「性善説(せいぜんせつ)」とは?意味と使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「性善説(せいぜんせつ)」です。

言葉の意味・使い方・語源・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「性善説」の意味をスッキリ理解!

性善説(せいぜんせつ):人間はもともと善であるとする説

「性善説」の意味を詳しく

「性善説」とは、古代中国の思想家・孟子(もうし)が唱えた「人間はもともと善である」とする説のことです。「性」は「生まれながらの心」のことで、「善」は「道徳的に正しいこと」です。人間にはもともと善の本性がそなわっており、それを発展させれば誰でも善人・聖人になれると孟子は説きました。

善を発展させるためには学問が必要になります。孟子は、「性善説」を通して教育の大切さを主張しました。さらに、孟子は「犯罪を犯すのは、善の気持ちを忘れた人間である」としました。

「性善説」の使い方

  1. 彼は性善説の立場に立って発言している。
  2. この弁護士は、性善説に基づいた議論をしている。
  3. 性善説の解釈は難しく、現在でもさまざまな分野で研究が進められている。

基本的には、純粋に「人の本質は善」ということを表しますが、「人を信じて疑わない」というニュアンスが含まれることがあります。

「性善説」の語源

「性善説」は、古代中国の思想家・孟子が唱えた説です。孟子が生きた時代は、人の「性」が注目されていたため、その流れで孟子の「性善説」が誕生しました。

人間にはもともと善の性質が備わっているという「性善説」の考えは、儒家(じゅか)思想の主流になっていきました。中国南宋の儒学者・朱子(しゅし)は、孟子の「性善説」が悪の根源を説明できていない点に着目し、「性善説」を発展させました。

「性善説」の対義語

「性善説」には以下のような対義語があります。

  • 性悪説:人間の本質は悪であるとする説

「性悪説」は、中国戦国時代末の思想家・荀子(じゅんし)が、「性善説」に対抗して唱えた説です。荀子は、「人間は欲の塊でその本性は悪であるが、努力によって善の状態に達することができる」と説きました。

ここで言う「努力」とは教育を受けることです。この場合の教育には、学問だけでなく、礼儀を身につけたり節操を貫くということも含まれます。「性善説」と「性悪説」は対立した考え方ですが、教育の必要性を説いているという点では共通しています。

「性善説」の英語訳

「性善説」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Mencius’ theory of innate goodness
    (生まれつき善だとする孟子の理論)
  • Born good by nature
    (本質的に善)
  • Belief in mankind as fundamentally good
    (人類は基本的に善だという信条)

「性善説」の直訳はないため、以下で例文をご紹介します。

  • I am of the view that humans are inherently good
    (私は人間は本質的に善だと考えます)
  • human nature is fundamentally good
    (人間性は本来善だ)

まとめ

以上、この記事では「性善説」について解説しました。

読み方性善説(せいぜんせつ)
意味人間はもともと善であるとする説
語源孟子の思想
対義語性悪説など
英語訳Mencius’ theory of innate goodness(生まれつき善だとする孟子の理論)、Born good by nature(本質的に善)

「性善説」は、人間の本質的は善であるという思想でした。対立する「性悪説」と比較すると、「人間の善は先天的なものか、後天的なものか」という違いがあると言えます。

「性善説」も「性悪説」も解釈が難しいため、「性善説」側の主張を理解してから「性悪説」を学ぶという風に、段階を踏むと良いでしょう。