世の中には、たくさんの商品・製品があり、それぞれに技術や知識、ノウハウが詰まっています。そして、それらを専門的に学ぶために、大学は様々な学部で構成されています。
そのうちの一つが、「理学部」と「農学部」です。両者は一見全く関係ないように見える人もいるかもしれませんが、実は密接に関係しています。
この記事では、「理学部」と「農学部」の違いについてご紹介します。
結論:違いは、学ぶ分野
「農学部」は、栽培に関わる技術と、農学と社会の関わりを学ぶ学部です。
「理学部」をもっと詳しく
「理学部」は、あらゆる自然現象を調べ、論理的に証明する学部です。
そもそも理科は、医学・農学・工学など、様々な分野で成り立っています。分かりやすく言うと、理学は、それらの「おおもと」を研究する学問と言えます。
「理学部」は、以下の5分野で成り立っています。
- 数学
- 化学
- 物理
- 地学
- 生物
「農学部」をもっと詳しく
「農学部」は、栽培に関わる技術と、社会との関わりを学ぶ学部です。
農学とは、農業だけでなく、林業・畜産業・水産業を含む言葉です。つまり、「農学部」とは、第一次産業全体を学ぶ場所なのです。製品をどのように市場に出すのか、など、農学と社会との関わりも学びます。
一口に「社会との関わり」と言っても、「農学部」が扱う分野は非常に広いので、以下にその一例を挙げます。
- 食品の栄養
- 微生物
- 遺伝子工学
- 土壌汚染
- 環境問題
- 栽培技術
- 農家の経営方法
- バイオテクノロジー
「理学部」生物学科と「農学部」の違い
「理学部」生物学科と「農学部」は、研究分野が非常に近いです。しかし、「理学部」は基礎的な考え方、「農学部」は技術化・製品化を見据えた応用的な考え方をします。
例えば、バイオテクノロジーという生命に関連する分野を、「理学部」生物学科の研究室と「農学部」の研究室の両方が研究対象としていると仮定します。
一口にバイオテクノロジーと言っても、原理や法則などの視点もあれば、工業化や製品化にどのように活かすか、という視点もあります。
この時、原理や法則を研究するのが「理学部」生物学科、工業化や製品化にどのように活かすかを研究するのが「農学部」です。
まとめ
以上、この記事では、「理学部」と「農学部」の違いについて解説しました。
- 理学部:あらゆる自然現象を調べ、論理的に証明する学部
- 農学部:栽培に関わる技術と、社会との関わりを学ぶ学部
「自分が将来どのような職種に就きたいのか」で、学部選びが変わります。大学の学部選びに悩んでいる人は、「行きたい研究室がどのような観点で研究をしているか」を見るのも、学校選びの一つのポイントです。