昨今のランニングブームはすさまじいものでランニング人口は1000万人近くいるそうです。通勤、通学の際にランナーを見かけることも珍しいことではなくなってきました。
日常生活の中で、「ランニング」「ジョギング」「マラソン」という単語を聞くことも増えてきたのではないかと思います。しかし、よくよく考えてみるとこの3つ、何が違うのかよくわからない。そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな人のためにこの記事では「ランニング」「ジョギング」「マラソン」の3つの違いについて解説していきます。
☆「ジョギング」「ランニング」「マラソン」の違いをざっくり言うと……
クロスカントリー | 野原や山などの未舗装路を走る陸上競技・中距離の一種。特に何も携帯しない。「クロカン」と省略されることが多い。 |
---|---|
トレイルラン | クロスカントリーと同様に未舗装路を走る陸上競技・中距離の一種。食料や水を携帯して走る。「トレラン」と省略されることが多い。 |
トレッドミル | いわゆる「ルームランナー」。屋内でランニングやウォーキングを行うための器具。 |
トライアスロン | スウィム、バイク、ランの順番で行い、そのタイムを競う競技。 |
結論:全部違う
それに対し「ジョギング」という言葉はゆったりとしたペースで走ることを指すものです。
「マラソン」という言葉は 42.195km を走りタイムを競う1つの競技を指します。
「ランニング」をもっと詳しく
「ランニング」は走ること全般を指す言葉です。
中学生英語の復習になりますが、「動名詞」というものを覚えていますでしょうか。「動詞+ing」で「~すること」という意味になるものです。
「Running」は「Run+ing」なので「走ること」という意味になります。つまり、「ランニング」が指すのは上記の通り「走ること」全般です。
100m 全力でダッシュしても、20km ゆっくり走っても、砂浜で走っても、山で走ってもそれは「ランニング」となります。
「ジョギング」をもっと詳しく
「ランニング」が走ること全般を指す言葉だったのに対し、「ジョギング」はゆったりとしたペースで走ることを指す言葉です。
この「ゆったりとした」はなにか明確な数値が決まっているわけではありません。つまり、「1kmあたり〇分△秒で走るペースがジョギング」というようなものは存在しないのです。
では、「ゆったりとした」の基準はなにか。それは、本人がそのペースをどう感じるかです。本人が「ゆったりとした」ペースだと感じているのであれば、それは「ジョギング」になります。
つまり、トップランナーのジョギングのペースと、市民ランナーのジョギングのペースは全く異なるものとなります。
余談ですが、「ジョギング」以外にも走るペースを指す言葉があります。それは「スプリント」という言葉です。
「ジョギング」がゆったりとしたペースで走ることを意味しているのに対し、「スプリント」は短い距離を全力疾走することを指します。当然、人によって「全力疾走」のスピードは異なるので、これも本人が「全力疾走」だと感じるペースが「スプリント」となります。
「マラソン」をもっと詳しく
「マラソン」とは本来は陸上競技の種目の1つで、42.195km走る競技の名称です。
元々は 42.195km を走り、タイムを競うものを「マラソン」と呼んでいました。
しかし、のちに「マラソン」の半分の距離(21.0975km)を走る「ハーフマラソン」や、4分の1(10.54875km)を走る「クォーターマラソン」などが生まれ、はじめはただ「マラソン」と呼ばれていたものが識別のために 42.195km 走るものは「フルマラソン」と特別に呼ばれるようになりました。
ちなみにですが、ランナーの間では、「フルマラソン」は「フル」、「ハーフマラソン」は「ハーフ」と省略されて呼ばれることが多いです。
実際に「マラソン」という言葉が使われる文脈では「長距離走」という意味で用いられることが大半です。「マラソン大会」と呼ばれるものも大概は 42.195km 走るフルマラソンでもなく、21.0975km 走るハーフマラソンでもない、ただの「長距離走」です。
いわゆる「マラソン大会」は、単語の定義に従うのであれば「マラソン」と呼ぶのは不適切です。この場合は「ロードレース」と呼ぶのが適切です。「ロードレース」とは道路で走るレース全般のことを指します。
この「ロードレース」を「襷(たすき)」を使って複数人でリレーする競技を「駅伝」と呼びます。また、「駅伝」が1人1回走ればもう走ることはないのに対し、1人が何回走ってもいい、走る回数が決められていないものを「リレーマラソン」というものも存在します。
まとめ
以上、この記事では「ランニング」「ジョギング」「マラソン」の違いについて解説しました。
- ランニング:「走ること」全般を指す言葉
- ジョギング:ゆったりとしたペースで走ることを指す言葉
- マラソン:本来は 42.195km を走る陸上競技の1つを指す言葉
似ているようで、本来の意味は全く異なるものです。しっかりと使い分けていきましょう。
最後に補足として、「聞いたことはあるけど意味はよくわからない」というランニング用語をいくつか紹介します。
その他のランニング用語
クロスカントリー | 野原や山などの未舗装路を走る陸上競技・中距離の一種。特に何も携帯しない。「クロカン」と省略されることが多い。 |
---|---|
トレイルラン | クロスカントリーと同様に未舗装路を走る陸上競技・中距離の一種。食料や水を携帯して走る。「トレラン」と省略されることが多い。 |
トレッドミル | いわゆる「ルームランナー」。屋内でランニングやウォーキングを行うための器具。 |
トライアスロン | スウィム、バイク、ランの順番で行い、そのタイムを競う競技。 |