日本には多くの「学校」と呼ばれるものがありますが、その「学校」には様々な種類があるということは多くの人が知っていると思います。
その中でも、「高等専門学校」「高等専修学校」「専門学校」と呼ばれる一見似ているように見える3つの学校に違いがあるというのを皆さんご存知でしょうか。
今回はこの 3 つの学校の違いについて解説します。
結論:受験資格や教育目的に違いがある
具体的言うと、「高等専門学校」は中学校卒業者を対象とした専門知識を学ぶことができる高等学校卒業に値する学校、 「高等専修学校」は中学校卒業者を対象とした専門知識を学ぶことができる学校です。
また、「専門学校」は高等学校卒業者を対象とした専門知識を学ぶことができる学校です。
対象の年齢なども違っているため、それぞれ似た名前ですが、中身は全く違う学校です。
「高等専門学校」をもっと詳しく
高等専門学校は、中学校を卒業した人が入学の対象となります。また、工業などをはじめとする職業に必要な能力を育成することを目的としており、高等学校に値するレベルの学校です。
学校教育法を元に比較をすると、通常の高等学校が「高度な普通教育および専門教育」を目的としているのに対し、高等専門学校は「職業に必要な能力を育成」を目的としています。
また、高等専門学校の修業年限は 5 年と設定されています。
さらに高等専門学校には、国立から私立まで幅広くあり、現在、国立の高等専門学校は 55 校あります。卒業することで高校卒業に値する準学士の資格を得ることができます。
卒業後は、専門知識を元に就職する学生や、知識をさらに深めるために大学へ進学する学生がいます。
「高等専修学校」をもっと詳しく
高等専修学校には、高等専門学校同様、中学校卒業を入学資格として設定した、専門知識を学ぶことができる学校です。
高等学校は「専修学校」という学校のグループに属しています。「専修学校」には他に高等学校卒業者を対象とした「専門学校」や学歴、年齢を問わない「専修学校」などがあります。
その中で、中学卒業者を対象とした高等課程の学校が「高等専修学校」とされています。
高等専修学校は特定分野の職業教育を主に行う学校で、現在その分野は 8 分野に及んでいます。
学科によって修業年限は異なっていますが、3 年制の学校が多くなっています。
高等専門学校と非常に似ているように見えますが、高等専修学校では卒業時に高校卒業の資格を得ることができません。そのため、高等専修学校卒業後は専門学校に進学する人が多いです。
「専門学校」をもっと詳しく
「専門学校」は専修学校は「専修学校」という学校の 1 つです。
高等専修学校が中学卒業者を対象としている高等課程の学校であるのに対し、「専門学校」は入学において、高校卒業者を対象としている専門課程の学校のことを言います。
様々な専門分野に関する教育を目的としており、専門分野においての就職に関しては大学進学者や短大進学者より高いこともあります。
修業年限はは学校や分野によって違いますが、 2 年以上の就業で文部科学大臣が指定した専門学校を卒業することで、「専門士」の資格を得ることができます。
専門学校生の卒業後の進路については就職をする人が多いようです。
まとめ
以上のように、今回は「高等専門学校」「高等専修学校」「専門学校」について解説しました。
- 高等専門学校:中学校卒業者が対象の、専門知識を学ぶ高等学校卒業に値する学校
- 高等専修学校:中学校卒業者を対象とした、専門知識を学ぶことができる学校
- 専門学校:高等学校卒業者を対象とした、専門知識を学ぶことができる学校
様々な学校を理解した上で、選択肢を増やすことができるといいですね。