理詰めとは「思考や議論を理屈で押し通す」という意味です。
ビジネスでも日常でも、何もかも論理的に取り組む人がいますよね。
彼らは合理的な決断ができる一方で、論理を超えた人の感情を考慮に入れず、思いやりに欠けてしまうこともあります。
この記事では、理詰めの意味や使い方、類義語、対義語、英語訳、理詰めな人の特徴、接し方について解説します。
☆「理詰め」をざっくり言うと……
読み方 | 理詰(りづ)め |
---|---|
意味 | 思考や議論を理屈で押し通す |
由来 | 理(論理) + 詰め(追い込む) |
類義語 | 論理 ロジック 理屈 など |
対義語 | 感情 情性 情意 など |
英語訳 | logical(論理的) theoretical(理論的) reasoning(推論) など |
このページの目次
「理詰め」の意味
思考や議論を理屈で押し通す
例:理詰めで話す彼とは仲良くなれない。
理詰めとは思考や議論を理屈で押し通すという意味です。
押し通すという意味が含まれるため、ネガティブな言葉と思われがちですが、必ずしも悪いこととは限りません。
ビジネスにおいては、境遇の異なる他者に意思を伝えるため論理性が重視されます。
「いい意味なのか、悪い意味なのか」という点はあくまで文脈によるということに注意しましょう。
「理詰め」の使い方
理詰めの例文をそれぞれ見ていきましょう。
- 理詰めで話す彼とは仲良くなれない。
- 上司に理詰めで説教された。
- 理詰めの思考がいつも正しいとは限らない。
- 彼女は理詰めで議論をするので、判断が明確である。
①の例文は日常生活でも理詰めをする人について表しています。日常では感情と論理の使い分けが重要です。
②の例文は論理的に部下を説教する上司について表しています。説得力がある一方で、場合によっては部下に嫌がられる恐れがあります。理詰めの程度には気をつけましょう。
③の例文は理屈がいつも正しいというわけではないということを表しています。時には人の感情を含めて判断することが求められます。
④の例文は理詰めのいい意味での使い方です。理詰めの議論は客観的で、判断基準が明確です。
「理詰め」の語源
理詰めの語源は、言葉を構成する語に着目することでわかります。
- 理:物事の筋道、論理
- 詰め:追い込む
「論理によって相手を追い込む」という意味から理詰めという言葉が生まれました。
語源を知れば、意味の理解度も深まります。
「理詰め」の類義語
理詰めには以下のような類義語があります。
- 論理
議論や思考を進める道筋 - ロジック
議論のすじみち - 理屈
すじの通った考え - 理論
実際の経験から離れて純粋に思考の中で組み立てられた知識 - 立論(りつろん)
議論の要旨・すじみちなどを組み立てること - 論法(ろんぽう)
議論の進め方
いずれも議論や思考のすじみちに関する言葉です。
「理詰め」の対義語
理詰めには以下のような対義語があります。
- 感情
喜んだり悲しんだりする心の動き - 情性(じょうせい)
感情と生まれつきの性質 - 情意(じょうい)
心中のおもい - フィーリング
ばくぜんと、また直感的に抱く感情
いずれも論理や理性とは逆の感情に関する語です。
「理詰め」の英語訳
理詰めを英語に訳すと、次のような表現になります。
- logical
(論理的) - theoretical
(理論的) - reasoning
(推論) - persuasion
(説得)
いずれも論理的であることを表しています。
理詰めな人の特徴
理詰めな人には以下のような特徴があります。
それぞれいい面と悪い面について解説します。
- 常に正論を言う
- 中途半端なことが許せない
- 頭の回転が早い
- 論理的思考ができる
- 感情に流されない
- 反論を恐れる
- メンタルが弱い
- 相手よりも上に立とうとする
- 相手の気持ちを汲む余裕がない
- 自分の意見を変えるつもりがない
- 上から目線
- 自分の発言に自信がない
- 年上から好かれない
- 周囲の評判が悪い
理詰めがしつこい人への接し方
理詰めであることは論理的であるという良い面もあるものの、なんでもかんでも理詰めで迫ってくる人とは少し接しづらいという面もあります。
理詰めがしつこい人には、以下のように接するのがコツといえます。
- 挑発に乗らない
- 適当な相づちで受け流す
- 理詰めで反抗する
- 手玉に取られたフリをする
それぞれの接し方について詳しく解説します。
挑発に乗らない
理詰めな人は相手を怒らせることを楽しんでいる人もいます。
彼らの思い通りにさせないよう、挑発に乗らないことは大切です。
適当な相づちで受け流す
理詰めな人は単に自分の話を聞いてもらいたいだけの場合もあります。
適当な相づちでその場をやり過ごすという選択も懸命です。
理詰めで反抗する
理詰めな人は感情的な議論を好みません。
こちらも理詰めで、建設的な議論をするべき場合もあります。
手玉に取られたフリをする
理詰めな人は、相手の上に立つことで快感を得たいだけという場合もあります。
わざと手玉に取られたフリをして、相手の欲求を満たすという選択も利口です。
「理詰め」のまとめ
以上、この記事では「理詰め」について解説しました。
読み方 | 理詰(りづ)め |
---|---|
意味 | 思考や議論を理屈で押し通す |
由来 | 理(論理) + 詰め(追い込む) |
類義語 | 論理 ロジック 理屈 など |
対義語 | 感情 情性 情意 など |
英語訳 | logical(論理的) theoretical(理論的) reasoning(推論) など |
理詰めであることは強みであり、弱みにもなります。
状況に応じて使い分けることが出来る人が真に賢い人と言えるでしょう。