「セロハンテープ」と「セロテープ」の違いとは?原材料まで解説

違いのギモン

何かを貼り付ける時にとても便利な道具が「セロハンテープ」ですよね。「セロテープ」と言う方もいらっしゃるかもしれません。ただ、両者は厳密には違うのです。

今回は「セロハンテープ」と「セロテープ」の違いについて解説します。

結論:「セロテープ」は固有名詞

「セロハンテープ」とは、セロハンという材料の片面に接着剤が塗られたもののことを指します。

一方、「セロテープ」とは、株式会社ニチバンが製造しているセロハンテープの商品名です。

「セロハンテープ」をもっと詳しく


「セロハンテープ」とは、セロハンという材料の片面に接着剤を塗って帯状にしたもののことを指します。セロハンとは、セルロースという炭水化物を加工して作られる透明の物質です。

「セロハンテープ」は、1930年代にアメリカの化学・電気素材メーカーの 3M社によって開発されました。ただ、その際の商品名は「スコッチテープ」でした。「セロハンテープ」は、セロハンをテープとして製造したものの総称を指す普通名詞です。

「セロテープ」をもっと詳しく


「セロテープ」とは、株式会社ニチバンが製造している「セロハンテープ」の商品名です。「セロハンテープ」が普通名詞であるのに対し、「セロテープ」は固有名詞であると言えます。

1947年に日本のテープメーカであるニチバンが日本で初めて「セロハンテープ」を製造し、1948年にその商品名を「セロテープ」として登録しました。そのため、ニチバン以外のメーカーが製造している「セロハンテープ」を「セロテープ」と呼ぶことは不適切なのです。

 

ただ、当時の日本では、入手可能である「セロハンテープ」が「セロテープ」しかなかったため、自然とそれが普通名詞のように扱われるようになりました。

その結果、「セロテープ」と「セロハンテープ」がほとんど同義語として使われるようになって現在に至っています。しかし、厳密には両者は違う概念を指しているということには注意しましょう。

まとめ

以上、この記事では、「セロハンテープ」と「セロテープ」の違いについて解説しました。

  • セロハンテープ:セロハンの片面に接着剤を塗ったもの
  • セロテープ:株式会社ニチバンが製造しているセロハンテープの商品名
「セロハンテープ」と「セロテープ」は同義語であると思っていらっしゃった方がほとんどかもしれませんが、前者は普通名詞であるのに対して後者は固有名詞であるという違いがあります。「セロテープ」を「セロハンテープ」と呼ぶ分には問題はないですが、その逆には注意しましょう。