故事成語「夫の人の子を賊なわん」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「夫(か)の人の子(こ)を賊(そこ)なわん」です。

言葉の意味・例文・由来・英語訳について、わかりやすく解説します。

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「夫の人の子を賊なわん」の意味

夫(か)の人の子(こ)を賊(そこ)なわんその人のためにならないこと

「夫の人の子を賊なわん」の詳しい意味


「夫の人の子を賊なわん」とは、能力に見合わない課題を与えるなど、その人のためにならないことや、その人を駄目にしてしまうことを指す故事成語です。

 
「夫の」で「かの」と読みます。現代では「あの」「その」のような意味です。

特殊な読み方なので、間違えないように注意しましょう。

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「夫の人の子を賊なわん」の使い方

「夫の人の子を賊なわん」は、文章中では以下のように使われます。

  • 新人にその仕事を任せるのはまだ早い。夫の人の子を賊なわんだ。
  • 夫の人の子を賊なわんと言うように、相手の力量を見極めて役割分担をすることが大切だ。

「荷が重いからそれはやめよう」というように、たしなめる場面で使われています。

「夫の人の子を賊なわん」の由来

『論語』の一節が元になっています。原文とその現代語訳は以下の通りです。

子路使子羔爲費宰。

子曰、賊夫人之子

子路曰、有民人焉、有社稷焉、何必讀書、然後爲學。

子曰、是故惡夫佞者。

子路という人物が、後輩の子羔を費という土地の支配者に任命した。

これを知った孔子は、「未熟な子羔をそのような要職に就けるのはまだ早い。未熟な代官に治められる人民もたまったものではない。もう少し学問修養を積ませてからにしなさい。子羔にも人民にも、どちらのためにもならない」と子路を叱った。

これに対し子路は「既にここに治めるべき人民がいて、社会がある。実務を通して学ぶのも立派な学問である。机上で書物を読むだけが学問ではない」と反論した。

孔子は、「これだから口達者な人は嫌なのだ」と云った。

孔子はあまり人を叱(しか)ることがないため、論語の中でもこの部分は珍しい文章です。

子路も孔子も、子羔のためを思って発言している点は共通しています。しかし、子路の意見は「失敗しながら学べばよい」というものですが、失敗されて困るのは、生活している市民です。子路は市民への被害を考えられていません。

そのことを指摘するために、孔子は子路を叱ったのでしょう。

『論語』
中国の春秋時代の人物である孔子の言葉を、弟子がまとめたものです。

中国だけでなく、日本でも、昔から道徳を学ぶために用いられてきました。

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「夫の人の子を賊なわん」の英語訳

「夫の人の子を賊なわん」を英語で表すと、以下のようになります。

  • This won’t be helpful for him.
    (これは彼のためにならない)

まとめ

以上、この記事では「夫の人の子を賊なわん」について解説しました

読み方 夫(か)の人の子(こ)を賊(そこ)なわん
意味 その人のためにならないこと
由来 『論語』より
英語訳 This won’t be helpful for him.

『論語』はこの他にも、多くの故事成語の由来になっています。とても勉強になるので、ぜひ読んでみてください。

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