「私情(しじょう)」とは?意味や使い方を例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「私情(しじょう)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「私情」の意味をスッキリ理解!

私情(しじょう):個人的な感情、利己的な感情

「私情」の意味を詳しく

「私情」とは、個人的に抱いている感情や、利己的な気持ちのことです。

「私」という字には「個人」という意味があり、「おおやけ」や「世間」という意味を持つ「公」と対になります。

また、「情」は、「こころ」「感情」といった意味を持ちます。

つまり、おおやけとしての意見ではなく、個人が私的に抱いている心が「私情」となるのです。

  • 利己的:全体の利益ではなく、自分個人の利益を追求すること

「私情」には単なる個人の感情の中でも、特に、利己的な心の働きについて指す場合があります。

「私情を挟む」などといった場合、自分の利益になるように動くというニュアンスになるときもあるので、文脈に応じて意味を理解しましょう。

「私情」と「痴情」の違い

「私情」とよく似た読みの言葉に「痴情(ちじょう)」があります。

  • 痴情:理性や冷静さを欠いたおろかな心

「痴情」とは、理性を欠いた心のことであり、特に恋愛感情が絡んで乱れた気持ちのことを表します。

「痴情のもつれ」という言い回しで使われることが多いです。恋愛関係のいざこざについて語る文脈で、「痴情のもつれが原因で喧嘩をした」などと表現します。

混同して「私情のもつれ」とするのは間違いなので注意しましょう。

「私情」の使い方

  1. 仕事は仕事なので、私情を捨てて交渉に臨んだ。
  2. 裁判長は、判決に私情を挟んではいけない。
  3. 国民があまり賛成していない政策を押し通すなんて、私情を持ち込んでいるとしか思えない。

上記の例文のように、「私情」は「私情を捨てる」「私情を挟む」「私情を持ち込む」などといった表現で使われます。

①の例文では、「仕事」と「私情」を切り離し、冷静に物事を判断しようという姿勢を「私情を捨てる」という言葉で表現しています。

②の例文では、裁判の公平さを説くために、「私情を挟む」という言葉が使われています。

③の例文では、「私情を持ち込む」という言葉によって、「国民があまり賛成していない政策」が政治家や一部の人にのみ利益のあるものであることが推察できます。

 

基本的に、「私情」を公的な場に持ち込むことはよくないこととされています。そのため、ほとんどの場合「私情」はネガティブなイメージで使われます。

「私情」の類義語

私情には以下のような類義語があります。

  • 私意:自分一人の個人的な考え
  • 私見:自分一人の個人的な考え
  • 私心:自分一人の個人的な考え
  • 私欲:自分一人の利益を追求しようとする心
  • 我欲:自分一人の利益を追求しようとする心

「私意」「私見」「私心」はどれも、「自分一人の個人的な考え」という意味が共通します。

それぞれ持つニュアンスの違いは以下の通りです。

  1. 私情:感情
  2. 私意:考え・意見
  3. 私見:考え・意見
  4. 私心:感情・考え

「私情」は、個人の心の働きのなかでも、「感情」について注目した表現です。

それに対し「私意」「私見」は、「考え」など思考や意見について注目した表現です。「私心」は「感情」でも「考え」でも使えます。

「私意」と「私見」はほぼ同じ意味ですが、「私見」のみ、自分の考えを謙遜して使う場合があります。

 

「私欲」と「我欲」は、「自分一人の利益を追求する心」という意味が共通します。「私情」の「利己的な感情」という意味と近い表現になります。

どちらもほぼ同じ意味ですが、「私欲」は「私利私欲」という四字熟語として成立するのに対し、「私利我欲」とは言いませんので注意しましょう。

「私情」の英語訳

私情を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • personal feelings
    (私情)

「私情」を表す英語表現は、 “personal feelings” であり、日本語とほぼ同じニュアンスになります。

personalとは「個人的な」、feelingは「感情」「気持ち」という意味の英単語です。

「感情」は複雑で種類が豊富であるため、基本的にはfeelingsと複数形になります。

まとめ

以上、この記事では「私情」について解説しました。

読み方私情(しじょう)
意味個人的な感情、利己的な感情
類義語私意、私心、私欲など
英語訳personal feelings(私情)

「私情」は類義語の多い言葉ですが、それぞれのニュアンスをしっかりつかんで使い分けられるようにしましょう。