心理学用語「親近効果」とは?意味と具体例をわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「親近効果(しんきんこうか)」です。

言葉の意味・具体例・提唱者・英語訳についてわかりやすく解説します。

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「親近効果」の意味をスッキリ理解!

親近効果(しんきんこうか):最後に得た情報によって全体の印象が左右される効果

「親近効果」の意味を詳しく

「親近効果」とは、ある物事について多くの情報を得たとき、最後に得た情報によって判断が左右されやすくなるという効果です。

特に、その物事や人物に対し、関心が高いほど最後の情報が印象に強く影響します。

真逆の効果として、最初に抱いた印象で相手のイメージが左右される「初頭効果」というものもあります。

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「親近効果」の具体例

「親近効果」は複数のものを比較する場面や、対人関係において効力を発揮する効果です。

たとえば、複数の同じものを横に並べ、ひとつひとつを比べてもっともよいと思ったものを選んでもらうとします。このとき、多くの人が、実際には違いがないのにも関わらず、最後のものをよかったと判断する傾向にあります。

これは人物であっても同様で、面接などでは、最後に質問に答える側の端にいる人が有利だとされています。また、自己紹介など情報を多く並べる場面においては、いい情報を最後に残すことで印象付けが成功しやすくなります。

このように、「親近効果」は相手に対する印象付けに大きな影響を及ぼすのです。

「親近効果」の提唱者

「親近効果」はノーマン・ヘンリー・アンダーソンが提唱した効果です。

 

アンダーソンの実験では、実際に起こった事件を題材に、模擬裁判が行われました。この裁判では弁護側、検察側の証言が6つずつ用意され、その証言の順番によってどのように結論が出るかが観察されました。

まず、片方が2つ、次のもう片方が2つ証言をし、それを交互に繰り返して裁判を進めます。この場合、陪審員の役割を持った被験者は、最後に証言をした側に有利な結論を下しました。

次に、片方が先に6つ、次にもう片方が6つ証言を行うという流れで裁判を進めました。すると、この場合でも、後に証言をした側に有利な結論が下されたのです。

 

このことから、アンダーソンは「人はたくさんの情報を与えられたとき、最後に得た情報により影響されやすい傾向がある」と結論づけています。

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「親近効果」の英語訳

親近効果を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Recency effect
    (最新の効果)

“Recency effect”は、”Primacy effect”(初頭効果)の対立概念として使用される言葉で、「親近効果」のことを表します。

“a recency effect”で十分意味が通じますが、特に「アンダーソンの提唱した親近効果」と強調したい場合は”the recency effect”という形で使うとよいでしょう。

「親近効果」と「初頭効果」


「親近効果」と反対の効果に、「初頭効果」というものがあります。

「初頭効果」とは、一番始めに得た印象によって、相手の人物像への全体的なイメージが決定されやすい効果のことです。

 

一見両者は矛盾するように思えますが、どちらが優勢というよりは、どちらも相互に影響を及ぼしていると考えられます。ただし、より対象に関心を持っている場合ほど親近効果が強くなり、反対に関心の薄い場合には初頭効果が強く影響します。

初頭効果は長期記憶に働きかけ、長期間相手の印象を決定します。一方で、親近効果は、より最新の情報が短期記憶に残り、その場での相手の印象を決定すると考えられています。

アンダーソンの実験のように情報量が多い場合は、短期記憶が優勢となります。そのため、親近効果が強く影響するのです。

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まとめ

以上、この記事では「親近効果」について解説しました。

読み方親近効果(しんきんこうか)
意味最後に得た情報によって全体の印象が左右される効果
提唱者ノーマン・ヘンリー・アンダーソン
英語訳Recency effect(最新の効果)

人は公平に物事を見ているように思えても、実際には「親近効果」のようなさまざまな効果の影響を受けています。自分の心を理解し、どんな効果が働いているのか見つめ直すのもおもしろいかもしれませんね。

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