのものの本来の姿
類義語真面目(しんめんもく・しんめんぼく)
英語訳at one’s best(その人のベスト)

「真骨頂」の意味をスッキリ理解!

真骨頂(しんこっちょう):そのものの本来の姿

「真骨頂」の意味を詳しく

「真骨頂」とは、そのものの本来の姿のことです。

「真骨頂」を構成する漢字にはそれぞれ以下のような意味があります。

「真骨頂」の漢字の意味
  • :まことの、本当の
  • 骨頂:これ以上ない、最高の段階

「骨頂」は、そのものの程度が最高の段階に達していることを表す言葉です。これに「真」がつくことで、「本来の姿」という意味になります。

「真骨頂」の使い方

  1. 誰にも真似できない華麗なこのプレーこそ、まさしく彼の真骨頂だ。
  2. 普段はなかなか見られないが、的確な指示と素早い処理能力が彼女の真骨頂なのである。

上記の例文のように、「真骨頂」は、「彼」「彼女」などの対象や具体的な長所の説明とともに使われます。

①の例文では、「彼」が本来の能力を十分に発揮したとき、華麗なプレーが見られることを表現しています。

②の例文では、普段は何かしらの理由で発揮されないが、条件がそろったとき、「彼女」の本来のよさである指示能力や処理能力が発揮されることを「真骨頂」と表現しています。

「真骨頂」の類義語

真骨頂には以下のような類義語があります。

  • 真面目(しんめんもく・しんめんぼく):人や物事の本来の姿

「真面目(まじめ)」と「真面目(しんめんもく)」の違い

「真骨頂」と同様、「本来の姿」という意味で使われる「真面目」は、「まじめ」ではなく「しんめんもく」、または「しんめんぼく」と読みます。

「真面目(まじめ)」と「真面目(しんめんもく)」には以下のような違いがあります。

  • 真面目(まじめ):その人が「どんな」性質かを説明する
  • 真面目(しんめんもく・しんめんぼく):その人や物事の「本来の姿」を説明する

「真面目(まじめ)」は、その人が「どんな」性質かを説明するための言葉です。たとえば、「真面目だ」「真面目な人」のように使います。

一方、「真面目(しんめんもく・しんめんぼく)」は、その人や物事の「本来の姿」を説明します。「真面目を発揮する」「真面目を保つ」という言い回しで使われます。

一見難しそうに思えますが、後ろにつく言葉によって見分けがつくため、冷静に読み分けましょう。

「真骨頂」と「真面目(しんめんもく)」の違い

「真骨頂」と「真面目(しんめんもく)」には以下のような違いがあります。

  • 真骨頂:なかなか発揮されない最高値であるというイメージ
  • 真面目(しんめんもく・しんめんぼく):もともとの姿をキープするというようなニュアンス
「真骨頂」がなかなか発揮されない最高値であるというイメージなのに対し、「真面目」はもともとの姿をキープするというようなニュアンスになります。

そのため、「真骨頂」と「眞面目(しんめんもく)」のどちらも「発揮する」とセットでよく使いますが、「保つ」という表現をするのは「真面目(しんめんもく)」のみです。

どちらも実際はほとんど同じ意味になりますが、細かく使い分けたい場合には、この点を意識するとよいでしょう。

「真骨頂」の英語訳

真骨頂を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • at one’s best
    (その人のベスト)
  • one’s true value
    (正しい評価)

“at one’s best” の意味

“at one’s best” は、その人の最高到達点に着目した言い回しです。以下の例文のような表現でよく使われます。

    • This is Tom at his best.
      (これこそトムの真骨頂だ)

“one’s true value” の意味

“one’s true value” も、英語でよく使われる「真骨頂」に近い表現です。こちらの場合、その人の能力の価値に着目した言い回しになります。以下のような構文が使いやすいでしょう。

      • His true value is fast dribbling.
        (速いドリブルが彼の真骨頂である)

“value” を “worth” に置き換えても成立します。どちらも和訳すると「価値」です。ただし、 “value” と “worth” には、以下のような違いがあります。

        • value:他者との比較の結果といった、相対的な価値を表す
        • worth:それ自体が持つ普遍的な価値や社会的な価値を表す

それぞれ、「真骨頂」の内容に合わせて使い分けるとよいでしょう。

まとめ

以上、この記事では「真骨頂」について解説しました。

読み方真骨頂(しんこっちょう)
意味そのものの本来の姿
類義語真面目(しんめんもく・しんめんぼく)
英語訳at one’s best(その人のベスト)

「真骨頂」は日常生活でよく使われる割に正確な意味があまり知られていない言葉です。なんとなくではなく、しっかりとどういう意味かを理解して使えるといいですね。