「流言蜚語」の意味とは?読み方は?使い方から類語まで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「流言蜚語(りゅうげんひご)」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「流言蜚語」をざっくり言うと……

読み方流言蜚語(りゅうげんひご)
意味根拠のないうわさ。
由来『礼記・儒行』と『史記・魏其武安侯伝』に登場する熟語の組み合わせ。
類義語造言蜚語、風言風語など
英語訳idle gossip(根も葉もないうわさ話)など

「流言蜚語」の意味をスッキリ理解!

流言蜚語(りゅうげんひご):根拠のないうわさ。

「流言蜚語」の意味を詳しく


流言蜚語は、「根拠のないうわさ」という意味の四字熟語です。

「流言」も「蜚語」も根拠のないうわさを意味しています。また、特に、口伝えで広まっていくものを指しています。同じ「口伝てに広まる、根拠のないうわさ」という意味の熟語を組み合わせることで、その意味合いを強調しています。

流言蜚語は、「流言飛語」と書かれることもあります。これも正しい四字熟語です。一方、「流言否語」という表記は誤りなので気をつけましょう。

「流言蜚語」の使い方

  1. 流言蜚語をまき散らす彼女には、みんながうんざりしている。
  2. みなさん、会社が倒産するという流言蜚語には惑わされず、仕事に集中してください。
  3. その議員は、悪質な流言蜚語が原因で落選したとも言われている。

「流言蜚語」の由来

この四字熟語を構成している「流言」と「蜚語」には、それぞれ異なる出典があります。

 

「流言」は『礼記・儒行(らいき・じゅこう)』という書物に登場します。これは、儒学者が「礼」についてまとめた書物です。

儒学において「礼」は、規範となる慣例のことを指します。この書物のなかに、規範のひとつである「根拠のない噂を問い詰めない」ということを紹介する文が登場します。この文の中で「流言」という言葉が使われているのです。

「蜚語」が登場するのは、『史記・魏其武安侯伝(しき・ぎきぶあんこうでん)』という書物です。この書物では、中国の歴史がまとめられています。文中で、「王を激怒させた、根も葉もない噂」を指す言葉として「蜚語」が用いられています。

 

これら二つの熟語は異なる書物に登場していますが、ともに意味が「根拠のないうわさ」であることから併せて使われるようになりました。

「流言蜚語」の類義語

流言蜚語には以下のような類義語があります。

  • 造言蜚語(ぞうげんひご):いいかげんなうわさ。
  • 風言風語(ふうげんふうご):根も葉もないうわさ。

「流言蜚語」の英語訳

流言蜚語を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • rumors and slanders
    (風説と悪口)
  • idle gossip
    (根も葉もないうわさ話)

“idle gossip” を「アイドルのゴシップ」とカタカナ語のまま理解してしまわないよう、気をつけましょう。

発音は同じですが、日本語のアイドルの意味で使われる英単語は “idol”です。こちらの “idle” には「根拠のない」という意味があります。“gossip” には「うわさ話」の意味があるので、二つあわせて流言蜚語と同じ「根拠のないうわさ話」の意味を表します。

まとめ

以上、この記事では「流言蜚語」について解説しました。

読み方流言蜚語(りゅうげんひご)
意味根拠のないうわさ。
由来『礼記・儒行』と『史記・魏其武安侯伝』に登場する熟語の組み合わせ。
類義語造言蜚語、風言風語など
英語訳idle gossip(根も葉もないうわさ話)など

インターネットの普及などを考えると、世の中には根拠のないうわさが飛び交っているように感じられます。それが話題にのぼることも少なくないでしょう。そのような場面で「流言蜚語」をさりげなく使うことができると、かっこいいですね。