プロ野球の「セリーグ」と「パリーグ」の違いとは?わかりやすく解説

違いのギモン

プロ野球のニュースなどでよく耳にする「セリーグ」と「パリーグ」という言葉。この両リーグには、どのような違いがあるのでしょうか?

今回の記事では、基礎知識を踏まえて、セ・パ両リーグの違いを解説します。

セリーグとパリーグの基礎知識

所属球団

セリーグとパリーグの所属球団は、以下の通りです。

パリーグセリーグ
福岡ソフトバンクホークス広島東洋カープ
北海道日本ハムファイターズ阪神タイガース
埼玉西武ライオンズ横浜DeNAベイスターズ
オリックスバファローズ読売ジャイアンツ
東北楽天ゴールデンイーグルス中日ドラゴンズ
千葉ロッテマリーンズ東京ヤクルトスワローズ

以上、日本のプロ野球は2リーグ6球団で構成されています。

セリーグとパリーグの特徴

プロ野球界では、「人気のセ」「実力のパ」と言われています。

巨人や阪神などの歴史があり有名な球団は、セリーグに属しています。特に、巨人戦はテレビ中継で放映されています。

また、観客動員数ファンの数も共に多いです。

実力に関しては、パリーグの方が断然上です。この結果は、数字が物語っています。

交流戦の、過去13年間の成績は、パリーグが981勝でセリーグは872勝でした。また、交流戦の優勝チームは過去13回中11回がパリーグのチームでした。

交流戦について

シーズンの前半(5月下旬~6月中旬)に行われる交流戦では、セリーグのチームとパリーグのチームが戦います。交流戦での戦いが、1年を通したチームの成績に大きく影響してきます。

交流戦では、本拠地(ホーム)で行われるリーグのルールが適用されます。

オールスター戦について

ファン投票、選手間投票、監督推薦で選ばれた各リーグ選手が出場する大会です。球宴(きゅうえん)とも呼ばれます。

試合は2試合行われ、パリーグのルールが適用されます。人気選手が結集するため、ファンから注目されるイベントの一つです。

3つのルールの違い

①DH制の有無

DHとは、守備には着かずに打撃のみ行うポジションです。別名で、「指名打者」と呼ばれます。一般的には、守備より打撃能力に長けている選手が着くポジションです。

セリーグは、DH制がありません。そのため、代打を送らない限り投手が打席に入ります。代打を送るタイミングが、試合を左右する大きなポイントです。

パリーグは、DH制があります。よって、出場できる選手が10人です。

また、DHは他のポジションと入れ替えると消滅してしまいます。

②予告先発の有無

予告先発とは、試合前日に先発投手を予告する制度です。

セリーグは予告先発はありません。そのため、相手の投手を予想し、戦略を立てて試合に臨みます。

パリーグは予告先発はあります。予告先発があることによって、試合前に相手チームの先発投手と自チームの打者との相性を考慮してスターティングメンバーを決めることができます。

また、先発投手が公開されるためお気に入りの投手の試合を観戦することができます。

③順位決定方法

日本のプロ野球は、シーズンを通しての勝率で順位を決定します。

しかし、同率のチームが出てくる場合があります。この場合の順位決定方法が両リーグで異なります。順位決定方法は、以下の通りです。

セリーグ

  1. 同率のチームの勝利数が多い方を上位
  2. 同率のチーム同士の対戦勝率が高い方を上位
  3. 前年度の順位が高い方を上位

パリーグ

  1. 同率のチーム同士の対戦勝率が高い方を上位
  2. パリーグ同士の対戦勝率が高い方を上位
  3. 前年度の順位が高い方を上位

①でも決まらない場合は②に、②でも決まらない場合は③にという具合に順位を決定します。

まとめ

セリーグとパリーグでは、DHの有無、予告先発の有無、順位決定方法の3つのルールの違いがあります。そして、これらの違いが戦略や駆け引きに影響を与えます。

両リーグの違いを理解をすることで、あらゆる角度で野球観戦を楽しむことができます。