故事成語「死馬の骨を買う」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「死馬の骨を買う(しばのほねをかう)」です。

非常に有名な漢文の一節に登場する言葉です。高校の授業で習った人も多いのではないでしょうか。

ぱっと見では意味が全く分かりませんよね。

今回の記事では、「死馬の骨を買う」の意味や由来、使い方、英語訳などについてわかりやすく解説します。

スポンサードリンク

「死馬の骨を買う」の意味をスッキリ理解!

死馬の骨を買う:さして優秀でない者を優遇して、優秀な者が集まるようにする

「死馬の骨を買う」の意味を詳しく

「死馬の骨を買う」は、それほど優秀でもない者を優遇することで、優秀な者が次第に集まって来るようにしむけることのたとえです。

自分よりも優秀でないものが、とてもよい待遇を受けていたら「自分ならもっといい待遇をしてもらえるのではないか」と思うでしょう。

その心理を利用することで、優秀なものが勝手に集まってくるように仕向けるという意味です。

スポンサードリンク

「死馬の骨を買う」の使い方

  1. 死馬の骨を買うつもりで、今月の赤字は我慢しよう。
  2. 死馬の骨を買う顧客と、本当に大切な顧客を区別する。
  3. 今年の新入社員はやる気がない。死馬の骨を買ってしまったようだ。

➌のように人を雇う場面では、もともとの意味通りで分かりやすいと思います。

➊や➋のように人を雇う場面以外でも使うことができます。

本当に欲しいものを手に入れるために必要な出費や損失という意味があるのです。

「死馬の骨を買う」の由来

出典は『戦国策』という中国の古典です。

燕の国の昭王という支配者がいました。かれは隣国との戦いに備えて、優秀な臣下を探していました。すると郭隗(かくかい)という臣下の一人が昭王に、ある物語を語り始めました。

 

はるか昔、中国の王が、非常に優秀な駿馬(しゅんめ)がいるという噂を聞き、使いのものに大金を持たせて、それを買ってくるように命じました。

駿馬とは、非常に足の速い馬のことです。当時の戦いでは、皆馬に乗っていたので、馬の足の速さはとても重要でした。命の次に大切なものが馬といわれていたほどです。

使者は、駿馬を買いに向かいましたが、その馬はすでに死んでしまっていました。

使者は王から預けられた大金を使って死んだ馬の骨を買って帰りました。

 

死んだ馬の骨など何にも使えないので、王は激怒しました。使者はこう言いました。

「死んだ馬に大金を払うなら、生きた駿馬にはもっと大金を払うに違いない、と人々は思うはずです。きっとたくさんの人が馬を売りに来るでしょう」

すると実際にたくさんの商人が王のもとに馬を売りに来たのです。

 

この話をし終えてから郭隗は昭王にこう言いました。

「優秀な人材を求めているのなら、わたくし郭隗を優遇してみなさい。郭隗以上の賢者だと自覚しているものが自然と集まるでしょう。」

感心した昭王は郭隗を重役にしたそうです。

 

この話から「死馬の骨を買う」という故事成語が生まれたと言われています。

「死馬すら且つ之を買ふ。 況(いは)んや生ける者をや」という漢文はあまりにも有名ですね。

直訳すると「死馬ですら買うのです。ましてや生きている馬を買わないことがあるでしょうか、いや買うに決まっています」となります。

スポンサードリンク

「死馬の骨を買う」の英語訳

英語には「死馬の骨を買う」という故事成語は無いようです。

直訳すると “Buy the death horse bones” となりますが、そのまま「死んだ馬の骨を買う」という意味にとらえられてしまいます。

日本語の故事成語のような「優秀なものをあつめる」という意味では伝わらないので注意しましょう。

まとめ

以上、この記事では「死馬の骨を買う」について解説しました。

読み方 死馬の骨を買う(しばのほねをかう)
意味 さして優秀でない者を優遇して、優秀な者が集まるようにする
由来 死んだ馬の骨を買うことで生きた馬を売りに来させたという逸話から

とても有名な故事成語です。文章に使われることも多いので、すぐに意味が理解できるといいですね。

スポンサードリンク