今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「レスポンス」です。
「レスポンス」の意味・使い方・語源などについてわかりやすく解説します。
☆「レスポンス」をざっくり言うと……
英語表記 | レスポンス(response) |
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意味 | 応答、返答、返事 |
語源 | 英語のresponse |
「レスポンス」が早い方がいい3つの理由 | 「レスポンス」が早いと仕事ができると思われる 相手からの信頼度が上がる 仕事を最速で進めることができる |
「レスポンス」を早くするための2つの方法 | メールではなく、コミュニケーションツールでやり取りをする テンプレ文章を使い回す |
このページの目次
「レスポンス」とは?
「レスポンス」の意味を詳しく
「レスポンス」はある質問に対して返答したり、目の前で行った出来事に対して反応することを表した言葉です。
一言で言うと「応答・返答・返事」であり、日常のあらゆる場面で使うことができる汎用性の高い言葉といえます。
ビジネスの世界では、「レスポンス」は主にメールやチャットへの返信のことを指します。
しかし、「レスポンス」は特定の業界においては特別な意味を持つこともあり、情報システム業界・自動車業界で使われる場合には注意が必要です。
「レスポンス」という言葉は、一般的には「レスポンスする」といったかたちで使われます。
たとえば、友人からメールが来たときに皆さんは返信メールを送りますよね。
このときの「返信する」という行為に対して、一般的には「レスポンスする」という表現がされるのです。
情報システム業界における「レスポンス」の意味とは?
情報システム業界において、「レスポンス」は入力された操作に対してシステムが応答するまでのスピードのことを指します。
また、操作の入力からシステムの応答までにかかった時間を「レスポンスタイム」と呼びます。
一般的に、「与えられた操作に対する処理が早い=レスポンスタイムが短い」ことは、パソコンの性能の良さを裏づける根拠となります。
そのため、レスポンスタイムをいかに短くするかがIT業界・情報システム業界では重要となります。
自動車業界における「レスポンス」の意味とは?
カタカナ語の「レスポンス」は、自動車業界では特別な意味で使われます。
自動車業界において、「レスポンス」はアクセルやブレーキといった運転手の操作に対する反応のことを指します。
たとえば、運転手がアクセルを踏んだ時に車の速度がきちんと加速すれば、「レスポンスがあった」と表現できます。
「レスポンスのいい車」は運転手の意図通りに操作ができるため、事故の発生を抑えることができます。
そのため、自動車業界においては「レスポンス」をどれだけ高められるかを考えた上で、車の製造を行っています。
インターネットにおける「レスポンス」の意味とは?
2ch(5ch)などのネット掲示板では、「レスポンス」を省略した「レス」が使われることが珍しくありません。
本来、カタカナ語の「レスポンス」はメールやコメントへの返信という意味以外にも、起こった出来事への反応という意味があります。
しかし、「レス」と省略して使われる場合には、指定したメッセージへの返信という意味で使われます。
インターネット上ではこのような省略語が使われることは多く、「レスポンス」もその1つです。
「レスポンス」の使い方
- 上司からメールが来た。昼食中だったが、すぐにレスポンスを返すことにした。
- 掲示板で議論が白熱している。私もレスポンスを返してこの議論に参加しよう。
- 人事の目線から言うと、質問へのレスポンスが早い人は優秀であることが多い。
- 今日の朝、車にひかれかけた。しかし、レスポンスが良かったために事故を回避できた。
上記例文のように、「レスポンス」は「①メッセージへの返信・返事」「②ある出来事への反応」という2つの意味で使われます。
また、「レスポンス」のような英語由来のカタカナ語は主にビジネスの世界で使用されます。
仕事をしていると、メールやコミュニケーションツールを使うことは多く、メッセージへの返信を「レスポンス」と呼ぶ場面は少なくありません。
このような背景もあるため、社会人として「レスポンス」という言葉を使うときには「返信・返事」のことであると捉えてもいいでしょう。
「レスポンス」の語源
「レスポンス」は英語の自動詞respondの名詞形responseに由来を持ちます。
名詞形のresponseは「応答」という意味を持ち、動詞形のrespondには「〜に応じる」という意味があります。
このことから、日本でよく使われる「レスポンスをする」は、英語の自動詞であるrespondに由来を持つということがわかります。
「レスポンスをする」は単に「返信をする」と訳されますが、由来であるrespondには少々違ったニュアンスがあります。
respondには「〜に対して積極的に応じる」、または薬品や治療に対して「効き目がある」といった意味があるのです。
このような理由があるため、respondは非常にプラスな意味を持つ言葉といえます。
本来、メッセージに対しては返事をせずに、無視をするという選択もできます。
これを踏まえると、「返答・返事をする」ことを表すrespondがプラスの意味を持つのは当たり前かもしれませんね。
「レスポンス」が早い方がいい3つの理由
「レスポンス」はビジネスの世界で使われる言葉ですが、仕事をする上で「レスポンス」は早ければ早いほどいいです。
その理由には、以下の3つがあります。
ここからは、「レスポンス」が早い方がいい3つの理由について1つずつ解説していきます。
▽「レスポンス」が早い方がいい3つの理由
- 「レスポンス」が早いと仕事ができると思われる
- 相手からの信頼度が上がる
- 仕事を最速で進めることができる
①「レスポンス」が早いと仕事ができると思われる
「メールへの返信」や「与えられた仕事への対応」が早いと、周りからは「仕事ができる人=優秀な人」と思われます。
「レスポンス」が早い人は、一言で言うと「アウトプット(成果物)」を出すのが早い人です。
具体的には、依頼された文章をすぐに用意したり、報告書を早く提出する人などが挙げられます。
ビジネスの世界では「優秀な人」を定義するのは簡単ではありません。
なぜなら、一言で優秀といっても、「結果を出す人」「会社の文化に適応する人」などのさまざまな回答が上がるからです。
しかし、「レスポンスが早い」というのは大多数の優秀な人が共通して持っている特徴です。
②相手からの信頼度が上がる
レスポンスが早いと「報連相が徹底している」といった高評価を得ることができます。
なぜなら、レスポンスが早いと相手にこちらの状況・考えなどをすぐに伝えることができるため、相手を不安にさせる時間が減るからです。
特に新入社員の場合、「報連相が徹底している」かどうかは上司からの評価に関わる大事なポイントとなります。
もちろん、すべてのメッセージ・メールへの「レスポンス」をすぐに行う必要はありません。
大事なのは、相手にとって緊急度・重要度が高いメッセージに対する「レスポンス」を早くすることです。
これを意識して行うことで、相手からの信頼度を大幅に上げることができます。
③仕事を最速で進めることができる
相手への「レスポンス」を早くすることは、自分の仕事をすぐに終わらせることにつながります。
なぜなら、こちらからの「返事・反応」をすぐに返すことで、受け手にすぐにアクションを起こさせることができるからです。
たとえば、自社と取引先とで数回のやり取りを行う必要のある仕事があるとします。
このとき、自社からの「レスポンス」を早くすればするほど、相手がメッセージを受け取るまでに待つ時間が減ります。
結果として、受け手を早く動かすことが可能になり、全体で見ると自分たちの仕事を早く終わらせることにつながるのです。
「レスポンス」を早くするための2つの方法
ここまでで、「レスポンス」が早い方がいい3つの理由について解説していきました。
しかし、具体的にどうすれば「レスポンス」を早くすることができるのか疑問思っている人も多いことでしょう。
そこで、ここからは「レスポンス」を早くするための2つの方法についてまとめていきます。
▽「レスポンス」を早くするための2つの方法
- メールではなく、コミュニケーションツールでやり取りをする
- テンプレ文章を使い回す
①メールではなく、コミュニケーションツールでやり取りをする
メールと違い、LINEやチャットワーク・Slackなどのコミュニケーションツールを使うと「レスポンス」が早くなります。
その理由は、コミュニケーションツールでのやり取りの場合、「お世話になっております」などの無駄な敬意表現を省くことができるからです。
必要な文章をシンプルに送ることができるため、コミュニケーションツールはメールよりも「レスポンス」が早くなるのです。
②テンプレ文章を使い回す
特にメールの場合、テンプレ文章をうまく使い回すことで「レスポンス」を返す時間を大幅に減らすことができます。
たとえば、常日頃からやり取りをしている人の場合、「宛名・導入の敬意表現・締めの敬意表現」などは大体いつも同じです。
このような場合、テンプレ文章を使えば「一から文章を入力する時間」「一から文書を考える時間」を無くせます。
まとめ
以上、この記事では「レスポンス(response)」について解説しました。
英語表記 | レスポンス(response) |
---|---|
意味 | 応答、返答、返事 |
語源 | 英語のresponse |
「レスポンス」が早い方がいい3つの理由 | 「レスポンス」が早いと仕事ができると思われる 相手からの信頼度が上がる 仕事を最速で進めることができる |
「レスポンス」を早くするための2つの方法 | メールではなく、コミュニケーションツールでやり取りをする テンプレ文章を使い回す |
「レスポンス」を早く返すことは少し意識すれば誰にでもできます。
しかし、社会人になってできない人は意外にも少なくありません。
このような理由もあり、非常に基本的なことでありながら、他の人よりほんの少し「レスポンス」が早いだけで評価が上がります。
皆さんもビジネスの世界に足を踏み入れたら、「レスポンス」はできるだけ早く返すようにしましょう。