今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ロマンチスト」です。
「ロマンチスト」の意味・使い方・語源・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「ロマンチスト」をざっくり言うと……
英語表記 | ロマンチスト(Romanticist) |
---|---|
意味 | 現実を離れた、甘美な空想などを好む人・ロマン主義を信奉する人 |
語源 | ロマン主義から |
類義語 | ドリーマー |
対義語 | リアリスト |
このページの目次
「ロマンチスト」の意味をスッキリ理解!
「ロマンチスト」の意味を詳しく
「ロマンチスト」には、大きく分けて2つの意味があります。
- 現実を離れた、甘美な空想などを好む人
- ロマン主義を信奉する人
現代では、物語を愛好する人だけでなく、物語と似通った世界観を自分の基本理念に据えた上で行動する人のことを表し、「現実離れしている人」という本来の意味からかけ離れた形で活用されています。
集団あるいは個人など形状に関係なく、「非現実的な要素を持つすべての人」を対象とした現代用語の1つです。
「ロマンチスト」と「夢想家」の違い
「ロマンチスト」と似た意味を持つ「夢想家」の違いを見ていきましょう。
- 夢想家:実現できそうもないことばかり考える人
- ロマンチスト:夢や空想を好む人
「夢想家」は、「ロマンチスト」という英語発祥の言葉が日本国内に輸入される前から使用されていた、古い歴史を持つ言葉です。両者とも「現実とは違う世界を渇望する性格」を表しています。
「ロマンチスト」が物語や空想の世界を対象に「その世界の常識や理念」を求めているのに対し、夢想家は「夢を連想し続ける人」のことを指します。
夢想家は単なる夢や幻想でなく「自分が求める理想の未来が夢」であることから、自分の心からの願いを空想し続けることを表しています。
「ロマンチスト」の使い方
- 彼はロマンチストだから、いつも夢のようなことを語る。
- 彼女は、物語の世界を夢見たロマンチストだ。
上の例文のように、「現実離れした夢や空想を思い描く人」のことを「ロマンチスト」と言います。
「ロマンチスト」の語源
ロマンチストという言葉は、もともとは「ロマン主義」という一種の主義主張を信奉する人を表した言葉として誕生しました。
ロマン主義とは、18世紀から19世紀前半にかけて、欧州を中心とした王国体制をとる国で誕生した芸術系主義で、神秘性や自然、自由などをモットーにしています。
その後、ロマン主義を前提とした様々な物語が誕生し、これらを愛好する人のことを総称して「ロマンチスト」と言うようになりました。
「ロマンチスト」の類義語
ロマンチストには以下のような類義語があります。
- ドリーマー(夢想家):実現できそうもないことばかり考える人
「ドリーマー」は、夢想家の英訳から生まれたカタカナ語です。意味は「夢想家」と同じで、「夢のようなことを常に考えているような人」ことを指します。
「ロマンチスト」の対義語
ロマンチストには以下のような対義語があります。
- リアリスト(現実主義者):現実に即して物事を考える人
夢や空想の対義となる現実を重んじる人を「リアリスト」といいます。「現実に即して物事を考える人・現実に即して物事に対応する人」を指すため、「ロマンチスト」の対義語になります。
「ロマンチスト」の英語訳
ロマンチストを英語に訳すと、次のような表現になります。
- romantic
(夢想的な・空想的な)
「ロマンチスト」は英語で “romantic” です。名詞として使われると「ロマンチスト」という意味になります。
また「彼をロマンチストだ」という文を英訳するとき、 “romantic” を名詞として使うこともできますが形容詞として使っても同じ意味合いの文章になります。
まとめ
以上、この記事では「ロマンチスト」について解説しました。
英語表記 | ロマンチスト(Romanticist) |
---|---|
意味 | 現実を離れた、甘美な空想などを好む人・ロマン主義を信奉する人 |
語源 | ロマン主義から |
類義語 | ドリーマー |
対義語 | リアリスト |
今回は、カタカナ語の「ロマンチスト」を紹介しました。「現実を離れた、甘美な空想などを好む人」「ロマン主義を信奉する人」という2つの意味を持ちます。現代では、使用されることが多く誰もが知っているカタカナ語です。
「ロマンチスト」が持つ本来の意味をしっかりと理解し、適切な場面で使用していきましょう。