保証と保障の違いをわかりやすく簡単に補償や英語訳と合わせて説明

違いのギモン

保証と保障は人や物が間違いないことを証明するか、万が一の被害から守るのかという点が異なります。

アニメ『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』の作中にも保証と保障の違いが取り上げられてネット上で話題になっていますよね。

それほど実は話題になりやすいテーマもあります。

そこで今回は保証と保障の違いをわかりやすく丁寧にご説明します。

「保証」と「保障」の違い

保証と保障は以下のような違いがあります。

  • 保証
    偽りがなくきちんとしていること
  • 保障
    人やものを被害から守る

保証とは、「偽りがなくきちんとしていること」です。

一方で、保障は「人やものを被害から守る」という意味合いがあります。

それでは、それぞれ詳しく見てみましょう。

保証の意味

保証とは「偽りがなくきちんとしていること」です。

保証は以下のように成り立っています。


  • 保つ、キープする

  • 証明、間違いないことの印

熟語の成り立ちを見れば、「間違いないことの印や状態を保つこと」が保証になります。

つまり、保証は、人や物に嘘や疑いがなく、その状態をずっと保ち続けること、という意味です。

保証の使用例を見てみましょう。

  • 保証金
    契約時に一定の信用を確保するために払うお金
  • 保証書
    製品が公式なものであるという証明
  • 品質保証
    品質が担保されているという証明

これらの例のように、保証は物や人が確かな状態が続いているという意味で使われています。

言い換えれば「責任がある」「確かであることを請け負う」という意味になります。

 

また、年金保険は「どのような時も年金を払う」という保証に該当します。

「保証」の例文

保証を使った例文は以下のようなものがあります。

  • ちゃんとした保証がついているから大丈夫だろう。
  • 保証書はきちんと保存しておかなければならない。
  • 私が彼の信頼を保証します。

また、機械の修理などで、「3ヶ月以内なら無料でほしょうします」と言いたい時の漢字は、保証を使います。

「保証」の英語訳

保証を英語で言うと、以下のような表現があります。

  • warranty
    保証

“warranty” は日本語と同じような感覚で使用可能です。

例文
  • You still have a warranty, You can repair your TV for free.
    (まだ保証があるから、テレビはタダで直せるよ。)

保障の意味

保障とは「人や物を被害から守る」という意味です。

保障は以下のように成り立っています。


  • 保つ、キープする

  • 障害、邪魔をする

保障は「障害や邪魔から一定の距離を保つこと」と解釈できます。

保障の使用例を見てみましょう。

  • 社会保障
    生活上の問題から身を守るための制度
  • 安全保障
    国家などが危害から身を守ること
  • 収入保障保険
    働くことができなくなった時の保険

どれもに共通して、保証は起こりうる問題や脅威から守るという意味合いで使われています。

 

また、生命保険は「万が一の問題から身を守る」という保障に該当します。

「保障」の例文

保障を使った例文は以下のようなものがあります。

  • 我が国の安全保障は険しい局面にある。
  • 人権を保障するような社会づくりが必須だ。
  • 社会保障があるから万が一の時も安心だ。

また、「権利をほしょう」と言いたい時は「保障」を使います。

権利が何か別の危害から脅かされるのを防ぐといった意味合いです。

「保障」の英語訳

保障を英語で言うと、以下のような表現があります。

  • security
    (保障)
  • guarantee
    (保障)

実際には以下のように使用します。

例文
  • President will deal with this problem as national security.
    (大統領はこの問題を安全保障として扱うだろう)
  • Freedom of speech is guaranteed in the United States.
    (言論の自由が米国では守られている)

その他の「ほしょう」

ほしょうと書く漢字には以下のようなものがあります。

  • 補償
    損害などを補うこと
  • 堡礁
    海外線と並行に並ぶサンゴ礁
  • 保證
    問題がない、責任を証明すること
  • 歩哨
    武装して見張を行う兵士
  • 歩墻
    岩でできた壁で上を通行可能な場所

この中でもよく話題になるのが、補償についてです。

詳しく解説します。

「保証」と「保障」と「補償」の違い

「保証」と「保障」と「補償」の違いは以下の通りです。

  • 保証
    偽りがなくきちんとしていること
  • 保障
    人や物を被害から守る
  • 補償
    損害などを補うこと

このように意味合いが全く異なります。

補償は何かしらの被害や損益を出した時に、金銭などで損害の埋め合わせをします。

この埋め合わせをサービスとして行っているのが損害保険です。

また、“indemnify(補う)”や“compensate(埋め合わせる)”といった単語が補償の英語訳となります。

「保証」と「保障」の違いのまとめ

以上、この記事では、保証と保障の違いについて解説しました。

  • 保証
    偽りがなくきちんとしていること
  • 保障
    人や物を被害から守る

保証と保障は読み方も似ているのでややこしいです。

しかし、意味は全く異なります。

ぜひ、この記事を参考にしてみてください。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。